
佐藤
編集長
室谷さん、北海道で雇用や職場環境を改善したいと考えている事業者なんですが、国や北海道独自の補助金・助成金はどんなものがありますか?特に中小企業が使いやすい制度を教えてください。

室谷
代表取締役
北海道は農林水産業や観光、製造業が主要産業で、季節労働への依存や若者の道外流出といった雇用課題を抱えています。そうした中で、働き方改革や賃金アップ、人材確保に取り組む事業者を支える補助金が複数用意されています。特に厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金」は、職場環境改善に直結する制度で、複数のコースがあるので自社の状況に合わせて選べますよ。

佐藤
編集長
働き方改革推進支援助成金はよく聞きますが、具体的にどんなコースがあるんですか?北海道の事業者にとって特に役立つものはどれですか?
働き方改革推進支援助成金の全体像

室谷
代表取締役
まず大きく分けて、団体で申請する「団体推進コース」と、個別企業で申請する「団体推進コース以外」のコースがあります。団体推進コースは商工会議所や事業協同組合などが主体となり、傘下の中小企業全体の働き方改革を推進するもので、上限1,000万円の定額助成が受けられます。一方、個別企業向けのコースはさらに3つのタイプに分かれていて、業種別課題対応コース(上限1,000万円、補助率3/4)、勤務間インターバル導入コース(上限600万円、補助率3/4)、労働時間短縮・年休促進支援コース(上限730万円、補助率3/4)があります。どのコースも一定条件を満たせば補助率が4/5にアップする場合もあります。

佐藤
編集長
それぞれのコースの特徴をもう少し詳しく聞けますか?特に北海道の農業や観光業のような業種でも使えるのか気になります。
各コースの詳細と北海道での活用イメージ

室谷
代表取締役
はい。まず団体推進コースは、文字通り事業主団体が一括で申請する制度です。北海道内の商工会議所や業界団体が、傘下企業の時間外労働削減や賃金アップのためのセミナー開催、専門家派遣、就業規則の整備支援などを行った場合に助成されます。個社単独では費用がかかりすぎる取り組みも、団体でまとめることで効率的に進められます。

佐藤
編集長
なるほど。では個別企業が使えるコースはどうですか?

室谷
代表取締役
団体推進コース以外の上限は1,270万円で、業種別課題対応コース、勤務間インターバル導入コース、労働時間短縮・年休促進支援コースの3つから選択します。北海道の農業や水産業では、収穫期など季節的な繁忙期に長時間労働が発生しがちです。そうした課題に対しては、業種別課題対応コースが最適です。このコースは建設業や運送業、医療業など2024年4月から時間外労働の上限規制が適用された業種を中心に支援しますが、他の業種でも時間外労働削減の取り組みがあれば対象になります。具体的には、労務管理ソフトの導入や業務効率化のための設備投資、コンサルティング費用などが助成対象です。

佐藤
編集長
勤務間インターバル導入コースは何ですか?

室谷
代表取締役
勤務間インターバル導入コースは、終業から翌日の始業までに一定の休息時間(例えば11時間)を確保する制度を導入する企業向けです。北海道の宿泊業や観光業では、早朝や深夜のシフト対応が必要なこともあり、従業員の健康確保が課題です。このコースでは、研修や就業規則の改定、勤怠管理システムの導入費用が補助され、上限600万円、補助率3/4(一定条件で4/5)と手厚いです。

佐藤
編集長
労働時間短縮・年休促進支援コースは?

室谷
代表取締役
労働時間短縮・年休促進支援コースは、時間外労働の削減と年次有給休暇の取得促進に特化しています。上限730万円で、同じく補助率3/4。北海道でも年休取得率が低い事業所は多いので、就業規則の整備や周知啓発、休暇管理システムの導入などに活用できます。これらのコースは令和6年度分(締切2024-11-29)と令和5年度以前のものがありますが、現在も同様の制度が継続される可能性が高いです。最新情報は必ず厚生労働省や北海道労働局のサイトで確認してください。

佐藤
編集長
他にも北海道独自の補助金はありますか?例えば、以前話題になった海外出願の補助金は雇用とは関係なさそうですが…。

室谷
代表取締役
そうですね。今回のテーマは「雇用・職場改善」ですから、海外出願支援の補助金は直接関係しません。北海道では、商工団体や北海道経済部が中小企業の人手不足対策として、UIターン採用支援や人材確保のための補助金を実施している場合があります。ただ、それらは市区町村や年度によって内容が異なるので、一概にここで紹介できません。まずは国ベースの働き方改革推進支援助成金をしっかり活用し、その上で北海道の制度を確認するのが良いでしょう。

佐藤
編集長
助成金を申請する際の注意点や、相談できる窓口はありますか?
申請のポイントと相談窓口

室谷
代表取締役
まず、これらの助成金は事前に労働局や管轄の機関に事業計画を提出し、採択されてから取り組みを開始する必要があります。事後申請は認められないケースが多いので注意しましょう。また、補助率や上限額は各コースの公募要領で確認してください。特に補助率の記載がない制度(例えば令和2年度の一部コース)については、過去の情報なので現在の詳細は確認が必要です。
相談窓口としては、北海道労働局(https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/)が雇用対策・助成金全般の第一窓口です。また、北海道経済部(https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/)や(公財)北海道中小企業総合支援センター(https://www.hsc.or.jp/)でも中小企業向けの支援情報を提供しています。これらの機関に問い合わせれば、自社の課題に合った制度を紹介してもらえます。
相談窓口としては、北海道労働局(https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/)が雇用対策・助成金全般の第一窓口です。また、北海道経済部(https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/)や(公財)北海道中小企業総合支援センター(https://www.hsc.or.jp/)でも中小企業向けの支援情報を提供しています。これらの機関に問い合わせれば、自社の課題に合った制度を紹介してもらえます。

佐藤
編集長
助成金を活用する際、「賃上げ」を目的にしたい場合はどうすればいいですか?

室谷
代表取締役
働き方改革推進支援助成金の目的は労働時間の適正化や生産性向上であり、直接的な賃上げ補助ではありません。しかし、業務効率化により生まれた余力を賃金に回すことは可能です。また、令和5年度以前には「副業・兼業支援補助事業」という制度もありましたが、それは現在終了しています。今、賃上げに直接使える国の補助金としては別途「業務改善助成金」などもありますが、今回のリストには含まれていないので詳細は省きます。

佐藤
編集長
最後に、北海道で農業や水産業を営んでいる事業者向けに、特に利用しやすい制度を教えてください。

室谷
代表取締役
農業・水産業でも働き方改革推進支援助成金の各コースは活用できます。特に業種別課題対応コースは、繁忙期の長時間労働対策に有効です。例えば収穫期に臨時従業員を雇用する際のシフト管理システム導入や、作業効率を上げる機械導入などが対象になる可能性があります。ただし、助成対象経費の範囲は必ず公募要領で確認してください。

佐藤
編集長
ありがとうございます。まとめると、北海道の雇用・職場改善には働き方改革推進支援助成金が中心で、団体推進コースと個別コースを状況に応じて選ぶ。補助率は3/4(最大4/5)、上限はコースにより600万〜1,270万円。申請前に労働局などに相談するのが確実ですね。

室谷
代表取締役
その通りです。北海道の課題に合わせて、ぜひこれらの制度を検討してみてください。
Point
ポイント
- 働き方改革推進支援助成金は団体推進コース(上限1,000万円)と個別コース(上限1,270万円)が軸
- 勤務間インターバル導入コースは宿泊・観光業に有効
- 申請は事前計画が必須、相談窓口は北海道労働局や北海道中小企業総合支援センター
注意
注意 掲載されている補助金の内容は過去の公募情報を含みます。最新の申請要件・締切は必ず各公式サイトでご確認ください。