新潟の研究開発と補助金——燕三条・食品農業・支援体制
新潟県の研究開発補助金を語る上で欠かせないのが燕三条の存在だ。金属加工・刃物・調理器具の世界的産地として知られるこのエリアでは、精密加工技術を活かした新製品開発や素材改良のニーズが絶えない。金型・表面処理・溶接技術を組み合わせた垂直統合モデルは補助金を活用した研究開発との親和性が高く、大学との共同研究で国の大型補助金(Go-Tech事業)に採択されるケースも出ている。燕三条地場産業振興センターは補助金活用の相談にも対応しており、地域の試験研究機関との連携ルートも持っている。
食品・農業分野でも研究開発の動きは活発だ。米・日本酒・発酵食品を中心に食品加工技術の高度化や機能性食品の開発が進んでおり、農林水産省系の補助金との組み合わせも可能なため、ターゲットとなる補助金の幅が広い。食品メーカーや農業生産法人が大学の食品栄養学研究室と共同研究を組む事例も増えている。
新潟県の研究開発支援体制の中核はNICO(にいがた産業創造機構)だ。補助金の案内にとどまらず、大学・試験研究機関との産学連携コーディネートや専門家紹介まで担い、「補助金を使いたいが研究機関との連携ルートがない」という中小企業のボトルネックを解消してくれる。新潟県工業技術総合研究所は試験・分析・技術相談を無料で提供しており、精密加工から材料試験まで研究開発の初期フェーズから活用できる。