新潟県で使える災害復旧補助金タイプ比較
室谷さん、令和6年の能登半島地震で新潟県も結構な被害を受けましたよね。地震から1年以上経って、まだ使える補助金ってあるんですか?
あります!(笑)しかも、まだ活発に動いている支援制度が複数ある状態で、2026年5月の時点でも申請を受け付けているものがあるんですよ。
え、そうなんですね。てっきり終わってると思ってました。
よく誤解されるんですけど、大規模災害の補助金って、復旧が長引くから受付期間も長いんです。新潟の場合、被災した中小企業向けの「なりわい再建支援補助金」は2026年の春以降も10次募集以降の申請を受け付けていますし、伝統工芸品の製造事業者向けには令和8年度の補助金がまさに今(2026年5月29日締切)公募中なんです。
なりわい再建支援補助金って、どういう制度なんですか?
新潟県独自の補助金で、能登半島地震で被災した中小企業・小規模事業者が対象です。工場や店舗の施設、生産機械などの設備を復旧するための費用を補助してくれる制度で、中小企業は補助率4分の3以内、上限3億円という大型支援なんです。中堅企業(資本金10億円未満)でも補助率2分の1以内で使えます。
上限3億円!それは事業規模が大きい会社でも使えそうですね。
そうですね。飲食店から工場まで、幅広い業種の事業者が実際に使っています。2026年1月30日時点で第15回の交付決定まで進んでいて、累計で数百件の事業者が支援を受けています。
事業者向けの補助金、もう少し詳しく教えてもらえますか。自分が該当するか確認したくて。
大きく分けると3つの柱があります。まず「新潟県なりわい再建支援補助金」、次に「小規模事業者持続化補助金(災害支援枠)」、そして伝統工芸品の製造事業者向けの「伝統的工芸品産業支援補助金」です。
まず事業規模で見るといいですよ。事業規模が大きい中小企業なら、なりわい再建支援補助金が主力になります。小規模事業者(商工会・商工会議所を通じて申請できる規模の事業者)は、小規模事業者持続化補助金の災害支援枠が使いやすいです。こちらは商工会・商工会議所を通じて販路開拓や事業再建の費用を支援してくれる制度で、詳しい要件は最寄りの商工会・商工会議所に確認してみてください。
越後上布や小千谷縮など、国が指定した伝統的工芸品を製造している事業者が対象です。令和8年度の公募が2026年5月29日締切で受付中なんです。上限1,000万円、補助率4分の3以内で、設備の復旧や原材料の確保にかかる費用を支援してくれます。
締切が2026年5月29日!これを読んでいる方、急いだほうがいいですね。
- 新潟県なりわい再建支援補助金: 上限3億円、補助率3/4(中小企業)。施設・設備の復旧費用。継続募集中
- 小規模事業者持続化補助金(災害支援枠): 商工会・商工会議所を通じて販路開拓や事業再建を支援。要件は最寄りの商工会・商工会議所にご確認ください
- 伝統的工芸品産業支援補助金(令和8年度): 上限1,000万円、補助率3/4。2026年5月29日締切
- 問い合わせ先: 新潟県産業労働部 地域産業振興課 TEL 025-280-5235
事業者の話が続きましたけど、個人の方、たとえば家が被災した方向けの支援ってどんなものがあるんですか?
これも手厚いんですが、新潟市の場合は特にメニューが豊富でした。能登半島地震では新潟市の西区を中心に液状化の被害が集中して、住宅関連の支援がいくつか用意されたんです。
液状化って、地盤が水みたいになってしまう現象ですよね。
そうです。地震の揺れで地面から水分が噴き出して、家が傾いたり沈んだりするやつです。新潟市は過去にも液状化の被害がある地域なので、今回も専用の支援制度が作られました。「液状化被災宅地等復旧支援」という制度で、補助率3分の2(上限766万6千円)で宅地の復旧費用を支援してくれました。
国・県・市が連携して支援する給付金で、住宅が半壊以上の損害を受けた世帯に支給されます。新潟市の場合は市の上乗せ分もあって、複数世帯で全壊・建替なら基礎支援金・加算支援金・市支援金の合計で最大400万円まで支給されます。
基礎支援金の申請期限は令和8年2月2日で終了しています。ただし、加算支援金(中規模半壊以上で建替・購入をした方)は令和9年2月1日まで申請できます。加算支援金だけでも最大200万円(複数世帯、全壊+建替)になるので、まだ申請していない方は急ぎましょう。
あります。準半壊以上の被害を受けた世帯は国民健康保険や介護保険の令和6年1月から12月分の自己負担が免除になる制度があります。窓口で申告するだけで適用されるものもあって、申請ハードルが低いんですよ。
全国共通の制度に加えて、新潟県ならではの独自サポートってありますか?
新潟県が独自に設けた支援として、なりわい再建支援補助金以外に中小企業金融相談窓口(TEL 025-280-5235)があります。補助金の申請前から申請中、申請後の資金繰りまで、どんな内容でも相談に乗ってくれます。
お金の相談窓口があるのは助かりますね。補助金って後払いだから、先に立て替えが必要になりますよね?
まさにその点が落とし穴で(笑)。なりわい再建支援補助金は上限3億円というスケールですけど、補助金は「後払い」なんです。工事して、完了報告して、検査通って、ようやく振り込まれる。数ヶ月かかることもあるので、その間のつなぎ資金が必要になります。
金融機関に「つなぎ融資」を相談するのが一番現実的です。補助金の交付決定通知書があれば、銀行や信用金庫が融資しやすくなります。新潟県の相談窓口で紹介してもらうのもありですよ。
そうです。農林水産業者向けの支援は新潟県の農林水産部が担当していて、窓口・制度が別になります。まず自分の業種に対応した相談先を確認してから動くと話が早いですよ。
| 業種 | 主な補助金 | 申請先 |
|---|
| 中小企業・商工業 | なりわい再建支援補助金(上限3億円) | 新潟県地域産業振興課 |
| 小規模事業者 | 持続化補助金 災害支援枠(要件は商工会・商工会議所に確認) | 商工会・商工会議所 |
| 伝統工芸品製造 | 伝統的工芸品産業支援補助金(上限1,000万円) | jGrants(2026年5月29日締切) |
| 個人・世帯 | 被災者生活再建支援金(最大400万円) | 市区町村窓口 |
| 農林水産業者 | 農業系復旧支援(別窓口) | 県農林水産部等 |
新潟県 災害復旧補助金 申請の流れ
自治体や事業者が次の災害に備えるための補助金ってありますか?
充実していますよ。まず電力・エネルギーの自立化として、太陽光発電や蓄電池を避難所・防災拠点に設置する費用を国が支援する制度があります。環境省が推進する「地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共避難施設・防災拠点への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業」がその代表で、地方公共団体や公共性の高い施設が対象です。
総務省が実施する
地上基幹放送ネットワーク整備等事業が2027年3月31日まで受付中で、テレビ・ラジオ放送局の停電対策や予備設備の整備を支援します。補助率は事業内容によって1/3から3/4と幅があって、地方公共団体や放送事業者が申請できます。
使えます!特に財政力指数0.5以下の条件不利地域の市町村は補助率が上がるケースもあります。新潟県は中山間地域を多く抱えているので、そういった地域の自治体は積極的に活用してほしいですね。
耐災害性強化支援事業(令和8年度公募)も2027年3月31日まで受付中なので、担当者の方はチェックしてみてください。
罹災証明書を取得する(市区町村の窓口で申請、無料)
GビズIDを事前取得(jGrants申請に必須。申請から取得まで2〜4週間かかる)
商工会・商工会議所に相談(小規模事業者向け補助金の申請サポートを無料で実施)
事業計画書を作成(なりわい再建補助金は復興事業計画の策定が必要)
電子申請(jGrants)で申請(GビズIDでログインして提出)
採択・交付決定後に事業開始(交付決定前着手は原則不可。なりわい再建の事前着手制度は令和8年3月31日で終了)
事業完了後に実績報告・補助金受取(後払いのため、つなぎ融資の検討を)
- 災害復旧補助金のほとんどは「後払い」。先に費用を立て替えてから、完了後に補助金が入金される
- なりわい再建支援補助金は上限3億円と大規模なため、着工前に金融機関に相談(つなぎ融資等)
- 新潟県の中小企業金融相談窓口(TEL 025-280-5235)が資金繰り相談を受け付けている
法人・個人事業主が国の電子申請サービス(jGrants)を使うために必要なIDです。取得は無料ですが、申請してから発行まで2〜4週間かかることがあります。補助金の締切ギリギリに気づいて間に合わなかった、というケースがよくあるので、早めの取得をおすすめします。
商工会・商工会議所が一番使いやすいです。中小企業診断士や経営指導員が無料で事業計画書の作成をサポートしてくれます。新潟県内にも各地に商工会があって、被災事業者向けの特別相談体制を取っているところも多いです。
相談に行くときに持っていくものって何がありますか?
罹災証明書、直近の確定申告書や決算書、修繕の見積書などですね。被害の規模を証明する写真も用意しておくと話が早いです。全部一度にそろわなくても、まずは相談だけ来てください、というスタンスの窓口がほとんどです。
今日は新潟県の災害復旧に使える補助金をたくさん教えてもらいましたが、まず何から始めればいいですか?
「①罹災証明書の取得、②GビズIDの事前取得、③商工会・商工会議所への相談」の3つですね。まず自分が事業者なのか個人(住宅被災)なのかによって、使える制度が全然違うので、そこを整理してから窓口に相談すると話が早いですよ。
そうです!
伝統的工芸品産業支援補助金(令和8年度災害復興事業)は2026年5月29日締切なので、越後上布や小千谷縮などの伝統工芸品製造に携わっている方は急いでください。それ以外の事業者の方も、なりわい再建支援補助金は10次募集以降も続きますが、早めに申請した方が事業再建もスムーズに進みます。
新潟県の補助金をもっと探したい方はどこで見られますか?
- 新潟県なりわい再建支援補助金: 上限3億円、継続募集中(新潟県地域産業振興課)
- 伝統的工芸品産業支援補助金(令和8年度): 上限1,000万円、2026年5月29日締切
- 被災者生活再建支援金(加算支援金): 最大200万円、令和9年2月1日まで
- 地上基幹放送ネットワーク整備等事業: 2027年3月31日まで(自治体・放送事業者向け)
- ケーブルテレビ耐災害性強化事業: 2026年5月29日締切(市町村等)