静岡県の個人事業主向け補助金 比較表
室谷さん、最近「個人事業主でも補助金って使えるの?」って聞かれることが多くて。静岡で一人でやってる職人さんとか、フリーランスのデザイナーさんが多いんですよね。
そうですよね。静岡はものづくり県として有名で、浜松の楽器・バイク産業や磐田・掛川の自動車部品、富士の紙・パルプ産業とか、職人・一人親方・小規模メーカーが本当に多い。個人事業主の裾野がとても広い地域なんです。
で、そういう人たちが使える補助金って、実際にあるんですか?
あります、あります! 全国共通の補助金でも「中小企業者等」に個人事業主が含まれますし、静岡県独自の小規模事業者向け補助金もあります。ただ、業種とか課題によって狙う補助金が違うんで、まず自分の状況を整理することが大事ですよ。
大きく分けると「全国共通の補助金・助成金」と「静岡県独自の補助金」の2種類があります。全国共通は事業承継・M&A補助金がメイン。静岡県独自は小規模経営力向上事業費補助金が個人事業主に近い補助金です。静岡の個人事業主・フリーランスならまずこの2軸で考えるとわかりやすいですよ。
| 種別 | 代表的な補助金 | 最大補助額 |
|---|
| 全国共通 | 事業承継・M&A補助金(事業承継促進枠) | 1,000万円 |
| 全国共通 | 事業承継・M&A補助金(専門家活用枠) | 800万円 |
| 全国共通 | 事業承継・M&A補助金(廃業・再チャレンジ枠) | 300万円 |
| 静岡県独自 | 小規模企業経営力向上事業費補助金 | 50万円程度 |
| 静岡県相談 | よろず支援拠点しずおか(無料経営相談) | 無料支援 |
事業承継・M&A補助金って、個人事業主でも使えるんですか?
使えます! 対象に「個人事業主」が明示されてますから、一人でやってる大工さんや飲食店主でも申請できます。
具体的にどんな補助金があるか教えてほしいんですけど。
まず一番注目してほしいのが事業承継・M&A補助金です。静岡県では高齢化が進んで、後継者がいない職人工房や小規模飲食店の事業承継問題が各産業で顕在化してますから、ここは特にフィットしますよ。
事業承継って、仕事を誰かに引き継ぐっていうやつですよね。
そうです。で、この補助金は「引き継ぐ費用」だけじゃなくて、「廃業してから新たに起業する費用」まで使えるのが強みなんですよ。複数の枠に分かれてるんで順番に見ていきましょう。
事業承継・M&A補助金(事業承継促進枠)
事業を次の世代に引き継ぐタイミングで、設備投資や新たな取り組みをする費用を補助してくれる枠です。最大1,000万円、補助率は小規模企業者なら2/3以内です。承継後の経営革新や販路開拓、新商品開発とか、「承継を機に変革したい」って事業者に向いてます。
第14次公募は2026年4月3日で締め切られたんですが、次の公募も定期的に出ます。事業承継を予定してるなら、公募スケジュールを今から追っておくといいですよ。早めに動くほど選択肢が広がりますし、M&Aの相手探しや専門家との交渉には時間がかかるので。
事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)
M&Aで事業を売ったり買ったりする際に、仲介業者やファイナンシャルアドバイザーを使う費用を補助してくれる枠です。最大800万円、補助率2/3以内。買い手・売り手、どちらの側でも申請できます。
事業承継・M&A補助金(廃業・再チャレンジ枠)
廃業・再チャレンジ枠は、M&Aで事業譲渡を試みたけど成約しなかった事業者が、廃業後に新たな事業を始める費用を補助してくれます。最大300万円、補助率2/3以内です。
廃業してから再起するための補助金なんですね。それ知らなかった!
意外と知られてないんですよね。「一度廃業したら終わり」じゃなくて、再チャレンジを国が後押ししてくれるという制度です。詳細は
廃業・再チャレンジ枠のページで確認できます。
注意: 2020年以降にM&Aを開始していることが条件
廃業・再チャレンジ枠を申請するには、2020年以降にM&Aに着手して3ヵ月以上経過しても成約しなかったことが要件です。認定支援機関が確認した再チャレンジ計画の作成も必要です。
事業承継・M&A補助金(PMI推進枠)
M&Aや事業承継をした後に、2つの会社を一体化していくプロセスのことです。PMI推進枠には「設備投資などハード面を補助する事業統合投資類型(最大1,000万円)」と「専門家を活用するPMI専門家活用類型(最大150万円)」があります。
静岡県の個人事業主 補助金申請 5ステップ
全国共通の補助金はわかりました。静岡県独自の補助金ってありますか?
あります! 静岡県が独自でやっている小規模企業経営力向上事業費補助金は、個人事業主や小規模事業者にとってかなり使いやすい補助金ですよ。
県内の小規模事業者が「新たな需要の開拓」または「生産性の向上」を目指して行う取り組みを支援してくれます。令和8年度の2次募集は2026年5月11日から6月22日まで受け付けています。全国向けの小規模事業者持続化補助金に近いイメージですね。
最寄りの商工会・商工会議所です。静岡市なら静岡商工会議所、浜松なら浜松商工会議所、みたいな感じで、地元の商工会・商工会議所が窓口になっています。
静岡県の公式ページに全窓口の一覧が載っています。
もちろん! 個人事業主でも加入できます。商工会・商工会議所は補助金申請のサポートもしてくれるので、一人でやってる事業者にとっては心強い存在ですよ。
- 静岡商工会議所: 054-253-5111 / 静岡市葵区黒金町20-8
- 浜松商工会議所: 053-452-1111 / 浜松市中央区東伊場2-7-1
- 沼津商工会議所: 055-921-1000 / 沼津市米山町6-5
- 掛川商工会議所: 0537-22-5151 / 掛川市掛川551-2
- 県商工会連合会: 054-255-8080 / 静岡市葵区追手町44-1
業種によって狙う補助金が違うって最初に言ってましたよね。具体的にはどう選べばいいんですか?
製造業・加工業の個人事業主なら省力化・設備投資系、茶農家や農産物加工業者なら販路開拓・ブランディング系、伊豆や浜名湖の観光業(民宿・体験型施設)なら地域活性化や観光振興系って感じで、まず自分の業種と「今一番困ってること」を整理するのが先ですよ。
「今、事業で一番お金がかかってる課題は何か」から考えると整理しやすいです。設備が古くて生産性が落ちてるなら設備投資系、売上を伸ばしたいなら販路開拓系、人手が足りないなら雇用・人材系って具合に。
そうです。あとは業種別のページも参考になりますよ。
静岡県の補助金一覧とか、目的別のページで絞り込むと自分に合った補助金が見つかりやすいです。
| 業種 | 向いている補助金の方向性 | 申請の相談先 |
|---|
| 製造業・加工業 | 省力化投資・設備補助 | よろず支援拠点しずおか |
| 茶農家・農産物加工 | 販路開拓・ブランディング | 農業改良普及センター |
| 観光業(民宿・体験施設) | 地域活性化・観光振興 | 静岡県観光協会 |
| IT・デザイン・クリエイター | DX・ソフトウェア系補助金 | よろず支援拠点しずおか |
| 飲食業・小売業 | 小規模事業者持続化補助金 | 商工会・商工会議所 |
補助金を選ぶ(よろず支援拠点しずおかや商工会・商工会議所に相談)
公募要領を必ず読む(申請期限・対象者・補助対象経費を確認)
経営計画書・事業計画書を作成(認定支援機関のサポートを活用)
jGrants(補助金申請システム)からオンライン申請(GビズIDの事前取得が必須)
採択後に補助事業を実施・完了報告・精算で補助金を受領
法人・個人事業主向けの共通ID認証サービスです。jGrantsなど国の補助金の電子申請に必要で、取得に2〜3週間かかることもあります。補助金の公募が始まる前に取得しておくのが鉄則です。
公募が始まってから慌てて取得しようとしても間に合わないってことですね。
そうなんです。「採択率アップのコツ」として聞かれることも多いんですが、書類が揃ってることが大前提。GビズIDの未取得で申請できなかった、って話はよく聞きますから(笑)。
事業計画書の書き方は確かに慣れてないと難しいです。でも静岡にはよろず支援拠点しずおかっていう無料相談窓口があって、そこのコーディネーターが丁寧にサポートしてくれます。補助金の選び方から書類作成まで全部無料で、しかも何度でも相談できるので。
- 電話: 054-253-5117
- 営業時間: 平日9時〜12時 / 13時〜17時
- 場所: 静岡商工会議所内(静岡市葵区黒金町20-8)
- 特徴: 県内約24カ所の出張相談会場でも相談可能。無料で何度でも相談できる
- よろず支援拠点しずおか 公式サイト
個人事業主が補助金申請で失敗しやすいポイントって何ですか?
一番多いのが「後払い」の仕組みを知らずに資金ショートすることですよ。補助金って基本的に「先に自分でお金を使って、後から補助金が振り込まれる」仕組みなんです。
そうなんです。採択されてから実際に補助金が振り込まれるまで、半年〜1年かかることもあります。その間の運転資金をどうするか、マル経融資(無担保・無保証人で最大2,000万円まで低金利で借りられる制度)も組み合わせて考えておく必要があります。
なるほど。補助金とセットで融資の準備もするんですね。
あとは「補助対象外の経費を使ってしまう」ミスもよくあります。公募要領に「補助対象経費」と「補助対象外経費」が明記されていますから、着手前に必ず確認してください。
- 資金繰りの準備不足: 後払いのため、先払い資金(自己資金または融資)が必要
- GビズIDの未取得: 電子申請に必須、取得に2〜3週間かかる場合あり
- 補助対象外経費の混入: 公募要領を熟読して対象経費を事前確認すること
申請書類を作るのが一人では大変そうですけど、そういう人はどうしたらいいですか?
よろず支援拠点しずおか、商工会・商工会議所の経営指導員、または認定支援機関(税理士・中小企業診断士など)に相談するのがおすすめです。特に認定支援機関のサポートは、採択率を上げる加点につながる場合もありますよ。
補助金によっては「認定支援機関の確認を受けている」ことが加点項目になってます。自分一人でやるより、専門家をうまく使ったほうが採択率が上がることも多いですよ。
まず「自分の一番の経営課題は何か」を整理して、よろず支援拠点しずおかか商工会・商工会議所に相談しに行くのが一番の近道です。静岡の個人事業主向けに豊富な補助金情報を持ってますし、無料で具体的なアドバイスがもらえます。
そうですね。「補助金を使おう!」と思い立ったら、まずGビズIDの申請。それと並行してよろず支援拠点に相談。この2つを同時に動かすのが一番効率的ですよ。
静岡って茶業から製造業、観光業まで幅広いから、自分の業種に合った補助金を見つけるのが大事なんですね。
まさに。浜松の楽器職人が設備投資補助金を使う、伊豆の民宿が観光振興補助金を使う、静岡の茶農家が販路開拓補助金を使う——それぞれに合った補助金が必ずあります。ぜひ相談してみてください!
静岡県内の他の補助金については
静岡県の補助金一覧ページでも確認できます。目的別・業種別の補助金もそちらからご覧いただけます。