最近ちょっと体調が気になって病院に行ったんですけど、東京ってそもそも医療費の助成ってどんな種類があるんですか?調べようとしたら情報がバラバラで。
あー、わかります(笑)。東京都の医療費助成って実はかなり種類が多くて、対象者によってまったく別の制度が用意されているんですよ。大きく分けると「個人・世帯向け給付金・支援金」と「医療機関向け補助金」の2軸で考えると全体像がつかみやすいですよ。
個人向けだけで言っても、東京都が独自に持っている「マルなんとか」シリーズが6種類以上あるんですよね。マル障、マル親、マル乳、マル子、マル青(あお)、そして難病助成。それぞれ対象が全然違う。
制度名の略称で、「心身障害者医療費助成(マル障)」みたいに丸のマークがついた受給者証で助成が受けられることから通称でそう呼ばれています。医療機関の窓口でこの証を見せれば、自己負担が減る仕組みですね。
| 制度名 | 通称 | 主な対象者 | 担当 |
|---|
| 心身障害者医療費助成 | マル障 | 身体障害1〜2級、愛の手帳1〜2度、精神障害手帳1級 | 東京都福祉局 |
| ひとり親医療費助成 | マル親 | 一人で子を育てる母・父、養育者 | 東京都福祉局 |
| 乳幼児医療費助成 | マル乳 | 未就学児 | 区市町村 |
| 義務教育就学児医療費助成 | マル子 | 小中学生 | 区市町村 |
| 高校生等医療費助成 | マル青(あお) | 高校生世代(15〜18歳) | 区市町村 |
| 難病医療費助成 | — | 指定難病・東京都単独難病の患者 | 東京都保健医療局 |
| 小児慢性特定疾病医療費助成 | — | 18歳未満の特定慢性疾患患者 | 区市町村 |
| 肝炎治療医療費助成 | — | B型・C型肝炎治療中の方 | 都道府県 |
種類がこんなにあるんですね!自分がどれに当てはまるかって、どう判断すればいいんですか?
まず「自分や家族の状況」で絞れますよ。障害をお持ちなら迷わずマル障、一人親ならマル親、お子さんがいるならマル乳・マル子・マル青の3択、難病の診断が出ているなら難病医療費助成、っていう具合です。
東京都の医療費助成制度フロー図
じゃあまず、いちばんよく使われてるのってどの制度なんですか?
使われている規模で言うと、マル乳・マル子・マル青が圧倒的に多いんですよ。子どもの医療費の自己負担が実質ゼロに近くなる制度なので。東京都に住んでいる子どもは、高校生まで医療費がほぼかからない状態になってます。
そうなんです。マル青(あお)は令和5年4月から始まった比較的新しい制度で、15歳から18歳の高校生世代まで対象が広がった。これは全国的に見てもかなり手厚い水準ですよ。区市町村の子ども家庭主管課に申請できます。
乳・子・青の3つはお住まいの区市町村窓口です。一方でマル障・マル親は東京都福祉局の生活福祉部医療助成課が担当で、電話は03-5320-4282です。制度によって窓口が違うので注意が必要ですね。
難病医療費助成制度(指定難病・東京都単独難病)
難病の方の医療費助成って、どんな仕組みになってるんですか?
これは国と東京都が連携している制度で、指定難病と診断された患者さんの自己負担割合が3割から2割に下がるのが基本です。さらに所得に応じた月ごとの上限額が設定されて、それを超えた分は全額助成されます。
所得区分によって変わるんですけど、こんな感じです。
| 所得区分 | 月額上限(一般) | 高額かつ長期 |
|---|
| 生活保護 | 0円 | 0円 |
| 低所得1(非課税・年収80.9万円以下) | 2,500円 | 2,500円 |
| 低所得2(非課税・年収80.9万円超) | 5,000円 | 5,000円 |
| 一般所得1(7.1万円未満) | 10,000円 | 5,000円 |
| 一般所得2(7.1万〜25.1万円未満) | 20,000円 | 10,000円 |
| 上位所得(25.1万円以上) | 30,000円 | 20,000円 |
「高額かつ長期」って欄があるけど、これって何ですか?
月の医療費総額が10割換算で5万円を超える月が年間6回以上ある患者さんは、「高額かつ長期」認定になって上限額がさらに下がるんですよ。重い病気で継続的に高額な治療が必要な方への追加の配慮ですね。
なるほど、よく設計されてますね。申請はどこでするんですか?
東京都の場合はお住まいの区市町村窓口で申請を受け付けてます。国制度の場合は診断書(臨床調査個人票)が必要で、都指定医が作成した申請日前6か月以内のものが必要です。
難病医療費助成の詳細は補助金ページでも確認できます。
心身障害者医療費助成(マル障)
障害をお持ちの方のマル障って、どんな方が対象になるんですか?
マル障の対象は3パターンあって、ざっくり言うと、身体障害者手帳1級か2級(一部内部障害は3級まで)、愛の手帳1度か2度、精神障害者保健福祉手帳1級の方です。平成31年1月からは精神障害手帳1級も追加されたんですよ。
はい。ただし所得制限や生活保護受給者は除外されます。担当は福祉局生活福祉部医療助成課で、電話は03-5320-4571です。マル障は東京都が直接管理する制度なので、窓口は各区市町村の窓口か都庁になります。
ひとり親家庭等医療費助成(マル親)
ひとり親家庭の方向けのマル親ってどんな感じですか?
マル親は、ひとり親で子どもを育てている母・父、または両親がいない子どもを養育している養育者が対象です。所得が限度額以上の方と生活保護受給者は除外されます。申請先はお住まいの区市町村の子ども家庭主管課です。
医療費の自己負担分が助成されます。具体的な助成額は所得区分によって変わりますが、窓口で医療証を提示することで実際の自己負担が大幅に減ります。肝炎治療医療費助成については、お住まいの区市町村の医療助成担当窓口に確認するとスムーズです。
小児慢性特定疾病医療費助成
お子さんが慢性疾患を持っている場合はどうなりますか?
小児慢性特定疾病の助成は、悪性新生物・心疾患・内分泌疾患など対象疾病を抱える18歳未満のお子さんが対象です。月ごとの自己負担上限額が所得区分・疾患重症度によって2,500円〜30,000円に設定されます。詳しくはお住まいの区市町村の子ども家庭主管課(東京都は
心身障害者医療費助成制度マル障のページも参考に)にご確認ください。
2,500円ってかなり少ないですね。重い疾患を持つお子さんの家庭にとっては助かりますね。
ほんとに。これは本人の疾患の重症度と世帯の課税状況で細かく区分されてるんですよ。申請は各区市町村の子ども家庭主管課になります。
養育医療(未熟児の入院費助成)
生まれたばかりの赤ちゃんで医療が必要な場合も制度があるんですか?
ありますよ。「養育医療」といって、出生時体重が2,000グラム以下などの未熟児が入院した場合の医療費を公費で負担する制度です。世帯の課税状況に応じて自己負担額が決まりますが、乳幼児医療費助成の対象になる場合はほぼ全額カバーされます。
養育医療の詳細はこちらで確認できます。
そういう制度もあるんですね。東京都って本当に手厚いなあ。
子育て世帯と障害・難病を抱える方への支援は全国トップクラスですよ。マル青が令和5年度から始まったのも、東京都が独自に予算をつけた制度ですし。
| 制度 | 主な対象 | 助成内容 | 申請窓口 |
|---|
| マル障 | 障害手帳所持者 | 医療費自己負担を助成 | 区市町村・都庁 |
| マル親 | ひとり親家庭 | 医療費自己負担を助成 | 区市町村 |
| マル乳 | 未就学児 | 医療費実質無料 | 区市町村 |
| マル子 | 小中学生 | 医療費実質無料 | 区市町村 |
| マル青 | 高校生世代 | 医療費実質無料 | 区市町村 |
| 難病医療費助成 | 指定難病患者 | 自己負担2割化+月額上限 | 区市町村 |
| 小児慢性特定疾病 | 18歳未満の慢性疾患患者 | 月額上限2,500〜30,000円 | 区市町村 |
| 養育医療 | 未熟児(入院) | 医療費公費負担 | 区市町村 |
東京都医療機関向け補助金比較
ここまでは個人向けの話でしたけど、医療機関を運営している方向けの補助金ってありますか?
あります!令和7年度(2026年度)も続いている「東京都医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」ですね。これは医療機関の従事者の処遇改善のために、医療機関等に支給される制度です。
施設の種類によって違って、有床診療所や有床助産所は許可病床数×72,000円(ただし2床以下なら1施設150,000円)。無床診療所・歯科診療所・無床助産所は1施設150,000円。訪問看護ステーションは1施設228,000円です。施術所や歯科技工所は75,000円です。
訪問看護は人手不足が深刻な分野なので、手厚く設定されてますね。これに加えて物価上昇対応の追加支援もあって、そちらも施設規模に応じた額が出ます。申請は保健医療局のサイトから確認できます。
東京都の賃上げ・物価上昇支援事業(令和7年度)の主な対象施設:
- 有床診療所・有床助産所
- 無床診療所・歯科診療所・無床助産所
- 訪問看護ステーション
- 施術所、歯科技工所
問い合わせ先: 東京都保健医療局 医療政策部 医療政策課
医療機関の方は個人の助成と並行して、こういう補助金も活用できるんですね。
そうです。医療機関は収益モデルが特殊なので、物価や人件費の上昇に直接補助金で対応できるのはかなり重要ですよ。
自分の状況を確認する(障害・難病・子どもの年齢・ひとり親かどうか)
該当する制度を1〜2つ絞り込む(複数に該当する場合も申請できる)
お住まいの区市町村の窓口または東京都福祉局(マル障・マル親)に問い合わせる
申請書類を準備する(マイナンバーカード、診断書、住民票等)
認定後は受給者証を受け取り、医療機関窓口で提示する
- 難病医療費助成は「指定難病」「東京都単独疾病」によって申請書類が異なります
- 所得超過で対象外の場合でも、世帯構成が変われば再申請できます
- マル青(高校生等医療費助成)は令和5年4月以降の開始ですが、すでに申請済みのマル子との切り替えが必要な場合があります
- 健康保険証の新規発行が令和6年12月に終了したため、各制度の手続きでマイナンバーカードの利用が推奨されています
基本的に、重なる部分がある制度間ではどちらかが優先されますが、対象が異なる制度間は問題ありません。例えばマル障を受けながら難病医療費助成も受けられる場合があります。ただし具体的な組み合わせは窓口で確認が必要です。
そうですね。特に難病系は申請書類が多いので、一度窓口に相談してから揃えるのがスムーズですよ。東京都内各地の区市町村の窓口、または都庁(新宿区西新宿2-8-1、電話 03-5321-1111)に問い合わせてみてください。
今日はほんとに全貌がわかりました!東京都の医療費助成って思ったより手厚いんですね。
そうなんですよ!特に子育て世帯と障害・難病の方への支援は全国でもトップクラスです。この記事で紹介した制度は最低限使えるものを紹介しましたが、区市町村によっては独自の上乗せ助成もあるので、お住まいの地域の情報も確認してみてください。
- マル障・マル親: お住まいの区市町村 または 東京都福祉局 生活福祉部 医療助成課(03-5320-4282)
- マル乳・マル子・マル青: お住まいの区市町村 子ども家庭主管課
- 難病医療費助成: お住まいの区市町村の難病担当窓口
- 小児慢性特定疾病: お住まいの区市町村 子ども家庭主管課(03-5320-4375)
- 養育医療: お住まいの区市町村 保健衛生主管課