北海道で使える子育て給付金・支援制度の全体像
室谷さん、北海道って子育て世帯への給付金がすごく多いって聞いたんですけど、正直どこから調べればいいのかわからなくて(笑)
あ、それは本当にそう。国の制度+北海道独自の制度+市区町村の独自上乗せって3層になってるんですよ。
まず大枠の話をすると、北海道は233件を超える給付金・支援制度が登録されてます。そのうち子育て世帯に直接関係するのは、大きく「妊娠・出産期」「子育て期」「ひとり親支援」「教育支援」の4つに分けて考えると整理しやすいですよ。
ほんとに? 4カテゴリに分けると具体的にどんな制度がありますか?
妊娠・出産期なら「妊婦支援給付金」で5万円、「子育て応援給付金」で赤ちゃん1人につき5万円、合計最大10万円が受け取れます。子育て期は「児童手当」が高校卒業まで延長されて所得制限も完全撤廃、それに「こども医療費助成」で窓口負担がゼロになる市区町村がほとんど。ひとり親なら「児童扶養手当」が月最大46,690円、教育面では高校生の「奨学給付金」が年最大143,700円と、重ねて使える制度が山ほどあるんです。
重ねて使えるってところがポイントなんですね。国の制度と北海道独自の制度は別々に申請するんですか?
そうです。国の制度は基本的に市区町村窓口でまとめて申請できますが、北海道独自の給付金や各市町村の上乗せ分は別途手続きが必要なケースもある。だから住んでる市区町村のホームページも必ず確認してほしいんですよね。
北海道 子育て給付金の申請フロー
じゃあ具体的に、妊娠が分かった段階から順番に受けられる給付金を教えてほしいです。
まず妊娠が確認されたら、最初にやることは「妊娠届」を市区町村窓口に提出することです。ここで「妊婦支援給付金(妊婦のための支援給付)」の手続きも同時に始まります。
妊娠届提出後に5万円、出産後の訪問(こんにちは赤ちゃん訪問)を受けると赤ちゃん1人につき5万円、合計10万円です。双子だと2人目分の5万円が加算されるので15万円になります。
わー、それは大きいですね!申請し忘れたら損しますね(笑)
出産後は「児童手当」の申請です。令和6年10月から大幅に改正されて、所得制限が完全撤廃・対象が高校生年代(18歳年度末)まで延長されました。
えっ、所得制限なくなったんですか! 知らない人いそう。
多いんですよ実は。旧制度で「うちは所得制限で対象外」と思ってた方が、改正後の制度で対象になってるケースが結構ある。
児童手当(令和6年10月制度改正後)のページで詳しい支給額を確認してほしいんですけど、3歳未満は月1万5,000円(第3子以降は3万円)、3歳〜高校生は月1万円(第3子以降は3万円)ですね。
3人目から月3万円は手厚い! こども医療費の助成はどうなってますか?
北海道は市区町村ごとに内容が違いますが、ほぼ全域で
高校生年代まで医療費の自己負担がゼロになる制度が整備されています。網走市の
こども医療費助成では令和6年8月から高校生まで対象拡大され、所得制限なしで無料です。根室市も同様に完全無償化しています。
医療費助成については確かに充実してますね。北海道は地域が広くて医療機関へのアクセスが大変なところもあるので、その分経済的負担を軽くしようという方向性があります。
- 妊婦支援給付金: 妊娠届出時5万円(国の制度)
- 子育て応援給付金: 出産後5万円/人(国の制度)
- 児童手当: 月1万円〜3万円/人(所得制限撤廃・高校卒業まで)
- こども医療費助成: 高校生年代まで無料(市区町村で実施)
- 物価高対応子育て応援手当: 児童1人につき2万円(2026年最新)
物価が上がってるので、最近新しく始まった給付金もあるんですよね?
はい。令和7年11月の閣議決定を受けて実施された「物価高対応子育て応援手当」は大きいですよ。0歳から高校3年生まで(平成19年4月2日以降生まれ)の子ども1人につき2万円が1回限り支給されます。
令和7年9月分の児童手当受給者は申請不要でプッシュ型支給です。札幌市の場合、令和8年2月20日に自動振込でした。ただ令和7年10月以降に出生した子どものいる方や公務員の方は別途申請が必要です。
北海道のお米と牛乳の特別支援ってのも聞いたことあるんですが。
ありましたね〜。
北海道お米・牛乳子育て応援事業、北海道らしい制度ですよね(笑) ただしこれは令和7年6月30日で申請受付が終了しています。こういった時限制度はタイミングが大事なんで、新しい情報をちょくちょく確認するのが重要です。
| 給付金名 | 支給額 | 対象 | 申請 |
|---|
| 妊婦支援給付金 | 5万円/妊婦 | 妊娠届出者 | 市区町村窓口 |
| 子育て応援給付金 | 5万円/児童 | 出産後訪問受診者 | 自動(要面談) |
| 児童手当 | 月1万〜3万/人 | 高校生まで全員 | 市区町村窓口 |
| こども医療費助成 | 全額助成 | 高校生まで | 受給者証交付 |
| 物価高対応子育て応援手当 | 2万円/人 | 高校生まで | 原則不要 |
| 幼児教育・保育無償化 | 保育料全額 | 3〜5歳全員 | 自動 |
充実してます。まず一番大きいのが「児童扶養手当」。離婚・死別・未婚などでひとり親になった場合、子どもを18歳年度末まで養育していれば月最大46,690円が受け取れます。
しかも令和6年11月分からの制度改正で、所得限度額が引き上げられてより多くの世帯が対象になりました。
児童扶養手当のページにある最新の所得基準を確認してほしいです。
あります。「ひとり親家庭等医療費助成」は、ひとり親の親と子どもの保険診療自己負担額を助成する制度です。根室市や稚内市など道内各市町村で実施されています。
資格取りながらお金ももらえるんですね。それはすごい組み合わせ(笑)
この2つを組み合わせると経済的安定をしながらキャリアアップできる。実際に保育士資格を取りながらこれらを活用した方の話を聞くことがありますよ。
- 児童扶養手当は毎年8月に「現況届」の提出が必要。忘れると支給停止になる
- 所得に応じて全部支給・一部支給に分かれる。前年度の所得で判定される
- 支給は年6回(1・3・5・7・9・11月の11日)。月払いではない点に注意
お子さんが大きくなってきたら高校・大学向けの支援もありますよね?
給付型の制度が整ってます。北海道の場合、高校生向けに「北海道私立高校生等奨学給付金」と「北海道公立高校生等奨学給付金」があります。
国の「高校生等就学支援金制度」という授業料免除制度と組み合わせると、実質的な学費負担がかなり小さくなります。授業料が無償化されて、教材費・通学費は奨学給付金でカバーする、という設計ですね。
結構あります。千歳市の奨学金、さっぽろ圏奨学金返還支援事業、稚内市の奨学金貸付事業など、各地域で独自制度を作ってます。北海道は地域ごとに支援内容に差があるので、住んでる市区町村の制度を必ず確認してほしいですね。
ありますよ。3歳〜5歳は全世帯で幼稚園・保育所・認定こども園の利用料が無料。0〜2歳は住民税非課税世帯が対象です。
幼児教育・保育無償化として実施されています。これは申請不要で自動適用されるケースがほとんどです。
妊娠届を市区町村窓口に提出 → 妊婦支援給付金の面談予約
出産後14日以内に出生届と児童手当申請を同時に提出
毎年8月の「現況届」提出を忘れない(ひとり親の場合)
個人・世帯の方向けが中心でしたけど、事業者や保育施設向けの補助金もあるんですか?
あります。特に賃貸住宅オーナーや子育て支援に取り組む事業者向けに、国レベルの制度がいくつかあります。
まず「スマートウェルネス住宅等推進事業(子育て支援型共同住宅推進事業)」です。賃貸住宅オーナーが子育て世帯向けに住戸の安全改修や交流スペースの整備をする際に補助が受けられます。補助率1/3、上限120万円/戸が基本ラインです。
スマートウェルネス住宅等推進事業の「子育て支援型共同住宅推進事業」がありますね。賃貸住宅オーナーが子育て世帯向けに改修や新築する際の補助制度です。
令和8年度子育て【改修型】では上限120万円/戸、補助対象経費の1/3が助成されます。
令和8年度子育て【宅配ボックス】ですね。共働き子育て世帯のニーズに応えるため、賃貸住宅への宅配ボックス設置費用を補助するものです。上限50万円/棟という設計です。
子育て環境を整えることで良い物件になって入居率も上がると(笑)
まさに。オーナーにとっても入居者にとってもメリットがある制度ですね。
| 制度名 | 対象 | 補助上限 | 補助率 |
|---|
| 子育て支援型共同住宅(改修型) | 賃貸住宅オーナー | 120万円/戸 | 1/3 |
| 子育て支援型共同住宅(建設型) | 賃貸住宅オーナー | 125万円/戸 | 1/10 |
| 子育て宅配ボックス設置 | 賃貸住宅オーナー | 50万円/棟 | 1/3程度 |
3つあります。1つ目は「プッシュ型か申請型かの勘違い」。児童手当は出産後14日以内の申請が必要ですが、物価高対応子育て応援手当は原則申請不要(自動振込)。制度によって違うので確認が大切です。
手続きを間違えると支給が遅れたり、最悪もらえないこともあるんですか?
児童手当は申請日の翌月分から支給なので、出産後の申請が1か月遅れるとその1か月分が永遠にもらえなくなります。だから出生届と同日に申請するのが鉄則。
2つ目は「現況届の提出忘れ」。ひとり親の方は毎年8月に現況届を提出しないと、児童扶養手当が支給停止になります。3つ目は「市区町村独自給付金の見落とし」。留萌市の上乗せ給付金のような制度は、住んでる市区町村のホームページを積極的にチェックしないと見逃します。
- 児童手当: 出産・転居後15日以内に申請。遅れた月分は不支給
- 妊婦支援給付金: 出産から2年以内に申請(面談が必要)
- ひとり親現況届: 毎年8月中に提出。期限後は支給停止
- 物価高対応手当(公務員): 令和8年3月31日が申請期限(終了済み)
今日は本当にたくさんの制度を教えてもらいました。どれが一番重要ですか?
まず「妊娠届→妊婦支援給付金→出生届+児童手当申請」の流れを最初に抑えることです。この3ステップだけで最低10万円以上の給付が確定します。
そうです。プッシュ型で自動的に振り込まれるものもありますが、多くは自分から動く必要があります。特に児童手当は申請日の翌月からなので、出産後は真っ先に市区町村窓口に行ってほしいですね。
「申請しなきゃいけないのに気づかなかった」というのが一番もったいないパターンですね。
経験上、1家庭で見落としている給付金が年間20万円〜50万円くらいあるケースもざらにあります。北海道は制度が多いので、一度まとめてチェックしてみてください。
はい、各市区町村でさらに独自の上乗せ制度がありますから、ぜひ確認してみてください。