令和5年度_産油国補助金(産油・産ガス国産業協力等事業)_第1回公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
エネルギー安全保障に直結する国家的事業
本補助金は日本のエネルギー安全保障強化という国家的課題に直結した制度です。産油・産ガス国との関係強化は、資源輸入依存度の高い日本にとって最重要の外交・産業政策の一つであり、採択された事業は国家戦略の一翼を担う位置づけとなります。
4つの支援分野の柔軟な活用
人材育成支援(産油国技術者・幹部向け研修)、先端技術移転(日本の省エネ・環境技術等の移転)、設備高度化(産油国の石油・ガス関連設備の更新・高度化支援)、開発調査(産油国での資源開発に向けた調査)の4分野をカバーしており、企業の強みに応じた申請が可能です。
上限26.5億円の大型支援
上限約26.5億円という規模は、国際的なエネルギー協力事業に必要な大型投資をカバーする水準です。複数年にわたる人材育成プログラムや大型設備の移転・高度化事業も包含できます。
定額または2/3の補助率
補助率が「定額」または「2/3以内」という設定は、事業の性格によって柔軟に適用されます。定額補助は事業の公益性・政策貢献度が特に高いと認められる場合に適用され、企業の自己負担を最小限に抑えられます。
令和5年度第1回公募
令和5年度に第1回公募が実施されており、年度内に複数回の公募が行われる可能性があります。エネルギー情勢の変化に応じた機動的な支援制度として位置づけられています。
ポイント
対象者・申請資格
申請主体要件
- 法人格を有する日本企業・法人(株式会社、合同会社等)
- 産油・産ガス国との取引・協力関係がある、またはこれから構築しようとする企業
- エネルギー分野(石油・天然ガス・石油化学・プラント等)での事業実績を持つ法人
- 大学・研究機関・業界団体等も一部分野で対象となる場合あり
事業内容要件(4分野)
- 人材育成支援:産油・産ガス国の技術者・幹部候補等を日本に招へい、または現地での研修を実施する事業
- 先端技術移転:日本の省エネ・環境・安全技術等を産油・産ガス国に移転する事業
- 設備高度化:産油・産ガス国の石油・ガス関連施設の設備更新・高度化を支援する事業
- 開発調査:産油・産ガス国での資源開発に向けた地質調査・フィジビリティスタディ等
除外要件
- 産油・産ガス国との実質的な協力関係が伴わない名目的な事業
- 国内のみで完結する事業(産油国との実際の協力が不可欠)
- エネルギー安全保障への貢献が不明確な事業
ポイント
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申請ガイド
STEP1: 対象国・協力分野の選定
日本との関係が深い主要産油・産ガス国(サウジアラビア、UAE、クウェート、カタール、イラク、アブダビ、ロシア代替国等)の中から、自社の強みが活かせる協力対象国と分野を選定します。国別の優先度・関係省庁の外交方針も考慮します。
STEP2: 現地パートナー・受入機関との調整
産油・産ガス国の国営石油会社、政府機関、企業等との事前調整・合意形成を行います。相手国の受け入れ体制・ニーズを明確にした上で事業計画を策定します。
STEP3: 事業計画・予算の策定
4つの事業分野のどれに該当するかを明確にし、具体的な事業内容・実施スケジュール・費用積算を行います。日本のエネルギー安全保障への貢献度を定量的に示す計画を策定します。
STEP4: 公募要領の確認と申請書類準備
NEDOまたは経済産業省の公募要領・申請様式を確認し、必要書類を整備します。相手国との協力合意書・MOUも添付書類として準備します。
STEP5: 申請・審査・採択・事業実施
提出後、審査(書類審査・ヒアリング等)を経て採択・交付決定。採択後は事業計画に沿って人材育成・技術移転・設備整備等を実施します。
ポイント
審査と成功のコツ
日本のエネルギー安全保障への貢献を定量化する
相手国の政府・国営企業との正式合意を示す
日本の技術・ノウハウの優位性を明確にする
過去の協力実績・関係の継続性
事業の持続性・継続性の見通し
ポイント
対象経費
対象となる経費
人材育成費(5件)
- 研修プログラム設計・運営費
- 研修施設使用料
- 講師・専門家費用
- 研修教材開発・翻訳費
- 受け入れ渡航・宿泊支援費
技術移転・普及費(4件)
- 技術移転プログラム実施費
- 技術文書作成・翻訳費
- 現地技術指導員費用
- セミナー・ワークショップ開催費
設備費(設備高度化支援)(3件)
- 設備機器費(産油国向け)
- 設備設置・工事費
- 試運転・調整費
調査・分析費(4件)
- 地質調査費
- フィジビリティスタディ費
- 市場調査・分析費
- 専門家アドバイザリー費
渡航・滞在費(3件)
- 航空券・宿泊費(現地出張)
- 現地移動費
- ビザ取得費用
管理・運営費(3件)
- プロジェクト管理費
- 通訳・翻訳費
- コミュニケーション費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 産油・産ガス国との実質的な協力を伴わない国内のみの活動費
- 代表者・役員の過剰な報酬・交際費
- 贈賄・腐敗行為に該当するおそれのある費用
- エネルギー安全保障と無関係な一般事業費
- 汎用消耗品・一般事務用品
- 他の補助金で計上済みの費用
- 補助事業期間外に発生した費用
- 投機的な資源開発への投資
よくある質問
Qどの産油・産ガス国が対象ですか?
主な対象国は中東産油国(サウジアラビア、UAE、クウェート、カタール、イラク)、東南アジア産油・産ガス国(インドネシア、マレーシア、ブルネイ等)、中央アジア・コーカサス地域等です。ロシアについてはウクライナ情勢を踏まえた個別判断が必要です。具体的な対象国・優先国については公募要領または経済産業省に事前確認することを推奨します。
Q相手国との合意書(MOU等)は申請前に必要ですか?
申請時点で相手国の政府機関・国営企業等との正式な合意書(MOU・LOI等)を添付することが強く推奨されます。合意書がない場合は、協議中であることを示す書類(議事録・メール等)でも対応できる場合がありますが、合意書がある事業の方が採択評価は高くなります。相手国との関係構築を申請前から進めておくことが重要です。
Q中小企業でも申請できますか?
規模制限は設けられていないため中小企業でも申請可能ですが、実際には産油国との取引・協力関係を持つ石油・ガス・プラント・商社系の中堅〜大企業が主な申請主体となる傾向があります。中小企業が申請する場合は、大企業・商社等との共同事業体として参加することで採択可能性を高める戦略が有効です。
Q人材育成プログラムはどのような形式が想定されますか?
日本への招へい研修(石油精製・石油化学プラント見学・実習、省エネ技術研修等)、現地での研修センター設立・運営、オンラインを活用した技術研修プログラム等、様々な形式が対象となります。産油国の国営企業や政府機関の要望に応じたカリキュラム設計が重要です。
Q開発調査の成果(データ・知見)の帰属はどうなりますか?
開発調査で得られた地質データ・調査知見の帰属については、補助金の契約条件・相手国法令・補助規程によって規定されます。一般的に、調査主体(申請企業)に帰属しますが、相手国政府・国営企業への成果共有義務が課される場合があります。申請前に知財・データ帰属の取り扱いを相手国と合意しておくことが重要です。
Q第1回公募に落選した場合、第2回公募で再申請できますか?
令和5年度内に複数回の公募が実施される場合、第1回で落選しても第2回以降での再申請が可能です。第1回の不採択理由(審査フィードバックがある場合)を踏まえて計画を改善した上で再申請することを推奨します。ただし、年度内の事業実施期間が短くなるため、スケジュールの実現可能性に注意が必要です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は産油・産ガス国との国際協力という特殊な事業を対象としており、他の一般的な国際展開補助金との重複については個別確認が必要です。JETROの海外展開支援補助金や外務省のODA関連事業との区分を明確にした上で申請することが重要です。産油国との協力事業のうち、技術移転部分は中小企業の海外展開補助金と、設備輸出部分は輸出促進補助金と重複しないよう経費区分を明確にしてください。また、エネルギー分野での国際協力は外務省・経済産業省・環境省など複数省庁が関与する場合があり、縦割りの補助金制度を横断的に活用する際は省庁間の調整が必要です。税制面では、海外事業に関連する租税条約の活用や輸出関連税制の優遇と組み合わせた資金計画を立てることを推奨します。
詳細説明
産油国補助金(産油・産ガス国産業協力等事業)とは
本補助金は、日本のエネルギー安全保障を強化するため、産油・産ガス国との産業協力を通じた二国間関係の深化を支援する国家戦略的な補助制度です。上限26.5億円・補助率定額/2/3という大規模支援で、エネルギー産業の国際展開を担う日本企業を強力に後押しします。
4つの対象事業分野
- 人材育成支援:産油国の技術者・幹部候補の日本招へい研修、現地研修センター設立・運営支援等
- 先端技術移転:日本の省エネ・環境・安全・精製技術の産油国への移転・普及
- 設備高度化:産油国の石油・ガス施設・精製設備の更新・高度化支援
- 開発調査:産油国における資源開発に向けた地質調査・F/S(フィジビリティスタディ)
主な対象国
サウジアラビア、UAE(アブダビ・ドバイ)、クウェート、カタール、イラク、イラン(情勢次第)、インドネシア、マレーシア、ブルネイ等の主要産油・産ガス国が対象です。日本のエネルギー外交の優先国との協力案件が高く評価される傾向があります。
日本のエネルギー安全保障との関連
日本は石油の99%以上を輸入に依存しており、産油国との安定的な関係維持はエネルギー安全保障の根幹です。本補助金は単なる事業支援ではなく、日本外交・エネルギー政策の一環として位置づけられており、採択事業は国家戦略を体現するものとして高い社会的意義を持ちます。
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