【環境省】地域における再エネ等由来水素利活用促進事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
再エネ由来の「グリーン水素」に特化
化石燃料から製造する「グレー水素」ではなく、再生可能エネルギー電力で水を電気分解して製造する「グリーン水素」に焦点を当てた補助事業です。製造段階からCO2フリーであることが最大の特徴です。
地域完結型の水素サプライチェーン構築
水素の製造から貯蔵・輸送・利活用までを地域内で完結させるサプライチェーンの構築を支援します。大規模な広域輸送ではなく、地産地消型のコンパクトな水素利用モデルの実装を目指します。
再エネの余剰電力問題を解決
太陽光や風力の出力変動による余剰電力を水素に変換して貯蔵する「Power to Gas」の実装を支援します。再エネの導入拡大に伴う系統制約の緩和や、出力抑制の回避にも寄与します。
多様な水素利用先を想定
FCV(燃料電池車)・FCバス・FCフォークリフトへの充填、工場プロセスの熱利用、業務・産業用燃料電池での発電、農業ハウスのCO2施用など、地域の特性に応じた多様な利用先を組み合わせた計画が対象です。
ポイント
対象者・申請資格
対象事業者の要件
- 地方公共団体(都道府県、市区町村)
- 民間企業(エネルギー事業者、ガス事業者、運輸事業者、製造業者等)
- 一般社団法人・一般財団法人等
- 大学・研究機関
- 上記のコンソーシアム
対象となる事業領域
- 再エネ電力を用いた水電解による水素製造設備の導入
- 水素ステーション(充填設備)の整備
- 水素の貯蔵・輸送設備の導入
- 定置用燃料電池・水素ボイラー等の需要側設備の導入
- 上記を統合した地域水素サプライチェーンの構築
主な採択要件
- 再エネ由来の水素であること(グリーン水素)
- 地域内での水素利活用先が具体的に確保されていること
- CO2削減効果を定量的に示せること
- 事業終了後の自立化計画(コスト低減ロードマップ)があること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:地域の再エネ・水素ポテンシャル調査
地域内の再エネ賦存量(太陽光・風力等の発電可能量)と、水素の潜在的需要先(運輸、産業、業務部門等)を調査します。余剰再エネ電力の発生パターン(時間帯・季節変動)も把握してください。
ステップ2:水素サプライチェーンの設計
水素製造量、貯蔵容量、輸送方法(パイプライン、トレーラー、カードル等)、利活用先の需要量を整合させたサプライチェーン全体の設計を行います。設備メーカーとの技術協議と見積取得を並行して進めてください。
ステップ3:事業計画書の策定
技術計画、CO2削減効果算定、収支計画(水素製造コストと販売価格の見通し)、自立化に向けたコスト低減ロードマップ、安全管理計画を含む事業計画書を策定します。
ステップ4:jGrantsでの電子申請
GビズIDプライムを取得の上、jGrantsで申請書類をアップロードして提出します。ファイルが16MBを超える場合は環境省(TOKUKAI@env.go.jp)に事前連絡が必要です。
ステップ5:審査・採択と事業実施
外部有識者による書面審査・ヒアリング審査を経て採択が決定します。水素関連設備は高圧ガス保安法等の規制対象となるため、許認可手続きも並行して進めてください。
ポイント
審査と成功のコツ
地域特性を活かした水素利活用モデルの提示
再エネ余剰電力との連動計画
コスト低減ロードマップの具体性
安全管理体制の充実
ポイント
対象経費
対象となる経費
水素製造設備(4件)
- 水電解装置(PEM型、アルカリ型等)
- 純水製造装置
- 電力制御装置
- 水素精製装置
水素貯蔵・輸送設備(4件)
- 高圧水素貯蔵タンク
- 水素圧縮機
- カードル・トレーラー
- 水素配管
水素利活用設備(4件)
- 水素ステーション(ディスペンサー等)
- 定置用燃料電池
- 水素ボイラー・水素バーナー
- 燃料電池フォークリフト
再エネ発電設備(3件)
- 太陽光発電設備(水素製造用)
- 風力発電設備(水素製造用)
- 蓄電池システム
工事費(4件)
- 設備設置工事費
- 基礎・土木工事費
- 配管工事費
- 電気工事費
その他経費(4件)
- 安全対策設備費
- 計測・監視システム費
- 試運転調整費
- 許認可申請関連費
対象外の経費
対象外の経費一覧(8件)
- 土地の取得費・賃借費
- 建物本体の新築費(設備設置に付随する改修を除く)
- 燃料電池車(FCV)等の車両本体購入費
- 水素の購入費(運用段階の燃料費)
- 人件費(自社従業員の通常業務分)
- 光熱水費・通信費等の経常的経費
- 消費税および地方消費税
- 他の国庫補助金で充当される経費
よくある質問
Q地域における再エネ等由来水素利活用促進事業はどのような補助金ですか?
環境省が実施する補助金で、再生可能エネルギー由来の電力を用いてグリーン水素を製造し、地域内で利活用するサプライチェーンの構築を支援します。水電解装置、水素ステーション、水素貯蔵・輸送設備、燃料電池等の導入が対象です。地域単位でのコンパクトな水素サプライチェーンの構築を通じて、脱炭素社会の実現を目指しています。
Qどのような事業者が申請できますか?
地方公共団体、民間企業(エネルギー事業者、ガス事業者、運輸事業者等)、大学・研究機関、一般社団法人等が申請可能です。水素サプライチェーンは製造・貯蔵・輸送・利活用の各段階に異なる事業者が関わるため、複数事業者によるコンソーシアムでの申請が推奨されています。
Qグリーン水素以外の水素も対象になりますか?
本事業は再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」に特化した補助制度です。天然ガス等の化石燃料から製造するグレー水素は対象外です。再エネ電力を用いた水電解による水素製造が前提条件となっており、使用する再エネ電力の由来を明確に示す必要があります。
Q水素ステーションの整備も補助対象ですか?
はい、地域内での水素利活用インフラとして水素ステーション(ディスペンサー、圧縮機、蓄圧器等)の整備も補助対象に含まれます。ただし、水素ステーション単体での申請よりも、水素製造から利活用までの一体的なサプライチェーン計画の一部として整備する方が採択されやすい傾向があります。
Q燃料電池車(FCV)の購入費も補助されますか?
FCV等の車両本体の購入費は本事業の補助対象外です。車両の導入については、経済産業省のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金を別途活用してください。本事業では水素を「供給する側」のインフラ(水素ステーション、水素製造設備等)が主な補助対象となります。
Q事業の安全管理はどのように行いますか?
水素は可燃性ガスであり、高圧ガス保安法、消防法等の規制を受けます。設備の設計・設置・運用のすべての段階で法令に準拠した安全管理が求められます。漏洩検知センサー、緊急遮断弁、防爆仕様の電気設備などの安全対策設備の導入も補助対象に含まれます。事業計画書には安全管理体制と緊急時対応計画を詳細に記載する必要があります。
Q再エネの余剰電力がない場合でも申請できますか?
再エネ由来の電力で水素を製造することが要件ですが、必ずしも余剰電力である必要はありません。新たに再エネ発電設備(太陽光・風力等)を水素製造用に導入する計画も対象です。ただし、余剰電力の活用計画は再エネの有効利用として高く評価されるため、地域内の再エネ出力抑制の状況を確認し、活用可能性を検討することをお勧めします。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
水素関連の補助金は環境省以外にも複数省庁が実施しており、事業フェーズや設備の種類に応じた使い分けが可能です。例えば、FCV(燃料電池車)の導入には経済産業省のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金が活用でき、本事業で整備した水素ステーションとの組み合わせで効果を最大化できます。また、再エネ発電設備の導入には経済産業省の再エネ関連補助金や、FIT/FIP制度の活用も検討してください。ただし、同一設備への国庫補助金の重複は不可です。地方自治体独自の水素関連補助制度との併用が認められる場合もあるため、都道府県・市区町村の環境部門に確認してください。さらに、国土交通省の物流脱炭素化促進事業(FC物流車両関連)や、農林水産省のみどりの食料システム戦略関連事業(農業分野での水素利用)との連携も検討に値します。水素事業は複数年度にわたる大型投資となるケースが多いため、NEDOの技術開発事業やグリーンイノベーション基金事業との棲み分けも意識して計画を策定してください。
詳細説明
地域における再エネ等由来水素利活用促進事業とは
本事業は、環境省が推進する「地域脱炭素」の一環として、再生可能エネルギー由来の電力で製造する「グリーン水素」の地域内利活用を促進する補助金制度です。
2050年カーボンニュートラルの実現には、電化が困難な分野(高温熱利用、長距離輸送等)での脱炭素エネルギー源として水素の活用が不可欠とされています。本事業は、地域単位でのコンパクトな水素サプライチェーンを構築し、水素社会の実現に向けた基盤づくりを支援します。
グリーン水素とは
水素は製造方法によって環境負荷が大きく異なります。
- グレー水素:天然ガス等の化石燃料から製造。CO2を排出
- ブルー水素:化石燃料から製造し、CO2を回収・貯留
- グリーン水素:再生可能エネルギー電力で水を電気分解して製造。CO2フリー
本事業はグリーン水素を対象としており、製造段階からCO2排出ゼロの真にクリーンな水素の普及を目指しています。
支援対象となる設備・事業
- 水素製造:水電解装置(PEM型・アルカリ型等)、純水製造装置、再エネ発電設備
- 水素貯蔵・輸送:高圧水素タンク、圧縮機、カードル、配管
- 水素利活用:水素ステーション、定置用燃料電池、水素ボイラー
- 統合管理:エネルギーマネジメントシステム、安全監視システム
申請手続き
申請はjGrants(電子申請システム)を通じて行います。申請期間は2025年1月20日から2月12日までです。GビズIDプライムの事前取得(2〜3週間)が必要です。
ファイルサイズが16MBを超える場合はjGrantsでの受付が困難なため、環境省地球温暖化対策課(TOKUKAI@env.go.jp)に事前連絡してください。
事業活用のメリットと展望
本補助金を活用することで、水素関連設備の高額な初期投資負担を大幅に軽減できます。水素の製造コストは現在1Nm3あたり100円前後とまだ割高ですが、設備の量産効果や技術革新により将来的なコスト低減が見込まれています。本事業で先行的に実証・導入を行うことで、将来の水素社会において地域の先駆者としてのポジションを確立できます。また、再エネの余剰電力を水素として貯蔵する「Power to Gas」の実装は、再エネの導入拡大に不可欠な調整力の確保にも貢献します。
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