【環境省】金融機関を通じたバリューチェーン脱炭素化推進のための利子補給事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
利子補給による資金調達コスト軽減
金融機関が行う脱炭素関連融資の利子の一部を国が補給するため、借入企業は実質的に低金利で資金調達が可能となり、脱炭素投資の経済的ハードルが下がります。
バリューチェーン全体の脱炭素化を支援
自社の直接排出(Scope1・2)だけでなく、サプライチェーン上流・下流を含むScope3排出量の削減に取り組む事業が対象で、バリューチェーン全体の脱炭素化を促進します。
金融機関との連携スキーム
金融機関がエンゲージメント(対話・働きかけ)を通じて融資先企業の脱炭素化を支援する仕組みであり、資金面だけでなく脱炭素経営に関するノウハウ面での支援も期待できます。
全業種対応の柔軟な制度設計
製造業のサプライチェーン管理から、流通業の物流脱炭素化、サービス業のオフィス省エネまで、幅広い業種・用途に対応した制度です。
ポイント
対象者・申請資格
申請主体(金融機関)
- 銀行、信用金庫、信用組合等の預金取扱金融機関
- 融資先企業のバリューチェーン脱炭素化に向けたエンゲージメントを実施すること
- 脱炭素関連融資の実績または計画を有すること
融資先企業の要件
- バリューチェーンの脱炭素化に資する設備投資・事業転換を計画していること
- 温室効果ガス排出量(Scope1・2・3)の把握に取り組んでいること
- 脱炭素に向けた計画や目標を策定していること
対象外となるケース
- 脱炭素化との関連性が認められない設備投資
- 既存融資の借り換え(リファイナンス)のみを目的とする場合
- 反社会的勢力との関係が認められる場合
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:金融機関への相談
取引のある金融機関(銀行、信用金庫等)に本事業の活用を相談します。金融機関が申請主体となるため、まずは金融機関側の参画意向を確認してください。
ステップ2:脱炭素化計画の策定
金融機関と連携し、バリューチェーンの脱炭素化に資する投資計画を策定します。温室効果ガス排出量の現状把握と削減目標の設定が必要です。
ステップ3:金融機関によるjGrants電子申請
金融機関がjGrantsを通じて環境省に申請を行います。企業側は金融機関に対して必要な情報・書類を提供します。
ステップ4:審査・採択
環境省による審査が行われます。脱炭素化計画の具体性、削減効果の見込み、金融機関のエンゲージメント体制等が評価されます。
ステップ5:融資実行・利子補給
採択後、金融機関から企業に対して融資が実行されます。利子の一部が国から金融機関に補給され、その分企業の金利負担が軽減されます。
ポイント
審査と成功のコツ
Scope3排出量の可視化
具体的な削減ロードマップの策定
金融機関との緊密な連携
投資対効果の明示
ポイント
対象経費
対象となる経費
省エネルギー設備投資(3件)
- 高効率ボイラー・空調設備の導入
- LED照明・高効率照明への更新
- 工場の省エネ改修工事
再生可能エネルギー導入(3件)
- 太陽光発電設備の設置
- 蓄電池システムの導入
- バイオマス発電設備
バリューチェーン脱炭素化設備(3件)
- EV・FCV等の低炭素車両への転換
- 物流の効率化・モーダルシフト設備
- サプライチェーン管理システム
製造プロセス転換(3件)
- 低炭素製造設備への更新
- 燃料転換設備(ガス化・電化等)
- CO2回収・利用設備
建物の脱炭素化(3件)
- ZEB化改修工事
- 断熱性能向上工事
- 高効率給湯設備の導入
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 土地の取得費用
- 既存融資の借り換え(リファイナンス)のみの場合
- 脱炭素化との関連性が認められない設備投資
- 運転資金(原材料費、人件費等の経常的支出)
- 他の利子補給制度と重複する融資
- 投機的な目的の投資
- 反社会的勢力に関連する事業への投資
よくある質問
Q利子補給事業と通常の補助金は何が違いますか?
通常の補助金は設備購入費等の一部を返済不要の資金として支給するものですが、利子補給事業は金融機関からの融資(借入)の利子の一部を国が負担する仕組みです。元本の返済義務は残りますが、金利負担が軽減されるため、大型投資の資金調達コストを抑えることができます。補助金と異なり、融資額に対する上限の制約が比較的緩い点がメリットです。
Q企業が直接申請できますか?
いいえ、本事業の申請主体は金融機関(銀行、信用金庫等)です。企業が直接環境省に申請することはできません。脱炭素化投資を計画している企業は、まず取引のある金融機関に本事業の活用を相談し、金融機関経由で申請手続きを進めてください。メインバンクの法人営業担当に問い合わせるのが最もスムーズです。
Qどのような脱炭素投資が利子補給の対象になりますか?
バリューチェーン全体の脱炭素化に資する設備投資や事業転換が対象です。具体的には、省エネ設備の導入、再生可能エネルギーの導入、低炭素車両への転換、製造プロセスの低炭素化、建物のZEB化改修などが想定されます。Scope1・2だけでなくScope3の削減に寄与する投資も対象となります。
Q中小企業でも利用できますか?
はい、中小企業も利用可能です。むしろ、中小企業は大企業と比べて脱炭素投資の資金調達が困難なケースが多いため、本事業の利子補給による金利軽減メリットは大きいと言えます。取引のある地域金融機関(地方銀行、信用金庫等)に相談してみてください。地域金融機関の中にはESG融資に積極的なところも増えています。
Qバリューチェーン(Scope3)の排出量をまだ把握できていないのですが?
Scope3排出量の完全な把握は必須条件ではありませんが、把握に向けた取り組みを行っていることは重要です。環境省が公開している「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関するガイドライン」等を参考に、まずは概算レベルでの把握から始めることをお勧めします。金融機関のエンゲージメントの中で排出量把握の支援を受けることも期待できます。
Q金融機関にとってのメリットは何ですか?
金融機関にとっては、利子補給により融資先企業に有利な金利条件を提示できるため、脱炭素関連の融資案件を獲得しやすくなります。また、本事業を通じたエンゲージメント実績は、TCFD提言に基づく情報開示やサステナブルファイナンスの実績として活用できます。ESG経営を推進する金融機関にとって、本事業への参画は大きなメリットがあります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は利子補給(融資の金利軽減)であるため、設備投資そのものに対する補助金との併用が可能な場合があります。例えば、省エネ設備の導入について経済産業省の省エネルギー投資促進に向けた支援補助金で設備費の一部補助を受けつつ、残りの自己負担分を本事業の利子補給対象融資で調達するという組み合わせが考えられます。また、環境省の他の脱炭素関連補助金(脱炭素社会の構築に向けたESGリース促進事業等)とは支援の仕組みが異なるため、対象経費が重複しない範囲で併用できる可能性があります。ただし、利子補給と補助金の併用については個別に確認が必要です。中小企業の場合は、中小企業庁の各種支援策(ものづくり補助金等)と組み合わせることで、脱炭素投資の自己負担をさらに軽減できる可能性もあります。事前に環境省および関連省庁に併用の可否を確認してください。
詳細説明
金融機関を通じたバリューチェーン脱炭素化推進のための利子補給事業とは
本事業は、環境省が金融機関を通じて企業のバリューチェーン全体の脱炭素化を推進するために実施する利子補給制度です。金融機関が融資先企業のバリューチェーン脱炭素化に向けたエンゲージメント(対話・支援)を行い、その融資に対して国が利子の一部を補給することで、企業の脱炭素投資を経済的に後押しします。
バリューチェーン脱炭素化の重要性
企業の温室効果ガス排出量のうち、自社の直接排出(Scope1)や電力使用に伴う間接排出(Scope2)だけでなく、原材料調達から製品の使用・廃棄までを含むバリューチェーン全体の排出(Scope3)が大きな割合を占めます。本事業は、このScope3を含むバリューチェーン全体の脱炭素化を金融面から支援する画期的な制度です。
利子補給の仕組み
- 対象融資:金融機関がバリューチェーン脱炭素化に取り組む企業に対して行う融資
- 利子補給:融資の利子の一部を国(環境省)が金融機関に補給
- 企業のメリット:実質的な借入金利が低下し、脱炭素投資の資金調達コストが軽減
金融機関のエンゲージメントとは
本事業では、金融機関が単に融資を行うだけでなく、融資先企業の脱炭素化に向けた「エンゲージメント」を実施することが求められます。具体的には、排出量の把握支援、削減計画の策定アドバイス、脱炭素技術の情報提供、進捗モニタリング等を通じて、融資先企業の脱炭素経営を総合的にサポートします。
申請の流れと注意点
本事業は金融機関が申請主体となります。脱炭素化投資を計画している企業は、取引のある金融機関(銀行、信用金庫等)に本事業の活用を相談してください。申請はjGrants(電子申請システム)を通じて行われ、申請期間は2025年1月20日から2月12日までです。提出ファイルが16MBを超える場合は環境省(TOKUKAI@env.go.jp)に事前連絡が必要です。
活用が期待される業種・場面
製造業のサプライチェーン脱炭素化、物流業のモーダルシフト投資、小売業の店舗省エネ化、建設業のZEB化推進など、あらゆる業種でバリューチェーンの脱炭素化に取り組む際に活用が期待されます。特にScope3排出量の削減が課題となっている企業にとって、金融機関の支援を受けながら低コストで投資を進められる貴重な機会です。
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