【環境省】商用車等の電動化促進事業(トラック)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
トラック専門の電動化補助
タクシー・バス・建設機械とは独立した、トラック(小型・中型・大型)に特化した電動化補助事業です。宅配ラストワンマイルに使用する軽EVバンから幹線輸送向けの大型電動トラックまで、多様なトラック規格の電動化を支援します。
充電インフラ整備も視野
電動トラックの実用的な運用には、営業所・配送センター・物流拠点への急速充電器・普通充電器の設置が不可欠です。車両補助と合わせて充電設備の整備費用も補助対象となる場合があります。
Scope 3削減への対応支援
荷主企業がサプライチェーンの物流から発生するCO2(Scope 3、カテゴリー4)を削減するためのアクションとして、運送委託先事業者の電動トラック導入を後押しします。
段階的な電動化の推進
全車両の一斉電動化は現実的でないため、電動化しやすい路線(短距離・定期ルート等)から段階的に取り組む計画でも申請可能です。既存のディーゼルトラックとの混在運用を前提とした計画が認められます。
ポイント
対象者・申請資格
対象事業者
- トラック運送事業者(一般貨物・特別積合・宅配等)
- 自家用トラックを運用する荷主企業
- 冷凍・冷蔵配送事業者
- 宅配・ラストワンマイル配送事業者
対象車両
- 電気自動車(EV)トラック(小型・中型・大型)
- 燃料電池自動車(FCV)トラック
- プラグインハイブリッド(PHEV)トラック(要件による)
- 軽EVバン(宅配用途)
対象経費
- 電動トラック本体の購入費(内燃機関車両との差額補助)
- 充電設備(急速・普通)の購入・設置費
- 系統連系工事費
ポイント
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申請ガイド
導入計画の立案
現在のトラック運行ルート・走行距離・積載重量を分析し、電動化に適した路線(短距離・定期ルート等)を特定します。充電場所・充電時間も含めた運用計画を策定します。
対象車種の確認
電動トラックのメーカー・販売店から見積もりを取得し、補助対象要件(車両規格・電費基準等)を満たしているかを確認します。
充電インフラ計画の策定
導入する電動トラックの充電に必要な設備(急速充電器・普通充電器)の仕様・設置場所・工事費を計画します。
事業計画書の作成・電子申請
導入台数・車種・充電設備・CO2削減量・費用積算を記載した事業計画書を作成し、jGrants等から申請します(期限:2024年12月16日)。
交付決定後に車両発注・充電設備工事
採択後に電動トラックを発注し、充電設備の工事を進めます。
ポイント
審査と成功のコツ
電動化に適した運行ルートの選定を示す
CO2削減量の試算を詳細に示す
段階的な電動化ロードマップを示す
充電インフラの自社整備計画を含める
ポイント
対象経費
対象となる経費
電動トラック車両費(4件)
- EVトラック・FCVトラック本体の購入費(または差額補助相当分)
- PHEVトラックの購入費(要件を満たす場合)
- 軽EVバン(宅配用途)の購入費
- 車載バッテリー・燃料電池スタックの費用
充電設備費(3件)
- 急速充電器本体の購入・設置費
- 普通充電器・コンセントの設置費
- 充電管理システム(EMS)の導入費
充電インフラ工事費(3件)
- 電気工事・配線工事費
- 受変電設備の増強工事費
- キュービクル設置・系統連系工事費
水素充填設備(FCV対応)(2件)
- 水素ステーション設備の導入費(FCVトラック運用の場合)
- 水素供給インフラ整備工事費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 交付決定前に発注・購入した車両・設備費
- ガソリン・ディーゼル車(内燃機関のみの車両)の購入費
- 車両の維持管理・保険・車検費用
- 運転手の教育・訓練費(電動車両の取扱研修等)
- 事務所・車庫の建設・改修費(充電設備設置に直接必要な範囲を除く)
- 中古電動トラックの購入費(新車に限定される場合)
- 補助事業と直接関係のない一般管理費・人件費
よくある質問
Q軽EV(宅配用軽バン)も補助対象になりますか?
宅配ラストワンマイルに使用する軽EVバンも補助対象となる可能性があります。ただし「商用トラック」の定義と軽バンの扱いは公募要領で確認が必要です。軽EVバンの普及は宅配事業者を中心に急速に進んでいますが、補助上限額や単価が中型・大型トラックと異なる場合があります。
Q自家用トラックを持つ荷主企業も申請できますか?
自社の物流業務に使用する自家用トラックを電動化する荷主企業も申請対象となります。外部の運送会社に委託している場合は、運送会社が申請主体となります。荷主と運送会社が連携して電動化を進める場合(荷主が充電設備を整備して運送会社の電動トラックに充電を提供する等)の補助スキームについては公募要領を確認してください。
Q電動トラックの納期が補助事業期間内に間に合わない場合はどうなりますか?
電動トラック(特に大型・中型)はメーカーの生産能力・部品調達の問題から、受注後の納車まで数ヶ月〜1年以上かかるケースがあります。交付決定後に発注が必要なため、メーカーの納期見込みと補助事業の実施期間を事前に確認することが重要です。納期が不透明な場合は、事務局への事前相談を強くお勧めします。
Q水素トラック(FCV)も補助対象になりますか?
燃料電池自動車(FCV)トラックも電動化促進事業の対象に含まれる可能性があります。特に長距離・重量物輸送では、充電時間の短い水素補給が優位性を持ちます。ただし、水素充填ステーションへのアクセスが確保できることが実用上の前提となります。FCV対応の場合、水素供給インフラ整備費も補助対象となるか否かを公募要領で確認してください。
Q複数営業所・複数拠点での導入を一括申請できますか?
複数の営業所・物流拠点での電動トラック導入を一つの事業として一括申請できるか否かは公募要領の規定によります。拠点ごとの車両台数・充電設備・CO2削減量を個別に積算した上で、全体をまとめた申請書を提出する形式が一般的です。大規模事業者ほど一括申請の規模メリットが生じますが、申請書の複雑さも増すため、十分な準備期間を確保してください。
Q電動トラック購入後に廃車・売却することは可能ですか?
補助金を受けた電動トラックは、交付決定に記載された補助事業の目的(脱炭素物流の推進)のために使用する義務があります。補助事業完了後の一定期間(通常5〜8年)は、目的外使用・処分・担保設定等に事前承認が必要です。この期間内に廃車・売却する場合は、残存耐用年数に応じた補助金の返還が求められる場合があります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
電動トラックの導入支援は環境省以外にも経済産業省や国土交通省が関連施策を持っています。経産省の「商用車電動化」関連補助事業と本事業の対象車種・補助率が重複する場合は二重申請ができないため、公募要領を精査して最も有利な制度を選択してください。環境省の他の電動化事業(66260:タクシー・バス、66259:建設機械)とは対象車種が異なるため、異なる種類の電動車両を導入する場合は複数事業への並行申請が可能な場合があります。自治体(都道府県・政令指定都市)が設けているEV補助金との組み合わせは、対象費用が重複しない範囲で可能なケースがあります。また、J-クレジット制度(カーボンオフセット)とも組み合わせることが可能であり、電動トラック稼働によるCO2削減量をクレジット化して追加収益を得られます。再生可能エネルギー電力との契約(RE100、グリーン電力証書等)と組み合わせることで、充電時のCO2をゼロに近づけ、物流Scope 3削減への貢献をさらに高めることができます。
詳細説明
トラックの電動化が求められる背景
日本の運輸部門(道路交通)はCO2排出量全体の約17%を占め、中でも貨物輸送(トラック)は自家用乗用車に次ぐ排出源です。2030年度に運輸部門全体で35%削減(2013年度比)を達成するには、商用トラックの電動化が欠かせません。しかし、電動トラック(特に大型・中型)は車両価格がディーゼル車の2〜5倍に達するケースもあり、航続距離・充電インフラの課題とともに普及の障壁となっています。
対象となるトラックの種類
- 大型電動トラック:幹線輸送・大量輸送向け。航続距離200〜400km超の機種が登場。FCVも選択肢に
- 中型電動トラック:地域配送・中距離輸送向け。充電インフラが整えば日常業務への組み込みが現実的
- 小型電動トラック・EVバン:宅配ラストワンマイル向け。国内外で多くの機種が流通し始めており、最も普及が進んでいる
電動化に向けた実務的な課題と対策
航続距離:現状の電動トラックの航続距離は用途により適否があります。100〜200km以内の定期ルートから電動化を始めることが現実的なアプローチです。
充電時間:急速充電でも完全充電に30分〜数時間かかります。夜間に営業所で充電する「デポ充電」が多くの物流事業者に採用されています。
充電インフラ整備:営業所・配送センターへの急速充電器設置は必須投資です。本補助で車両費と合わせてインフラ整備費を申請することが重要です。
物流脱炭素化の全体像
トラックの電動化は物流脱炭素化の一手段です。モーダルシフト(鉄道・船舶への切り替え)、積載率向上、共同配送等と組み合わせることで、より大きなCO2削減効果が実現できます。本補助事業を活用した電動化と、物流DXによる運行効率化を組み合わせた総合的な脱炭素物流戦略の構築をお勧めします。
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