【環境省】業務用建築物の脱炭素改修加速化事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
業務用建築物の脱炭素改修に特化した支援
住宅ではなく業務用途(オフィス・商業・宿泊・医療・教育等)の建築物を対象に、CO2削減効果の高い改修工事・設備更新を補助します。大規模修繕計画に合わせて脱炭素改修を組み込むことで、改修コストの効率化が可能です。
多様な設備改修が対象
空調・換気・照明・給湯設備の高効率化から、外皮(断熱・窓)改修、太陽光発電・蓄電池の導入、BEMS導入まで、脱炭素改修に必要な多様な工事・設備が補助対象です。
改修加速の観点から迅速な意思決定を支援
設備更新・改修の意思決定を後押しし、市場全体での脱炭素改修を加速します。補助により改修コストが低減されることで、修繕積立計画に脱炭素改修を組み込みやすくなります。
CO2削減量の定量的な把握を促進
改修前後のエネルギー消費量・CO2排出量を計測・比較し、改修効果を定量的に把握する仕組みの構築を促進します。BEMSの導入による継続的な省エネ管理も支援します。
ポイント
対象者・申請資格
対象事業者
- 業務用建築物の所有者(民間企業・法人等)
- ビル管理会社(所有者から管理委託を受けている場合)
- テナント企業(所有者の同意を得た上での改修)
対象建築物
- 業務用建築物(オフィス・商業施設・ホテル・病院・学校・物流施設等)
- 新築ではなく既存建築物の改修が主な対象
- 一定の省エネ改善効果が見込まれる建築物
対象改修・設備
- 高効率空調・換気・照明・給湯設備への更新
- 外皮改修(断熱・高断熱窓・日射遮蔽)
- 太陽光発電・蓄電池の追加設置
- BEMS・エネルギー管理システムの導入
- EV充電設備の設置
ポイント
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申請ガイド
現状把握とエネルギー診断
対象建築物の現状のエネルギー消費量・設備仕様・老朽化状況を把握します。省エネ診断士・建築設備診断士等の専門家によるエネルギー診断を受けることで、改修効果の算定精度が高まります。
改修計画の策定
費用対効果の高い改修メニューを優先順位をつけて選定し、改修後の省エネ率・CO2削減量を算定します。大規模修繕計画との整合を図りながら工事スケジュールを設計します。
費用積算と補助申請額の算定
設備・工事の詳細見積もりを取得し、補助対象経費と非対象経費を明確に区分して費用積算を行います。
電子申請
jGrants等から申請書類(事業計画書・エネルギー計算書・見積書・図面等)を提出します(期限:2024年12月16日)。
交付決定後の着工
採択・交付決定後に工事発注・着工を行います。
ポイント
審査と成功のコツ
改修効果の高い設備から優先申請
既存の大規模修繕計画との連動を示す
テナントへの波及効果を説明する
改修後のBEMS運用計画を含める
ポイント
対象経費
対象となる経費
高効率空調・換気設備(4件)
- 高効率ヒートポンプ空調機・チラーの更新費
- 全熱交換型換気システムの導入費
- 空調自動制御・デマンド制御システムの導入費
- ダクト・冷温水管等の改修費
高効率照明・電気設備(3件)
- LED照明器具・制御システムへの更新費
- 昼光センサー・タイマー・調光制御機器の設置費
- 高効率変圧器・コンデンサ等の更新費
外皮・断熱改修(3件)
- 高断熱窓・複層ガラスへの改修費
- 外壁・屋根・天井断熱施工費
- 外付けブラインド・日射遮蔽設備の設置費
再エネ・蓄電設備(3件)
- 屋根・外壁への太陽光発電設備の追加設置費
- 蓄電池システムの導入費
- EV充電設備の設置費
BEMS・エネルギー管理(3件)
- BEMSシステム・センサー・通信機器の導入費
- エネルギー計測器・積算電力量計の設置費
- クラウド型エネルギー管理サービスの導入費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 交付決定前に発注・着工した工事・設備費
- 住宅・居住用建築物への改修費
- 脱炭素・省エネ効果のない一般的な内装改修費
- 設備の定期点検・維持管理費
- 土地・建物の取得費
- 消費税(課税事業者で仕入税額控除が可能な場合)
- テナント移転・仮設費用(改修工事に伴うもの)
よくある質問
QZEB化・省CO2化事業(66265)と本事業の違いは何ですか?
ZEB化・省CO2化普及加速事業は、ZEB(省エネ率50%以上等)の達成を目標とした建築物のZEB基準取得を重視した制度です。一方、本事業(業務用建築物の脱炭素改修加速化事業)はZEB基準の達成を必須とせず、より幅広い脱炭素改修工事を対象とするため、段階的な省エネ改修を進めたい建築物所有者に適しています。自社の改修計画の規模・目標に応じて、適切な制度を選択してください。
Qテナントビルの場合、オーナーとテナントのどちらが申請できますか?
原則として建築物のオーナー(所有者)が申請します。テナントが独自に改修を実施する場合(テナント負担の内装・設備改修等)は、オーナーの同意を得た上でテナントが申請できる場合もあります。オーナーとテナントが連携して包括的な改修を実施する場合は、役割分担を明確にした上でどちらが申請主体となるかを整理してください。
Q一部フロアのみの改修でも申請できますか?
建築物全体ではなく一部フロア・区画の改修でも申請できる場合があります。ただし、補助対象となる改修範囲のエネルギー消費量・CO2削減量を算定できることが条件です。部分的な改修でも、費用対効果が高く実現可能な計画であれば採択の可能性があります。
Q電気自動車(EV)充電設備の設置も対象になりますか?
業務用建築物の駐車場等へのEV充電設備の設置は、脱炭素改修の一環として補助対象となる可能性があります。ただし、EV充電設備単独での申請ではなく、空調・照明等の省エネ改修とセットで申請することが一般的です。EV充電設備が補助対象に含まれるかどうかは公募要領で確認してください。
Q改修後に省エネ効果が計画を下回った場合はどうなりますか?
完了報告書の提出後、実測のエネルギー消費量が計画値を大幅に下回る場合、事務局から是正指導を受けることがあります。BEMSの導入・運用により実績値を継続的に把握し、必要に応じて設備の運転調整・改善を行うことが重要です。著しく目標を下回る場合は補助金の一部返還を求められる可能性もありますので、シミュレーション精度の向上と確実な運用管理体制の整備が必要です。
Q築年数が古いビルでも対象になりますか?
築年数の要件は特に設定されていない場合が多く、古い建築物ほど改修効果が大きいため、積極的に申請する価値があります。ただし、建築物の構造・設備の状態によっては工事費が増大するケースがあります。また、旧耐震基準(1981年以前)の建物は耐震性の問題もあるため、脱炭素改修と同時に耐震診断・改修を検討することをお勧めします(耐震改修費は本補助の対象外)。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
業務用建築物の脱炭素改修には複数の補助制度が存在します。本事業と近接する環境省の「ZEB化・省CO2化普及加速事業」(66265)とは、対象要件・補助率が異なる場合があるため、いずれの制度が自社の改修計画に適しているかを比較検討することをお勧めします。同一の設備・工事費については二重申請は認められません。経済産業省の「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」との併用については公募要領で確認が必要です。一方、改修後の太陽光発電設備に対するFIT/FIP申請は、補助金との関係を慎重に確認する必要があります。地方自治体(都道府県・市区町村)が設けているビルの省エネ改修補助金との組み合わせは、対象費用が重複しない範囲で可能な場合があります。BELS(建築物省エネルギー性能表示)評価の取得と組み合わせることで、不動産としての資産価値向上・グリーンローン取得・テナント誘致競争力の強化につながります。環境省の脱炭素先行地域事業や地域脱炭素移行交付金と組み合わせることも、脱炭素先行地域に立地する建築物であれば検討の価値があります。
詳細説明
業務用建築物の脱炭素改修が急がれる背景
日本の民生業務部門(オフィス・商業施設・病院・学校等)は、2013年度比で2030年度に51%のCO2削減が求められています。しかし既存の業務用建築物は、高度経済成長期〜バブル期に建設された老朽化ストックが多く、その省エネ性能は現行基準を大幅に下回るケースが少なくありません。大規模修繕サイクル(一般に12〜15年)のタイミングで脱炭素改修を集中実施することが、最も費用効率の高いアプローチとされています。
脱炭素改修の主な対象工事
- 空調設備の高効率化:老朽化した空調機を高効率ヒートポンプ機に更新。インバーター制御・デマンドレスポンス機能の追加
- 照明のLED化と制御最適化:蛍光灯・HID照明のLED化と、昼光センサー・人感センサーによる自動制御
- 窓・外壁の断熱改修:単板ガラスの複層ガラス・Low-Eガラスへの交換、外壁断熱材の追加施工
- 太陽光発電の追加設置:屋上・外壁への後付け太陽光パネルの設置
- BEMSによる運用最適化:設備のエネルギー消費を可視化・制御するシステムの導入
改修効果と経済性
業務用建築物の脱炭素改修により、年間エネルギーコストを20〜40%削減できるケースが多く報告されています。補助金による初期コスト低減と電力費削減により、投資回収期間の大幅な短縮が期待できます。また、BELS評価取得により不動産としての資産価値・賃料水準の向上、環境配慮テナントの誘致競争力強化といった付加価値も生まれます。
申請に向けた準備のポイント
申請前にエネルギー診断を実施し、現状のエネルギー消費量と改修後の削減見込みを定量化することが重要です。環境省・経済産業省の省エネ診断事業や、建築設備診断士・省エネルギー診断士への依頼を検討してください。
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