神奈川県でドローン導入を検討するなら知っておきたい補助金の全体像

佐藤
編集長
室谷さん、神奈川県でドローンを導入するにあたり、どんな補助金が使えるのか教えてください。特に中小企業でも申請できるものはありますか?

室谷
代表取締役
はい、神奈川県は横浜・川崎の工業地帯から三浦半島の農業地帯まで、ドローン活用の実需が広がる地域です。国の補助金を中心に、いくつかの選択肢があります。大きく分けると、ドローン航路整備などの社会インフラ系、産業保安のスマート化系、そしてスマートシティ関連の3つです。中小企業でも活用しやすいのは、特に「スマート保安実証支援事業費補助金」シリーズですね。

佐藤
編集長
スマート保安実証支援事業費補助金、いくつか似た名前がありますが、どんな違いがあるんですか?

室谷
代表取締役
基本は同じ制度で、年度ごとに公募回が分かれています。例えば、令和7年度の第1回(id:389)と第2回(id:334)が現在募集中です。補助上限は5,000万円、補助率は2/3(または1/2)と手厚いです。対象はIoT・AI・ドローン等の先端技術を産業保安に導入する実証事業で、中小企業・中堅企業・地方公共団体(水力発電所設置者に限る)がITベンダー等と連携して行うことが条件です。
ドローン航路整備にも!デジタルライフライン整備加速事業【最大66,902万円】

佐藤
編集長
「デジタルライフライン整備加速事業」というのは、かなり大型の補助金ですね。ドローン航路の整備に使えると聞きましたが、具体的にどのような事業が対象ですか?

室谷
代表取締役
これは経済産業省が推進する「デジタルライフライン全国総合整備計画」に基づく事業で、2つの領域があります。一つが「ドローン航路整備事業」で、国内に新たなドローン航路を整備するための事業性評価、データ整備、航路設計等が対象です。補助率は定額、上限66,902万円と非常に大型です(id:92)。もう一つは地下埋設物等の設備データ整備事業で、こちらもドローン点検に活用できるデータ基盤整備に役立ちます。

佐藤
編集長
66,902万円というと、中小企業にはハードルが高そうですね。

室谷
代表取締役
そうですね。この補助金は主に自治体や大企業が主体となる事業向けですが、中小企業でもコンソーシアムに参加することで間接的に関われる可能性があります。まずは神奈川県内の自治体や商工会議所の動向をチェックすると良いでしょう。
産業保安のスマート化に最適!スマート保安実証支援事業費補助金【最大5,000万円〜1億円】

佐藤
編集長
中小企業でも使いやすいスマート保安実証支援事業費補助金ですが、過去の公募も含めるとたくさんありますね。現在申請できるものはどれですか?

室谷
代表取締役
令和7年度の第1回(id:389)は2025年7月14日締切、第2回(id:334)は2025年8月19日締切です。どちらも上限5,000万円、補助率2/3(または1/2)です。また、令和8年度の執行団体公募(id:24900)は上限1億円、補助率定額(10/10)とさらに手厚いですが、こちらは「執行団体公募」であり、実証事業を直接支援するものではなく、補助金の執行を行う団体を公募するものです。一般企業が直接応募するものではありませんので注意してください。

佐藤
編集長
なるほど。過去の公募(令和6年度など)はもう終わっていますが、参考までに内容は同じと考えていいですか?

室谷
代表取締役
基本的な枠組みは同じです。例えば令和6年度第1回(id:1086)から第5回(id:1041)まで、すべて上限5,000万円、補助率2/3(または1/2)で、IoT・AI・ドローン等を活用したスマート保安の技術実証を支援しています。過去の公募要領を参考に、事業計画を練ることは有効です。
農業・インフラ点検など用途別に選ぶポイント

佐藤
編集長
ドローンの用途別に、どの補助金が向いているか教えてください。例えば農業用ドローンを導入したい場合や、建設現場のインフラ点検に使いたい場合など。

室谷
代表取締役
まず農業用ドローンですが、スマート保安実証支援事業費補助金は主に産業保安(高圧ガス・電気・ガス事業法等)の設備が対象なので、農業そのものには直接適用できません。ただし、農業用の施設(例えば管理された倉庫や設備)が産業保安法令の適用を受ける場合は可能性があります。また、スマートシティ推進事業(id:1200, 66109, 66147)は地域課題解決型で、農業分野のデータ活用などに使える可能性があります。補助率1/2ですが、上限が明記されていないため、事業内容次第です。

佐藤
編集長
建設・インフラ点検ではどうでしょう?

室谷
代表取締役
こちらはスマート保安実証支援事業費補助金が非常に適しています。例えば、橋梁やトンネルの点検にドローンを使い、AIで画像解析する実証などが想定されます。また、中小企業イノベーション創出推進事業費補助金(id:65803)は、ドローン開発そのものに対する大型補助金(上限1,340,000万円)ですが、設立15年以内のスタートアップ等が対象で、一般中小企業にはハードルが高いです。

佐藤
編集長
ドローン操縦士の資格取得費用は補助金の対象になりますか?

室谷
代表取締役
残念ながら、今回のリストにある補助金では資格取得費用は直接の補助対象と明記されていません。スマート保安実証支援事業費補助金の対象経費は実証に必要な設備費・委託費などが中心で、人材育成費は含まれない場合が多いです。ただし、事業計画の中で操縦士養成が必要と認められれば、一部経費として認められる可能性もあるため、公募要領を必ず確認しましょう。
申請前に知っておきたい注意点と相談窓口

佐藤
編集長
申請する際の注意点や、相談できる窓口を教えてください。

室谷
代表取締役
まず、補助金の申請には事業計画書が必須です。特にスマート保安実証支援事業費補助金では、ITベンダー等との連携が前提となるため、事前に協力企業を見つけておく必要があります。また、補助率が2/3とはいえ、自己負担分(1/3または1/2)の資金計画も重要です。
相談窓口としては、神奈川県内では神奈川県農業技術センター(農業分野)、公益財団法人神奈川県中小企業支援センターなどが役立ちます。農業技術センターは農業用ドローンに関する技術相談、中小企業支援センターは補助金申請全般のサポートを行っています。また、全国規模では日本能率協会コンサルティングがスマート保安実証支援事業費補助金の執行団体を務めているケースがあります(過去公募)。
相談窓口としては、神奈川県内では神奈川県農業技術センター(農業分野)、公益財団法人神奈川県中小企業支援センターなどが役立ちます。農業技術センターは農業用ドローンに関する技術相談、中小企業支援センターは補助金申請全般のサポートを行っています。また、全国規模では日本能率協会コンサルティングがスマート保安実証支援事業費補助金の執行団体を務めているケースがあります(過去公募)。

佐藤
編集長
最後に、神奈川県でドローン導入を考える事業者にメッセージをお願いします。

室谷
代表取締役
神奈川県は地理的に多様な産業が集積しており、ドローン活用の可能性が非常に大きい地域です。大型のデジタルライフライン整備事業から、中小企業向けのスマート保安補助金まで、幅広い選択肢があります。まずは自社の課題を明確にし、どの補助金が適合するか見極めることから始めてください。そして、公募締切は限られているので、早めに情報収集と計画策定に取り掛かることをおすすめします。