今日は東京都内の中小企業向け助成金「ES(社員満足度)向上による若手人材確保・定着事業助成金」について聞かせてください! これ、3年目申請用ってなってますが、そもそもどんな助成金なんですか?
いい着目点ですね! この助成金は、公益財団法人東京しごと財団が運営する制度で、住宅・食事・健康の3つの福利厚生を充実させることで若手人材(35歳未満)の採用・定着を支援する、東京都内の中小企業専用の仕組みです!
えっ、3種類の福利厚生を一括でサポートしてくれるんですか!?
そうなんです。しかも最大3年間・継続して支援を受けられるのが最大の特徴で、今回の記事は「3年目申請用」の解説です。1年目→2年目と段階を踏んで支給決定を受けてきた企業が、最終年度の3年目も申請する際の内容になります。
なるほど! じゃあ「3年目申請用」というのはどういう意味かというと…
2年目の支給決定をすでに受けている企業だけが申請できる継続申請ということです。新規の方はこちらの1年目用(
ID 176)や2年目用(
ID 174)をご覧ください。
ああ、そういうことか! 同じ制度の「3年目版」ってことですね。
まさに。3年間通じて最大300万円が支給される可能性があり、住宅・食事・健康の複数分野にわたる福利厚生を一気に整備できる、非常にユニークな制度なんですよ!
ES助成金 3取組分野と助成限度額
ざっくり最大300万円って言いましたけど、内訳はどうなってますか?
3つの分野に分かれていて、それぞれ上限額が違います。下の表を見てもらうとわかりやすいです!
| 取組分野 | 助成対象経費(例) | 助成限度額 | 助成率 |
|---|
| 住宅の借上げ | 35歳未満の若手従業員向け住宅の賃料・仲介手数料 | 200万円 | 1/2 |
| 食事等の提供 | 社内食堂委託費・弁当配食サービス費 | 50万円 | 1/2 |
| 健康増進サービスの提供 | フィットネスジム法人契約・メンタルヘルスケア費 | 50万円 | 1/2 |
| 合計(最大) | — | 300万円 | 1/2 |
住宅借上げがダントツで高い! 200万円って相当ですよね。
そうです! 住宅借上げだけで最大200万円、助成率は2分の1なので実費400万円以上の住宅手当を会社が出しても半分は戻ってくる計算になります。若手従業員への住宅補助は採用の差別化に直結するので、ここに集中投資する企業が多いですね。
食事と健康はそれぞれ50万円ずつか。これって全部合算して申請できるんですか?
できます。ただし重要なポイントがあって、3分野のうち2つ以上を組み合わせて実施することが助成の条件です。住宅だけ、食事だけ、という1分野のみだと申請できません。
なるほど! ちゃんと「総合的な福利厚生」を整備してほしいっていう意図があるんですね。
その通りです。住宅+健康の組み合わせが一番人気ですが、食事+健康の組み合わせで進める企業もいます。自社の状況に合わせて選べる柔軟さがあります!
さて、ここからが気になるところなんですが、どんな企業が対象なんですか? 3年目ということもあって条件は複雑そうですね。
大きく2つの要件があります。「対象事業者の基本要件」と「3年目申請固有の要件」です!
- 東京都内に事業所を有する中小企業等であること
- 全従業員に占める35歳未満の若手従業員割合が、支援申込日時点で30%以下であること
- 支援申込日から過去3年間の若手従業員の合計採用数が、全従業員数の10%以下であること
- 支援申込日から過去1年間に若手人材を含む求人活動を行っていること
えっ、「若手比率が30%以下」ってことは、若手がいない企業だけが対象ってこと?!
そうなんです! まさに「若手が集まらなくて困っている企業」をターゲットにした制度です。若手比率が既に高い企業は対象外になります。
それは確かに、本当に必要な企業に絞っているんですね。「過去3年間の採用数が全従業員の10%以下」っていうのも厳しめな要件ですね。
直近3年間で若手をほとんど採用できていない企業が対象ということです。20人規模の会社なら、3年間で若手採用が2人以下という状況。かなり深刻な状況にある企業に的を絞っていますね。
こちらがもっとも重要で、本助成金で2年目の支給決定をすでに受けていることが必須条件です。1年目から継続してきた企業だけが3年目の申請資格を持ちます。
2年目の支給決定通知書を必ず手元に用意しておくこと。新規申請・初回申請ではないため、実績継続が前提となります。1年目・2年目を飛ばして3年目だけを申請することは不可能です。
ということは、今から「3年目申請したい!」と思っても、過去の実績がないとダメなんですね。
わかりました。では3年目まで来た企業はどんな業種が多いんですか?
製造業、建設業、介護・福祉業、運輸業、IT企業など、若手人材の確保に課題を抱える幅広い業種が利用しています。共通しているのは「給与面だけでは大企業に勝てない、でも福利厚生なら差をつけられる」という意識ですね!
助成の対象になる経費と、ならない経費って何があるんですか?
| 取組分野 | 対象経費(例) | 対象外経費(例) |
|---|
| 住宅の借上げ | 若手従業員向け住宅の賃料、仲介手数料、管理費・共益費 | 35歳以上の従業員の住宅費、個人が直接契約した住宅費 |
| 食事等の提供 | 社内食堂委託費、弁当配食費、食事補助チケット購入費 | 福利厚生と無関係の飲食費、会議の飲食費 |
| 健康増進サービス | フィットネスジム法人契約費、メンタルヘルスケアサービス費、健康診断オプション費 | 個人名義での契約費用、助成期間外の経費 |
住宅の借上げは「35歳未満の若手従業員向け」に限定されているんですね!
そこ大事です! 住宅借上げの助成対象は35歳未満の若手従業員だけ。管理職や中高年社員の住宅費は含まれません。
消費税・地方消費税は助成対象外です。他にも振込手数料などの間接経費、他の公的助成金で補填される経費、助成期間外に発生した経費なども対象外になるので注意が必要です!
- 消費税および地方消費税相当額
- 助成期間外に発生した経費
- 他の補助金・助成金で既に補填された経費
- 従業員個人が直接契約したサービスの費用
- 既存の福利厚生制度にかかる経費(新規導入・拡充分のみ対象)
助成金の金額に加えて、「専門家派遣」もあるって書いてありましたが、これどういうものですか?
最大3回、社員満足度向上に関する専門家を無料で派遣してもらえる制度です! 専門家は企業の現状分析から取組計画の策定まで伴走してくれます。
3年間で最大3回ということは、3年目でも使えるんですか?
はい、まだ利用回数が残っていれば3年目でも活用できます。3年目は助成終了後の自走計画を専門家と一緒に考えるのが最大の活用法です!
ああ、確かに。「助成金なくなったら制度を廃止します」じゃ意味ないですもんね。
そのとおり! 専門家からは「この規模の企業なら住宅手当を自社予算に組み込んでも採用コスト削減効果が上回る」といった試算を出してもらったり、制度の社内規程整備についてアドバイスをもらったりできます。3年目こそ専門家を最大限活用してほしいですね。
ES助成金 3年目申請の流れ
では実際の申請手順を教えてください! 3年目とはいえ、手続きは毎年やり直しなんですか?
基本的な手続きの流れは毎年行う必要があります。ただ、1年目よりも書類がシンプルになる部分もあります。順番に見ていきましょう!
なるほど、gBizIDは1年目で取得済みなら問題ないんですね。一番ハードルが高いのはどのステップですか?
STEP 3の「取組計画策定」と「実績データの整理」が3年目最大のポイントです。3年間の成果を数字で示せると、審査が非常にスムーズになります。
3年目ならではの申請攻略のポイントってあるんですか?
3年目は「集大成の年」なので、単に経費を申請するだけでなく、3年間のストーリーを見せることが重要です!
1. 2年間の成果を定量的に示す
若手従業員の定着率、離職率の変化、社員満足度調査スコア、採用人数の推移など。「制度導入前→1年目→2年目→3年目」の変化を数字で整理しましょう。
2. PDCAサイクルの証明
2年間の運用で見えた課題と改善ポイントを明記する。例:「1年目は社宅5室で開始、2年目は需要増により8室に拡充」など改善の軌跡を見せること。
3. 3年目終了後の自走計画を添付
助成終了後も制度を継続できる財務根拠を示す。採用コスト削減効果の試算など費用対効果を数字で説明できると説得力が増します。
4. 経費管理の精度を高める
3年目は過去の経験があるため、経費の区分けミスや書類漏れが減るはず。対象経費と対象外経費の区分を明確にし、見積書・契約書・領収書を体系的に管理してください。
5. 専門家派遣を残り回数フル活用
まだ利用回数が残っていれば3年目も専門家派遣を受けること。終了後の制度設計に関するアドバイスが特に有益です。
必須かどうかは最新の募集要項で確認が必要ですが、助成終了後も制度を維持できる計画を書いておくことは審査上プラスに働くのは間違いないです。東京しごと財団の目的は「長期的な若手人材定着」なので、助成が終わったら制度を廃止するという企業より、継続する意思のある企業を高く評価するのは自然な流れです。
確かに! 採用コスト削減の試算って具体的にはどう計算するんですか?
例えば「求人媒体1件採用あたり50万円×年3人採用 = 150万円の採用コストが、住宅手当による口コミ紹介で年1件削減できれば50万円節約」といった形で試算します。こういう数字があると、「助成金がなくても住宅手当を続けた方が経営的に合理的」という主張ができます!
3年目申請の受付期間は2025年11月19日から2029年3月31日までとなっています。かなり長期にわたる受付期間ですね。
ただし! 予算消化状況によって早期終了となる可能性があります。余裕があるからと先延ばしにせず、計画的に申請してください。
東京都・国の制度を組み合わせると相乗効果が大きいですよ! ただし同一経費の重複受給は不可なので、それぞれ対象経費を明確に区分することが条件です。
| 制度名 | 内容 | 組み合わせの考え方 |
|---|
| 厚労省 キャリアアップ助成金(正社員化コース) | 非正規→正社員転換 | 住宅手当で採用した若手を正社員化する流れと相性◎ |
| 厚労省 人材確保等支援助成金(雇用管理制度コース) | 評価制度・研修制度整備 | ES向上の仕組みをさらに体系化できる |
| ES助成金(1年目・2年目用) | 本制度の前段階 | 継続申請の前提として 2年目用(ID 174) を確認 |
キャリアアップ助成金と組み合わせると、採用した若手の正社員化まで一気に支援できるんですね!
そういうことです! ただし複数の助成金を申請する場合は、社会保険労務士や中小企業診断士に相談して最適なプランを組むことをおすすめします。申請書類の書き方一つで審査結果が変わることもあるので、専門家のサポートを受けて損はないですよ。
実際にこの助成金を使った企業の例を教えてもらえますか?
従業員30名の製造業(若手比率20%)で、1年目から住宅借上げと健康増進を組み合わせて開始。3年目には制度が完全に定着し、若手従業員の1年以内離職率が40%から15%まで改善。住宅手当が口コミで広がり、工業高校からの自己推薦応募が増えたという事例があります!
40%から15%は劇的な改善ですね! IT企業の場合はどうですか?
従業員15名のIT企業で食事提供と健康増進を組み合わせた事例では、リモートワーク中心で孤立しがちだった若手社員のエンゲージメントスコアが30%向上。週2回のオフィス出社日にチームランチが定着して、コミュニケーションが活性化したとのこと!
人数が少ないIT企業でも効果が出るんですね。建設業はどうでしょう?
若手入職者の少なさに悩む建設会社では、住宅借上げ+メンタルヘルスケアの組み合わせで「福利厚生充実の建設会社」として業界内で差別化に成功。3年目には若手従業員比率が15%から22%に改善し、業界内での評判も上がった好事例があります。介護事業者では夜勤のある若手職員向けに近隣住宅の借上げと健康ケアを組み合わせ、介護福祉士養成校からの実習生が3年間で5名就職という成果も出ています!
読者が気になりそうな質問をまとめて聞かせてください!
もちろん! 問い合わせが多い質問を答えていきますね。
まず、「3年目の申請に必要な前提条件は何ですか?」
本助成金で2年目の支給決定を受けていることが必須条件です。1年目から順番に支給決定を受けた企業のみが3年目に進めます。新規での3年目申請は不可です!
3分野合計で最大300万円です。住宅の借上げが上限200万円、食事等の提供と健康増進サービスがそれぞれ上限50万円。助成率は全て経費の2分の1です。
いいえ、住宅・食事・健康の3分野のうち2つ以上の取り組みを実施することが助成の条件です。1分野のみでは申請不可です!
「パート・アルバイトも従業員数にカウントされますか?」
常時使用する従業員の要件を満たすパート・アルバイトは含まれます。若手従業員割合や採用数の算定にも影響しますので、人員構成を事前に確認してください。
はい! 最大3回の専門家派遣のうち、まだ利用回数が残っていれば3年目でも受けられます。3年間を通じて計3回が上限です。3年目こそ活用する価値が高いですよ!
jGrants経由の電子申請にはgBizIDプライムアカウントが必須です。1年目から継続しているはずですが、情報更新が必要な場合もあるので事前確認を!
いろいろ教えてもらいました。問い合わせ先はどこですか?