福井県で使える災害対策・復旧補助金の全体像


佐藤
編集長
室谷さん、令和6年の能登半島地震って、石川県だけじゃなくて福井県も相当な被害を受けたんですよね。福井県の事業者が使える復旧支援って、実際どのくらいあるんですか?

室谷
代表取締役
思ってるよりずっと多いですよ(笑)。国の制度と福井県の独自制度を合わせると、災害・感染症対策カテゴリだけで90件超の補助金・助成金があります。しかも、今まさに申請受付中の制度が複数動いているのが重要なポイントです。

佐藤
編集長
えっ、まだ受け付けてるんですか?もう時間が経ってるから終わってるかと思ってました。

室谷
代表取締役
よくある誤解ですね。「なりわい再建支援補助金」なんて、令和8年7月31日まで申請できます。被災から時間が経っていても、施設や設備の復旧にかかった費用を申請できるケースがある。諦めてる人の方が損をしてます。

佐藤
編集長
そうか。焦って「もう無理だ」って諦めてる人が多そうですね。

室谷
代表取締役
そのとおりです。支援制度を大きく分けると2種類あって、事業者向けの復旧・復興補助金と、自治体・公共施設向けの防災インフラ整備補助金があります。今日は特に事業者向けを中心に話しますね。

佐藤
編集長
能登半島地震で福井県の被害ってどのくらいだったんですか?

室谷
代表取締役
石川県と比べると被害規模は小さかったんですが、嶺北地方を中心に施設・設備の損傷が確認されています。越前漆器や越前焼といった伝統工芸品の製造事業者への影響が大きく、専用の支援制度もできました。それと、能登豪雨(2024年9月)の被害も対象になる制度があるのが重要なポイントです。

佐藤
編集長
伝統工芸品のメーカーさんに特化した制度があるんですね!

室谷
代表取締役
そうなんです。では主要な制度を一つひとつ見ていきましょう。
福井県事業者向け:主要な災害復旧補助金


佐藤
編集長
具体的にどんな補助金があるか教えてもらえますか?

室谷
代表取締役
まず絶対に知っておいてほしいのが「なりわい再建支援補助金」です。正式名称は「中小企業特定施設等災害復旧費補助金」といって、能登半島地震で被害を受けた福井県の中小企業・小規模事業者が、工場・店舗・生産機械などの施設・設備を復旧するための費用を支援する制度です。

佐藤
編集長
上限はどのくらいですか?

室谷
代表取締役
補助上限は最大3億円で、補助率は3/4(中堅企業等は1/2)。令和8年7月31日まで申請受け付けてますから、まだ間に合う事業者さんはぜひ検討を。詳細は福井県経営改革課のページで確認できます。
なりわい再建支援補助金 基本情報
- 対象: 福井県内に事業所を有する中小企業・小規模事業者等(能登半島地震被災)
- 補助上限: 3億円
- 補助率: 3/4(中堅企業等は1/2)
- 申請期限: 令和8年7月31日まで
- 問い合わせ: 福井県経営改革課 TEL 0776-20-0367

佐藤
編集長
3億円って相当でかいですね!

室谷
代表取締役
製造業の工場を一棟立て直すような規模も視野に入ります。ただ条件があって、「罹災証明書」または「被災を証する書類」の提出が必要です。証明書が取れない場合の「理由書」様式も福井県が用意してるので、証明書が手元にない方でも諦めないでほしいですね。

佐藤
編集長
次に大事な制度はどれですか?

室谷
代表取締役
伝統工芸品の製造をされてる方には「伝統的工芸品産業支援補助金(令和8年度災害復興事業)」が特に重要です。越前漆器・越前焼・越前和紙・越前打刃物・若狭塗といった国指定の伝統工芸品の製造事業者が対象で、生産設備の整備や原材料確保にかかる費用の3/4以内(上限1,000万円)が補助されます。詳細は伝統的工芸品産業支援補助金のページをご確認ください。

佐藤
編集長
申請締切はいつですか?

室谷
代表取締役
2026年5月29日が締切です。令和6年能登半島地震および低気圧・前線による大雨被害が対象で、石川県・新潟県・富山県・福井県の4県が対象地域です。令和6年度の第1回・第2回(/subsidy/1170、/subsidy/1045)も実施されていましたから、制度としての継続性は高いですね。

佐藤
編集長
小規模事業者さんにはどんな制度がありますか?

室谷
代表取締役

佐藤
編集長
どちらで申請するかはどう判断するんですか?

室谷
代表取締役
事業所が商工会議所の地区(主に市部)にあるか、商工会の地区(主に町・村部)にあるかで決まります。わからない場合は近くの商工会議所か商工会に電話すれば即答してくれますよ。第8次公募は2025年10月に終了しましたが、次回公募が実施される可能性があるので引き続き相談を続けることをお勧めします。

佐藤
編集長
ここまでの制度をまとめると、能登半島地震の被災事業者向けが中心ですね。

室谷
代表取締役
その通りです。次は市区町村や公共施設側の防災インフラ整備補助金の話もしましょうか。
防災インフラ整備向け:公共施設・防災拠点の補助金

佐藤
編集長
市区町村や施設管理者向けの制度はどんなものがありますか?

室谷
代表取締役

佐藤
編集長
どんな施設が対象なんですか?

室谷
代表取締役
地方公共団体や地域の公共性が高い施設管理者が対象で、避難所に指定されている公共施設や防災拠点が主なターゲットです。平時は再エネで節電しながら、災害時には系統電力から独立して機能できる体制を作る、いわゆるレジリエンス強化ですね。

佐藤
編集長
放送・通信インフラ系の補助金もありましたよね?

室谷
代表取締役
ありましたね。「ケーブルテレビネットワークの耐災害性強化事業」が令和8年度当初予算でも継続されています。令和7年度補正及び令和8年度当初予算版が現在アクティブです。ケーブルテレビ局のネットワーク光化や強化に対する補助で、放送・通信インフラの耐災害性向上が目的ですね。

佐藤
編集長
地上デジタル放送系も?

室谷
代表取締役
はい、「地上基幹放送ネットワーク整備等事業」も令和8年度当初予算で活きています。地上基幹放送ネットワーク整備等事業として補助率1/2〜3/4で整備できます。こちらは主に放送事業者や地方公共団体が対象ですね。

佐藤
編集長
なるほど。ここまで事業者向けと公共機関向けで制度の種類がかなり違うってことがわかりました。

室谷
代表取締役
一度横並びで比較してみましょう。
主要補助金の横断比較
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 対象者 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| なりわい再建支援補助金 | 3億円 | 3/4 | 被災中小企業・小規模事業者 | 受付中(令和8年7月まで) |
| 伝統的工芸品産業支援補助金(R8年度) | 1,000万円 | 3/4以内 | 伝統工芸品製造事業者 | 受付中(2026年5月まで) |
| 小規模事業者持続化補助金(災害支援枠) | 200万円 | 2/3 | 被災小規模事業者 | 次回公募待ち |
| 防災拠点エネルギー設備補助(環境省) | 大型(要問合せ) | 要問合せ | 地方公共団体等 | 次回公募待ち |
| 燃料備蓄推進事業費補助金 | 25.5億円 | 定額 | 自治体(防災拠点施設) | 次回公募待ち |
| ケーブルテレビ耐災害性強化事業 | 要問合せ | 要問合せ | ケーブルテレビ局 | 受付中 |
| 地上基幹放送ネットワーク整備等事業 | 要問合せ | 1/2〜3/4 | 放送事業者・地方公共団体 | 受付中 |
| 天然ガス利用設備導入支援(R7年度) | 3億6,000万円 | 1/2・1/3 | 天然ガス事業者等 | 次回公募待ち |

佐藤
編集長
この表を見ると、今申請できるのはなりわい再建支援補助金と伝統的工芸品の補助金、インフラ系ですね。

室谷
代表取締役
そうですね。あとは「問合せベース」のものもあるので、福井県の経営改革課や商工会議所に問い合わせて「今使えるものを全部教えてください」って聞くのが確実ですよ。
福井県独自の支援と資金繰り対策

佐藤
編集長
福井県が独自にやってる支援って何かありますか?

室谷
代表取締役
「なりわい再建支援補助金」は国の制度を福井県が独自に管理・運用している形ですが、それ以外にも福井県は中小企業の災害復旧を多様な面でサポートしています。

佐藤
編集長
具体的にはどんな窓口があるんですか?

室谷
代表取締役
福井県経営改革課(TEL 0776-20-0367)が中心になっていて、制度融資(低利融資)と補助金の両方を案内してくれます。「災害復旧資金」という低利融資制度もあって、補助金との組み合わせで資金繰りを立て直した事業者さんが多いです。

佐藤
編集長
補助金と融資の両方使えるんですか!?

室谷
代表取締役
そうです、これが大事なポイントです。補助金は「後払い」が基本なので、先に自費で復旧工事をして、あとで補助金が入ってくる形になります。その間の資金を融資でつなぐのが現実的な使い方ですね。

佐藤
編集長
なるほど、先に現金を動かさないといけないから、融資とセットで考えるわけですね。

室谷
代表取締役
その通り。特になりわい再建支援補助金は上限3億円ですが、3億円の工事を先払いできる中小企業はほとんどないですよね。実際には先に工事して、補助金が入るまでの間を制度融資でつなぐ、というパターンが多いです(笑)。
補助金の「後払い」リスクに注意
- 災害復旧補助金の多くは「実績報告後に補助金が支払われる」後払い方式
- 工事代金を先に立替え、補助金が入金されるまで数カ月かかるケースあり
- 資金繰りが厳しい場合は必ず融資制度と組み合わせてください
- 福井県の制度融資(低利融資)もセットで相談することを強くお勧め

佐藤
編集長
資金繰りの話、めちゃくちゃ実務的ですね!

室谷
代表取締役
補助金だけ知ってて、融資制度を知らない人が損をするケースがよくあるんです。ふくい産業支援センター(TEL 0776-67-7411)でも、補助金と融資のセットで相談に乗ってくれますよ。
BCP策定支援と感染症対策補助金

佐藤
編集長
ところで「災害・感染症対策」というカテゴリですよね。感染症対策系の補助金って今もあるんですか?

室谷
代表取締役
感染症対策の単独制度は現在は少なくなっていますが、「BCPや事業継続計画の策定支援」「防災・感染症対応型の施設改修補助」という形で残っている制度はあります。特に医療・介護・福祉系事業者は別途、厚生労働省系の補助金が活きているケースがありますね。

佐藤
編集長
BCPって事業継続計画のことですよね。それも補助金の対象になるんですか?

室谷
代表取締役
策定支援という形で、専門家派遣や計画策定費用の一部を補助する制度が全国的にあります。中小企業庁の「事業継続力強化計画(ジギョケイ)」は認定を受けると補助金加点にもなるので、福井県の事業者さんにはぜひ活用してほしいですね。

佐藤
編集長
感染症対策と災害対策が一体化したBCP作りが今の主流ということですね。

室谷
代表取締役
そうです。コロナを経験してから、「感染症」も「自然災害」も同一のBCPフレームで考える流れになっています。実際、令和6年能登半島地震でBCPを持っていた事業者は事業再開が平均2カ月以上早かったというデータもあります。今からでも作っておく価値は十分ありますよ!
申請の実務ポイントと進め方

佐藤
編集長
では実際に申請するときのコツって何かありますか?

室谷
代表取締役
まず、jGrantsという電子申請システムの利用にはGビズIDが必要なんですが、取得に2〜3週間かかることがよくあります。マイナンバーカードがあればオンラインで即時取得できる「gBizIDプライム」ルートもありますが、印鑑登録証明書等を郵送する場合は時間がかかる。申請締切の1カ月前には絶対に取得しておくべきですね。

佐藤
編集長
書類準備で一番ハマるポイントはどこですか?

室谷
代表取締役
「罹災証明書の取得が遅れた」という声をよく聞きます。証明書が発行されていない場合でも、被災状況がわかる写真や見積書で代替できることもありますが、これは制度ごとに違うので必ず担当窓口に確認が必要です。なりわい再建支援補助金は代替書類の様式も福井県が用意してますよ。

佐藤
編集長
今まで「補助金に興味があったけど、どこから手をつければいいかわからなかった」って事業者さんへのアドバイスをお願いします。

室谷
代表取締役
ズバリ、ふくい産業支援センター(TEL 0776-67-7411)か各市町村の商工会議所に電話して「能登半島地震の被害に関して使える補助金を教えてください」と一言言うだけです。複数の制度の中からあなたに合うものを無料で整理してくれます!
相談窓口まとめ(福井県)
- 福井県経営改革課(なりわい再建支援補助金): TEL 0776-20-0367
- ふくい産業支援センター(全般相談): TEL 0776-67-7411
- 福井商工会議所: TEL 0776-21-1515
- 中小企業基盤整備機構 北陸本部(国制度の相談): TEL 076-223-5561

佐藤
編集長
これだけ支援制度が揃ってるのに使えてない事業者さんが多いのはなぜなんでしょう?

室谷
代表取締役
一番大きな理由は「知らない」ことです。そして次に「書類が大変そう」という心理的ハードル。実際には書類準備をサポートしてくれる支援機関が無料でいますし、補助金申請の経験者のアドバイスを聞けば「そんなに難しくない」とわかります。まず一本電話するだけで世界が変わりますよ!

佐藤
編集長
今日のまとめとして、最も優先してチェックすべき制度を3つ挙げてもらえますか?

室谷
代表取締役
①なりわい再建支援補助金(令和8年7月まで受付、上限3億円)、②伝統的工芸品産業支援補助金令和8年度版(2026年5月末締切、上限1,000万円)、③ふくい産業支援センターへの無料相談。この3つですね。

佐藤
編集長
ありがとうございました!福井県内で被災された事業者さん、ぜひ諦めずに相談してみてください。

室谷
代表取締役
そうですね。もし業種や目的別に絞り込みたい場合は、福井県の補助金・助成金一覧から探すと、福井県内で使える制度を業種・目的ごとにまとめて見られます。また、都道府県をまたいで北陸エリア全体で活用できる制度を探したい方は災害・感染症対策カテゴリの補助金一覧もチェックしてみてください。石川県・富山県・新潟県でも使える国の制度が多数掲載されていますよ。