資金繰り改善の第一歩:補助金と融資の効果的な組み合わせ

佐藤
編集長
室谷さん、茨城県で事業をしている中小企業の資金繰り改善のために活用できる補助金にはどんなものがありますか?

室谷
代表取締役
茨城県では、県独自の制度融資(茨城県中小企業資金融資制度)が非常に充実しています。ただ、補助金と融資を組み合わせると手元資金を効率的に改善できます。国が実施する補助金でも、茨城県内の企業が使えるものがいくつかあります。代表的なものをご紹介しましょう。

佐藤
編集長
ぜひ教えてください。まずはどのような補助金がありますか?

室谷
代表取締役
まずはPCB汚染変圧器高効率化補助金(一次公募)です。環境省の制度で、変圧器にPCBが含まれているか調査する費用の1/10、汚染が確認された場合に高効率変圧器に交換する費用の上限100万円または対象経費の1/3のいずれか低い額が補助されます。一次公募の締切は2025年7月31日、二次公募の同補助金は2025年12月19日まで受け付けています。古い変圧器を交換すれば電気代が下がり、長期的な資金繰り改善につながります。

佐藤
編集長
設備投資とランニングコスト削減を同時に狙えるんですね。他には?

室谷
代表取締役
フードテックビジネス実証事業(令和7年度)もおすすめです。農林水産省の施策で、代替タンパク質やスマートキッチンなど、フードテック分野の新商品・サービス開発に使えます。補助率1/2、上限1,000万円で、締切は2025年6月20日。食品関連事業者なら積極的に検討してほしい制度です。すでに終了しましたが、令和6年度補正の同事業は上限2,000万円とさらに手厚かったので、次回公募にも注目です。
Point
補助金活用のポイント
- PCB変圧器補助金:調査・交換で電気代削減
- フードテック補助金:新事業で収益源を増やす
- 両方とも資金繰り改善に直結

佐藤
編集長
エネルギー関連の補助金はどうですか?

室谷
代表取締役
再生可能エネルギー導入拡大・分散型エネルギーリソース導入支援等事業費補助金(電力データ活用支援等事業)は、スマートメータのデータを活用した省エネやディマンドレスポンス事業を支援します。上限3億4,000万円と大規模で、補助率は公募要領を確認する必要があります。締切は2025年8月15日。茨城県内でも再エネ関連企業が多く、こうしたビッグデータ活用事業は今後ますます重要になります。

佐藤
編集長
規模が大きいですね。中小企業でも活用できるのでしょうか?

室谷
代表取締役
コンソーシアムを組むなどして、複数社で申請する方法もあります。また、携帯電話等エリア整備事業は、過疎地などでの携電話基地局整備を補助します。補助率1/2~3/4、締切2026年3月31日。茨城県内の山間部や離島での事業展開を考えている企業にとっては、インフラ整備の負担を減らせます。

佐藤
編集長
なるほど。他に産業全般で使えるものはありますか?

室谷
代表取締役
対内直接投資促進事業費補助金は、外国企業との協業や在日外資系企業の事業拡大を支援します。上限2,000万円、補助率1/2または1/3、締切2025年6月27日。半導体やライフサイエンス分野は特に重点対象です。グローバル展開を考えている企業に適しています。
また、原子力産業基盤強化事業補助金は、原子力関連の安全性向上や技術継承を支援。上限2億円、補助率1/2、締切2025年6月30日。茨城県は東海村など原子力関連施設が多く、サプライチェーン企業にもチャンスがあります。
また、原子力産業基盤強化事業補助金は、原子力関連の安全性向上や技術継承を支援。上限2億円、補助率1/2、締切2025年6月30日。茨城県は東海村など原子力関連施設が多く、サプライチェーン企業にもチャンスがあります。

佐藤
編集長
どれも魅力的です。でも、これらの補助金だけでは資金繰りが足りない場合もありますよね。

室谷
代表取締役

佐藤
編集長
融資と補助金の具体的な組み合わせ方は?

室谷
代表取締役
例えば、PCB変圧器の交換に補助金を使い、不足分やその他の運転資金は融資で賄う。フードテックの実証事業で補助金を得て、その後の量産化資金を融資で調達する。といった流れです。いずれの場合も、事前に茨城県よろず支援拠点で相談するのがおすすめです。
さらに活用できる補助金:環境・通信・観光分野

佐藤
編集長
まだ他にもありますか?

室谷
代表取締役
はい。民放ラジオ難聴解消支援事業(令和8年度公募)は、ラジオ中継局整備に対して国が補助します。補助率は地理的難聴などで2/3、都市型で1/2。締切は2027年3月31日。ラジオ放送事業者だけでなく、地方公共団体と連携する企業も対象になります。
情報バリアフリー役務提供事業推進助成金は、身体障害者向けのICTサービス開発を支援。新規事業は上限2,000万円、補助率2/3。締切2026年3月13日。バリアフリー関連の事業を手掛ける企業に最適です。
国立公園利用拠点滞在環境等上質化事業は、国立公園内の滞在環境整備に補助率1/2、上限9億9,800万円。ただし一次公募は2025年5月20日で終了していますが、二次公募が2025年12月10日まであります。茨城県には国定公園などもありますが、国立公園に隣接する地域でも使える可能性があります。
情報バリアフリー役務提供事業推進助成金は、身体障害者向けのICTサービス開発を支援。新規事業は上限2,000万円、補助率2/3。締切2026年3月13日。バリアフリー関連の事業を手掛ける企業に最適です。
国立公園利用拠点滞在環境等上質化事業は、国立公園内の滞在環境整備に補助率1/2、上限9億9,800万円。ただし一次公募は2025年5月20日で終了していますが、二次公募が2025年12月10日まであります。茨城県には国定公園などもありますが、国立公園に隣接する地域でも使える可能性があります。

佐藤
編集長
観光関連の事業者にもチャンスがありますね。

室谷
代表取締役
そうです。また、石油製品販売業環境保全対策事業費補助金は、ガソリンスタンドの経営再建を支援する大型補助金で、上限40億円、補助率定額(10/10)。締切2026年2月24日。ただし、これは執行団体公募で、実際の支援は間接補助になりますが、影響を受けるスタンド事業者は注目です。

佐藤
編集長
40億円は驚きの規模ですね。
資金調達を後押しする利子補給制度

室谷
代表取締役
資金繰り改善には、補助金だけでなく利子補給制度も効果的です。例えば、金融機関を通じたバリューチェーン脱炭素化推進のための利子補給事業は、環境省の制度で、金融機関が脱炭素化融資を行う際に国が利子を補給します。上限は実質無制限(100,000,000,000万円)で、締切2026年2月5日。企業は金融機関を通じて低利で融資を受けられます。
グリーンファイナンスの普及・拡大促進事業も同様に、グリーンボンドなどの発行費用を支援。上限無し、締切同じ。こちらはグリーンファイナンスの枠組みを自ら構築する企業向けです。
グリーンファイナンスの普及・拡大促進事業も同様に、グリーンボンドなどの発行費用を支援。上限無し、締切同じ。こちらはグリーンファイナンスの枠組みを自ら構築する企業向けです。

佐藤
編集長
脱炭素投資を考えている企業には心強いですね。

室谷
代表取締役
さらに、国内の石油天然ガス開発等の資金借入に係る利子補給金は、金融機関が行う融資に対して0.4%の利子補給を行います。締切2026年2月13日。資源エネルギー庁の制度ですが、関連事業者には朗報です。
相談窓口と今後のアクション

佐藤
編集長
最後に、資金繰りに困ったときの相談先を教えてください。

室谷
代表取締役
まずは茨城県よろず支援拠点がワンストップで相談に乗ってくれます。経営課題の整理から補助金の選定、融資の申し込みまでサポートします。また、茨城県信用保証協会では保証付き融資の相談が可能です。県の制度融資の詳細は茨城県のページをご確認ください。

佐藤
編集長
補助金はたくさんあるけど、自社に合うものを選ぶのが難しそうですね。

室谷
代表取締役
そうですね。まずは資金使途を明確にし、設備投資ならPCB変圧器補助金や国立公園事業、新事業ならフードテックや対内直接投資補助金、環境投資なら利子補給制度というように、目的に応じて選ぶのがポイントです。そして、融資と組み合わせることで、より手厚い資金繰り改善が実現できます。

佐藤
編集長
本日は貴重な情報をありがとうございました。

室谷
代表取締役
いえいえ。ぜひ、これらの制度を活用して、茨城県の事業をさらに発展させてください。
注意
注意点
- 各補助金の詳細は公募要領で必ず確認
- 締切が過ぎた制度は次回公募を待つ
- 融資と補助金の併用は事前に金融機関に相談を