富山県 災害復旧・防災補助金 補助額比較
室谷さん、令和6年の能登半島地震は富山県も大きな被害を受けましたよね。被災した中小企業や個人事業主が使える補助金って、実際どんなものがありますか?
そうですね、今回の能登半島地震は富山県にとっても非常に深刻でした。能登地方に近い氷見市や高岡市などでも倒壊した建物が出て、製造業の工場や飲食店が大きな打撃を受けましたね。補助金については、富山県独自のものから国の制度まで、かなり多くのメニューが用意されているんです。
まず一番大きいのが「富山県なりわい再建支援補助金」です。これは補助上限が3億円で、中小企業・小規模事業者は補助率4分の3以内、中堅企業等は2分の1以内という、かなり手厚い制度です。工場や店舗の施設復旧、生産機械などの設備復旧費用が対象になります。
3億円!それはすごいですね。どこに申請するんですか?
富山県商工労働部地域産業振興室経営支援課内の「被災事業者復旧等支援窓口」です。電話番号は076-444-3962で、平日9時00分から17時00分まで受け付けています。ただし、受付混雑が予想されるので事前予約が必要です。アポなしで行くと受付してもらえないので要注意です(笑)
わかりました、事前予約必須ですね。あと、中小企業以外のお店や職人さんはどうですか?
そこも手当てされてます。「伝統的工芸品産業支援補助金(令和6年度災害復興事業)」という制度があって、富山県内の伝統的工芸品製造事業者が対象なんです。補助率3/4以内、
上限1,000万円です。富山県といえば越中瓦や庄川挽物木地など伝統工芸が盛んですから、これは活用できる事業者がいると思いますよ。詳細は
伝統的工芸品産業支援補助金のページを確認してください。
なるほど!伝統工芸の職人さんへの支援もあるんですね。商店街向けの補助金もありますか?
あります!「富山県商店街災害復旧等事業費補助金」は商店街のアーケード等の復旧や、にぎわい創出のためのイベント等を支援する制度です。これは能登半島地震により被害を受けた商店街が対象で、復旧事業と活性化事業の2種類があります。
富山県 災害復旧補助金 申請の流れ
大きな企業向けの補助金はわかったんですけど、個人事業主やすごく小さいお店はどうですか?3億円の補助金は規模が大きすぎて、うちには関係ないな、って思う人も多そうで。
そういう方は「小規模事業者持続化補助金<一般型 災害支援枠>」が使いやすいですよ。これは令和6年能登半島地震および令和6年能登豪雨により被害を受けた石川県・富山県・福井県・新潟県の小規模事業者が対象です。補助上限200万円、補助率2/3で、一定の要件を満たす事業者には定額補助も適用されます。
200万円で補助率2/3なら申請しやすそうですね。どんな経費に使えるんですか?
販路開拓の費用や広告費、設備投資などの幅広い経費が対象です。自社の事業用資産に損壊等の直接的な被害があった事業者が対象なので、罹災証明書が取れた段階で動くといいですね。商工会地区の事業者は
商工会地区の補助金ページ、商工会議所地区の事業者は
商工会議所地区の補助金ページで詳しい情報が確認できます。
罹災証明書か。それは市区町村で発行してもらうやつですよね?
そうです。氷見市や砺波市など各市区町村の担当窓口で申請できます。被害の程度に応じて「全壊」「半壊」「一部損壊」と判定されるんですが、補助金の申請には罹災証明書が必須になることが多いので、まず被災直後に申請しておくことをおすすめします。
なるほど、最初に罹災証明書を取得してから補助金の相談に行く、という順番ですね。
基本的にはそうですね。ただ、いくつかの補助金は罹災証明書が取れない場合でも「被災を証する書類」で代替できる制度もあるので、窓口で確認することが大事です(笑)
復旧じゃなくて、災害に備えた設備投資にも補助金ってありますか?たとえば、避難所になる施設や自家発電設備の導入とか。
ありますよ!これが国の制度ですごく充実してるんです。環境省が実施している「地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共避難施設・防災拠点への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業」は、公共避難施設や防災拠点に太陽光発電・蓄電池などを導入する際の補助制度です。詳細は
環境省 地域レジリエンス・防災拠点設備導入支援のページをご覧ください。
マジですか。太陽光パネルと蓄電池のセット導入に補助金が出るってことですか?
そうです。ポイントは「平時は脱炭素に貢献、災害時には電力を自活できる」という二刀流の設備投資として評価されるところです。自治体や公共施設の管理者向けの制度ですが、富山県内の市区町村が活用できるので、住民としても地域の防災インフラが強化されるわけです。
なるほど。民間事業者でも使える防災設備の補助金はありますか?
はい、「災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金」があります。これは避難所や防災拠点等への停電対応型設備(コージェネレーションシステム、ガスエンジンヒートポンプ等)の導入費用を補助率1/2または1/3で補助します。
補助上限3.6億円と、非常に大型の支援が受けられます。詳細は
天然ガス利用設備導入支援事業費補助金のページで確認できます。
3.6億円も!病院やホテルのような大きな施設が活用できそうですね。
そうなんです。富山県は豪雪地帯でもあって、冬場の停電対策は特に重要ですから、こういった設備投資は防災上の意義が大きいです。もう一つ、「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金」というのもあって、自治体の防災拠点施設に自家用発電設備等を整備する際に使えます。補助率は定額で、補助上限が約17.5億円と大規模な制度です。詳細は
燃料備蓄推進事業のページで確認できます。
そうです。富山市や高岡市、氷見市といった自治体が防災設備を整備する際に活用できます。間接的に住民の安全を守る補助金ですね。
少し毛色が違いますが、ケーブルテレビや通信のインフラ関係の補助金もあると聞きましたが?
よく知ってますね!「ケーブルテレビネットワークの耐災害性強化事業」という総務省の補助制度があります。これはケーブルテレビの光ファイバー化や伝送路の複線化(冗長化)を支援するもので、市町村や第三セクター法人が実施主体となれます。詳細は
ケーブルTV耐災害性強化事業のページをご確認ください。
災害時に情報が途絶えるのって本当に困りますよね。通信インフラの強化も補助金の対象になるんですね。
そうなんです。富山県は山がちな地形で、豪雪や土砂崩れで孤立するリスクがある地域も多い。そういうエリアほど通信インフラの冗長化が重要なんです。停電対応型の通信設備にしておくことで、災害時の住民への情報発信が途切れない体制を作れます。
ちょっと整理してもらいたいんですけど、補助金が多すぎて誰が何に使えるのかわからなくなってきました(笑)
| 補助金名 | 対象 | 上限額 | 補助率 |
|---|
| 富山県なりわい再建支援補助金 | 被災中小企業・小規模事業者 | 3億円 | 3/4(中小)、1/2(中堅) |
| 小規模事業者持続化補助金 災害支援枠 | 被災小規模事業者 | 200万円 | 2/3 |
| 伝統的工芸品産業支援補助金 | 伝統的工芸品製造事業者 | 1,000万円 | 3/4以内 |
| 天然ガス利用設備導入支援 | 避難所・防災拠点施設 | 3.6億円 | 1/2または1/3 |
| 地域レジリエンス・防災拠点設備導入 | 地方公共団体等 | 大規模 | 事業内容による |
| 燃料備蓄推進事業(自治体向け) | 自治体の防災拠点 | 17.5億円 | 定額 |
| 休廃止鉱山鉱害防止工事費補助金 | 鉱山事業者等 | 5,000万円 | 1/3(中小)、1/4(大企業) |
| ケーブルTV耐災害性強化事業 | ケーブルTV事業者・市町村等 | 個別協議 | 個別協議 |
| 富山県商店街災害復旧等事業費補助金 | 被災商店街 | 個別協議 | 個別協議 |
| 高度化事業(災害対策) | 被災中小企業グループ等 | 融資枠 | 低利融資 |
| 大雨被災者への富山県緊急支援パッケージ | 富山県大雨被災者 | 150万円 | 個別協議 |
| 先進的防災技術実用化支援事業 | 都市防災技術を持つ中小企業 | 1,350万円 | 2/3以内 |
| 都市ガス分野の災害対応・レジリエンス強化に係る支援事業費補助金 | 一般ガス導管事業者 | 約1.5億円 | 2/3、1/2 |
| 民放ラジオ難聴解消支援事業 | 放送事業者等 | 約2.5億円 | 2/3〜1/2 |
| 地上基幹放送等耐災害性強化支援 | 放送事業者等 | 個別協議 | 1/2〜1/3 |
なるほど、こうして見ると本当にバラエティ豊かですね。自治体向けもあれば個人事業主向けもある。
そうなんです。しかも富山県は令和6年能登半島地震の被災地として、国の特別措置の対象になっている制度が多い。通常より有利な条件で申請できる制度が複数あるので、被災した事業者さんは必ずいくつかの窓口に相談してほしいですね。
実際に申請するとき、失敗しないためのコツってあります?
いくつか実務的なポイントをお伝えしましょう。まず一番大事なのは「事前相談を飛ばさない」ことです。
1被害が発生したら、写真・動画で被害状況を記録する(日付入りで)
3富山県「被災事業者復旧等支援窓口」(076-444-3962)に電話し、相談予約を取る
4相談時に自社の規模・業種・被害内容を伝え、使える補助金を確認
5申請書類を準備し、担当者のチェックを受けてから提出
6交付決定を受けてから工事・設備導入を開始(事前着手は原則NG)
補助金のほとんどは「交付決定後に事業を開始する」ことが原則です。交付決定前に工事を始めると補助対象外になる場合があります。ただし富山県なりわい再建支援補助金は令和8年3月31日までの申請について特例的な「事前着手制度」を設けていますが、この制度は令和8年3月31日の申請をもって終了予定です。急いで相談・申請をしてください。
事前着手のルール、重要そうですね。「まず工事して後で申請」は絶対NGってことですか?
そうです。正確には「補助金の交付決定が出た後に初めて経費を使ってください」が原則です。焦って動くより、まず相談して正しい手続きを踏む方が確実に補助金を受け取れます。
富山県なりわい再建支援補助金(施設・設備の復旧)と小規模事業者持続化補助金 災害支援枠(販路開拓・広告費等)は、対象経費が異なるため併用できる可能性があります。一方の補助金で施設を復旧し、もう一方で販路回復のための投資をするという使い方が有効です。必ず各補助金の担当窓口で併用の可否を確認してください。
複数の補助金を組み合わせるという発想は気づかなかったです。
担当者に相談するのが一番の近道ですね。「自分がどの補助金に該当するか」は、専門の相談員に整理してもらうのが一番早いですよ。
富山県内でメインになる相談窓口をまとめますね。富山県商工労働部「被災事業者復旧等支援窓口」が、なりわい再建支援補助金や県独自の制度について相談できる総合窓口です。電話076-444-3962(平日9時から17時)で、来庁の場合は事前予約が必須です。
富山県中小企業団体中央会は、組合や共同事業での補助金活用について相談できます。中小企業の集まりで設備を共同導入する「高度化事業」などの相談も受け付けています。富山商工会議所や各地の商工会は、小規模事業者持続化補助金の申請サポートをしてくれますよ。地元の商工会に相談すれば、申請書の書き方まで丁寧に指導してもらえます。J-Net21(中小企業ビジネス支援サイト)では、令和6年能登半島地震に関する事業者向け支援情報がまとまっているので、制度の概要確認にも便利です。
ありがとうございます。どこに相談していいか迷ったら、まず商工会議所に行けばいいんですね。
そうです。商工会・商工会議所は地元事業者に身近な存在で、「どの補助金が自分に合ってるか」を整理するのを手伝ってくれます。最初の一歩として最適ですね。
富山県商工労働部 被災事業者復旧等支援窓口
- 電話: 076-444-3962(平日9:00〜17:00)
- 来庁の場合は事前予約必須
- なりわい再建支援補助金・県独自制度の総合窓口
富山商工会議所・各地商工会(小規模事業者持続化補助金の申請サポート)
富山県中小企業団体中央会(組合・高度化事業の相談)
今日のお話をまとめると、富山県の被災事業者はどこから動くといいですか?
ざっくり言うと「まず記録、次に罹災証明書、そして相談」の3ステップです。被害状況を証明する書類さえしっかり準備できれば、富山県独自の3億円規模の補助金から、国の200万円の小規模事業者向けまで、かなりの選択肢があります。大切なのは「申請しないと1円ももらえない」ということ。ちょっと面倒でも、専門窓口に相談して正しい手続きで確実に受け取ってほしいですね。
ほんとにそうですよね。手を挙げた人だけが受け取れる制度ですから。富山県内のほかの補助金も合わせて探したい方は、
富山県の補助金一覧もぜひご覧ください。目的別に絞り込んで補助金を探すことができます。