青森県の賃上げ補助金3制度比較チャート
最近、青森県の中小企業さんから「賃上げしたいんだけど、どんな補助金が使えるの?」って相談が増えてきてる気がするんですよね。
そうですね、令和7年に青森県の最低賃金が951円に引き上げられて、東北の中でもトップクラスになりましたから。経営者さんからすると、賃上げのコストをどう吸収するかが目下の課題になってますよね。
951円って、5年前と比べるとかなり上がりましたよね?
ざっくり、5年で100円以上は上がってますね!そのプレッシャーは青森の水産加工業や観光・宿泊業、農業にいる事業者さんにとって相当しんどい。でも、賃上げに使える補助金や助成金を組み合わせれば、かなりコストを圧縮できるんです。
そうです。まずは国の制度が厚くて、業務改善助成金やものづくり補助金など、金額が大きいものが揃ってます。その上に今年から青森県が独自に立ち上げた「持続的賃上げ環境整備促進事業費補助金」が加わって、かなり充実した状況になってきました。
- 賃上げに使える制度は「補助金(設備投資支援型)」と「助成金(賃金引上げ連動型)」の2種類がある
- 多くの制度で「最低賃金○円以上引き上げ」が受給条件になっている
- 国の補助金と都道府県・市区町村の補助金は同一経費への重複申請は不可だが、別経費なら併用できる
- GビズIDの事前取得が申請の大前提(取得に2〜3週間かかる)
なるほど、国と県を組み合わせて使えるんですね。じゃあ具体的に何から押さえればいいですか?
まず優先順位を言うと、賃上げの「キャッシュフロー」に直結する順に考えるのがポイントです。業務改善助成金みたいに「設備導入と同時に賃上げ」で助成が出るタイプ、ものづくり補助金みたいに「生産性向上投資で将来の賃上げ原資を作る」タイプ、そして青森県独自の補助金の3層で考えると整理しやすいですよ。
まず国の制度から教えてください。一番使われてるのはどれですか?
青森県の中小企業さんで一番使いやすいのは、やっぱり業務改善助成金ですね。最低賃金を30円以上引き上げて、生産性向上のための設備投資をする。するとその投資額の最大9割(上限600万円)が助成されます。
しかも対象経費が広くて、飲食店のPOSレジ、水産加工場の自動化設備、農業用の乗用管理機なんかも全部対象です。青森の主力産業と相性がいいんですよね。
具体的にどれくらい引き上げないといけないんですか?
引き上げ幅によって助成上限が変わって、30円引き上げで最大600万円、60円で750万円、90円で1,500万円まで行きます。あと、事業場内最低賃金が950円未満の事業所は助成率が9/10まで上がる特例があります。詳細は
業務改善助成金の詳細ページで確認できます。
- 事業完了後の後払い方式。先に設備投資の資金を用意する必要がある
- 設備投資の発注は交付決定後でないと補助対象外になる
- 申請は青森労働局へ。jGrantsでも電子申請可能
ものづくり補助金ですね。正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。現在21次締切まで進んでいて、補助上限が最大4,000万円、補助率1/2〜2/3です。詳細は
ものづくり補助金のページを参考にどうぞ。
4,000万円はでかいですね。どんな事業者が使えるんですか?
全業種の中小企業・小規模事業者で、革新的な設備投資・試作品開発・生産プロセスの改善に取り組むなら使えます。賃上げ目標を設定すると加点になるので、賃上げと設備投資をセットで考えてる事業者には一番ハマりやすい制度です。青森の食品加工・水産加工業は加工ライン刷新との組み合わせが実績多いです。
ざっくり40〜50%くらいですね。半分前後は採択されてる計算なので、しっかり事業計画書を書けば通る確率は決して低くないです。ただし審査は付加価値額の向上計画が重視されるので、そこをしっかり書くのが鍵です。
大きな投資を考えているなら他の選択肢もありますか?
はい、省力化投資に特化した「中堅・中小・スタートアップの賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」があります。これは補助上限が最大50億円という国内最大級の補助金で、大規模な省力化投資を考えている中堅・中小企業向けです。5次公募まで行われており、詳細は
大規模成長投資補助金のページで確認できます。
50億ってスケールが違いますね(笑)。マジですか、中小企業でも使えるんですか?
「中堅・中小」が対象なので中小企業も対象ですが、補助上限の下限も5億円以上の投資を想定している大型案件向けですね。青森で積極投資を考えている水産加工の大手や製造業の中堅企業さんには視野に入ってくる制度です。
| 補助金・助成金名 | 補助上限額 | 補助率 | 主な対象 | 賃上げとの関係 |
|---|
| 業務改善助成金 | 最大600万円 | 3/4〜9/10 | 全業種・中小 | 最低賃金30円以上引上げが条件 |
| ものづくり補助金(21次) | 最大4,000万円 | 1/2〜2/3 | 全業種・中小 | 賃上げ目標設定で加点 |
| 省力化大規模成長投資補助金 | 最大50億円 | 1/3以下 | 中堅・中小 | 持続的賃上げが目的 |
| キャリアアップ助成金 | 要件次第 | 定額 | 全業種 | 正規化・処遇改善が対象 |
| 共同・協業販路開拓支援補助金 | 最大5,000万円 | 定額または2/3 | 中小・共同申請 | 売上拡大→賃上げ原資確保 |
できます。重要なのは「同一経費を重複申請しない」ことです。たとえば、運転資金的な支援として県の補助金を使いながら、設備投資には業務改善助成金を充てる、という使い分けは現実的な設計です。
賃上げ補助金申請の流れ
青森県独自の制度って、今年から新しく始まったものがあるって聞いたんですが?
そうなんです。令和8年(2026年)4月27日から始まった「持続的賃上げ環境整備促進事業費補助金」ですね。国の重点支援地方交付金を活用して青森県が立ち上げた、かなりタイムリーな制度です。
一般型と成長投資・賃上げ加速型の2区分があります。一般型は事業場内最低賃金を30円以上引き上げることが条件で、補助率1/2、上限300万円(下限50万円)。成長投資型は50円以上引き上げて付加価値額が年平均3%以上伸びる見込みがあることが条件で、上限1,500万円(下限300万円)です。
令和8年4月27日から9月1日までです。補助対象経費は建物費、機械装置費、IT導入のシステム費、設計費など。申請は特設ウェブサイト(chinagekankyoseibi.pref.aomori.lg.jp)から。青森・八戸・弘前の3会場で説明会も開催されます。
そうですね、予算の範囲内で先着順になる可能性があるので、検討中の方は早めに説明会か電話相談(フリーダイヤル0120-108-158)に問い合わせることをお勧めします。
はい、青森県が別途「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業費補助金」を実施しています。令和8年5月15日正午が交付申請書の提出期限で、県内の介護サービス事業所が対象です。詳細は青森県高齢福祉保険課へ直接問い合わせてください。
弘前市は「弘前市賃上げ応援奨励金」を実施しています。市内の中小企業が一定額以上の賃上げをした際に奨励金が出る仕組みで、詳細は弘前市産業振興課へ。青森市は「よろず支援拠点」で賃上げの相談対応をしています。十和田市でも物価高騰対策として事業者向け支援があります。
そうですね。公益財団法人21あおもり産業総合支援センターも無料相談を受け付けているので、複数の制度を組み合わせて使いたい事業者さんはここで相談するのがいい入口になります。補助金申請の全体設計を一緒に考えてもらえます。
まず絶対に早めにやっておくべきなのがGビズIDの取得ですね。ほとんどの補助金申請で必要になりますが、審査に2〜3週間かかります。「申請しようと思ったら間に合わなかった」という話を本当によく聞くんで。
事業者向けの認証サービスで、法人や個人事業主が行政のデジタルサービスを使うための共通ID。jGrantsで電子申請するにも使います。gBizID.go.jpで申請できますが、gBizIDプライムという種類が必要で、このプライム発行に審査があるんです。
GビズIDプライムを取得する — gBizID.go.jpで申請(2〜3週間かかる)
活用できる補助金を絞り込む — 業種・投資規模・賃上げ計画に合わせて選ぶ
21あおもり産業総合支援センターに相談 — 無料で申請戦略を相談できる
事業計画書を作成する — 付加価値額の向上計画を具体的な数字で示す
電子申請(jGrants等)で提出 — GビズIDプライムを使って申請
採択後に設備発注・導入 — 交付決定前の発注は対象外になるので注意
実績報告を提出 — 事業終了後に報告書を提出し、補助金が後払いで入金
そうなんです。ものづくり補助金は採択されてから実際に補助金が振り込まれるまで、早くて1年以上かかることも。後払いなので、最初の資金繰りは自己資金か融資で対応する必要があります。
資金繰りの話でいうと、金融機関との組み合わせも大事ですか?
大事ですね。青森県には「経営安定化サポート資金」という制度融資があります。補助金と融資を組み合わせた資金調達の全体設計を、青森県内の認定支援機関や商工会・商工会議所で相談できます。
- 交付決定前の発注・契約は補助対象外(内定後も駄目)
- 同一経費を複数の補助金で重複申請することは不正受給になる
- 申請書類の数値は根拠を持って記載すること(虚偽申告は返還対象)
- 補助金によっては「事業計画書の目標未達」でも返還義務が生じる場合がある
うわ、怖いですね!しっかり理解してから進まないと。
そうです!だから専門家(認定支援機関や中小企業診断士)と一緒に進めるのが安心です。ものづくり補助金は認定支援機関の確認が申請要件になっていて、結果的に専門家と二人三脚で申請する仕組みになってます。
公益財団法人21あおもり産業総合支援センター(0178-51-6050)が一番アクセスしやすいです。あと、青森県よろず支援拠点も無料で専門家に相談できます。各地の商工会・商工会議所でも補助金相談を受け付けています。
ありがとうございます。業種によって使いやすい補助金って違いますか?
違いますね。水産加工・食品製造は「ものづくり補助金でライン自動化 + 業務改善助成金で賃上げ原資」の組み合わせが相性よいです。農業は農業専門の補助金と組み合わせる場合が多い。介護・福祉は処遇改善加算が優先で、その上で業務改善助成金や青森県介護分野の補助金を組み合わせる形です。観光・宿泊は補助金の種類が多くないですが、ものづくり補助金で設備改修に使えます。
職種・業種問わず使えるものとして一番のオススメは?
最初の一手として業務改善助成金が最もハードルが低いです。賃上げ幅30円で設備投資額の最大9割が助成されるので、「賃上げはするつもり、ついでに設備も改善したい」という事業者さんにはまずここから始めてみることをお勧めします。
最後に青森県の賃上げを考えている事業者さんへひと言を。
青森県は最低賃金が上がり続ける中で、実は手厚い補助の仕組みが揃ってきています。2026年は特に青森県独自の「持続的賃上げ環境整備促進事業費補助金」が加わって、国の制度と合わせると選択肢が広がりました。ポイントは「組み合わせ」です。業種と投資規模に合った制度を組み合わせて、コスト増を補助金で賄いながら持続的な賃上げを実現してほしいと思います。まずはGビズID取得と21あおもり産業総合支援センターへの相談から始めてみてください!
具体的でわかりやすかったです!ほんとに、ありがとうございました!