佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、徳島県の中小企業が賃上げを進めるのに使える補助金について教えてください。徳島は化学や食品製造、農業、観光業が主力で、人手不足と賃上げ圧力が同時にきていると聞きます。
室谷

室谷

代表取締役

おっしゃる通りです。徳島県は中小企業が産業の中心で、働き手の確保と給与引き上げが大きな経営課題です。そんな中、国や県の補助金をうまく組み合わせれば、設備投資と賃上げを両立できる可能性があります。今回は、徳島県の事業者様が使える代表的な制度をピックアップしてお話しします。

まずは基本の「ものづくり補助金」と「大規模成長投資補助金」

佐藤

佐藤

編集長

まずはどの制度が有力ですか?
室谷

室谷

代表取締役

定番はものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金、通称「ものづくり補助金」です。これは全業種対象で、革新的なサービス開発や生産プロセス改善のための設備投資を支援します。補助率は1/2または2/3、上限は最大4,000万円と手厚いです。現在も複数の締切が実施されています。

例えば、ものづくり補助金19次締切は上限4,000万円、締切は2026年9月28日。同じく21次締切は上限4,000万円、締切は2027年3月23日。さらに20次締切は上限3,500万円、締切2026年12月28日です。これらはすべて経済産業省の大型補助金で、賃上げやインボイス対応にも活用できます。

一方、より大規模な投資を考えているなら、中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金が有力です。こちらは補助上限が最大50億円、補助率は1/3以下と、桁違いの規模です。第4次公募は締切2025年8月8日、第5次公募は締切2026年3月27日。人手不足に対応する大規模な省力化投資と賃上げをセットで狙う制度です。
佐藤

佐藤

編集長

50億円はすごいですね。徳島の中小企業でも対象になるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

はい、中堅・中小企業であれば全国どこでも応募可能です。ただし、投資計画が10億円以上といった規模感が求められるケースが多いです。製造業だけでなく、建設業や情報通信業も対象になっています。

小規模事業者向け「持続化補助金(共同・協業型)」

佐藤

佐藤

編集長

もっと小規模な事業者向けの制度はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

もちろんです。小規模事業者向けには小規模事業者持続化補助金<共同・協業型>があります。これは商工会議所や協同組合などの地域振興機関が主体となり、10以上の小規模事業者が共同で商品開発や販路開拓を行う事業を支援します。補助上限は最大5,000万円、補助率は定額または2/3と手厚いです。

第1回受付締切(id:482)は2025年6月16日、第2回公募(id:620)は2026年2月27日まで。例えば、徳島の食品製造業者が複数集まって共同ブランドを立ち上げ、展示会に出展するようなケースが想定されます。賃上げに直結するわけではありませんが、売上向上を通じて結果的に賃金原資を生み出せます。

賃上げと最低賃金対応に直結「業務改善助成金」

佐藤

佐藤

編集長

最低賃金が引き上がったとき、直接使える補助金はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

あります。中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業務改善助成金)です。これは事業場内最低賃金を30円以上引き上げ、同時に生産性向上に資する設備投資を行った場合に費用の一部を助成します。補助率は3/4~9/10、上限は最大600万円(通常コース)です。

現在募集中のものとして、令和7年度業務改善助成金は上限600万円、補助率3/4~4/5、締切2026年3月31日。過去に特例コース(上限100万円)もありましたが、今は通常コースがメインです。機械設備やPOSシステム導入など設備投資とセットで申請するため、賃上げと省力化を同時に進めたい事業者に最適です。
佐藤

佐藤

編集長

設備投資と賃上げの両方が必要なんですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。補助金は単に賃上げしただけでは出ないケースが多く、生産性向上の取り組みとセットが条件です。だからこそ、ものづくり補助金や大規模成長投資補助金などと組み合わせるのが効果的です。

中堅企業向け「成長加速化補助金」

佐藤

佐藤

編集長

売上100億円を目指す中小企業向けの補助金もあると聞きました。
室谷

室谷

代表取締役

はい。中小企業成長加速化補助金です。将来の売上高100億円を目指して大胆な投資をする中小企業を支援する制度で、補助上限は最大5億円、補助率1/2以内。申請には「100億宣言」をポータルサイトで公開していることが前提です。

1次公募は締切2025年6月9日、2次公募は締切2026年3月26日。徳島県内でも、海外展開を見据えた食品メーカーや、化学素材を扱う企業が活用できる可能性があります。

申請のポイントと相談窓口

佐藤

佐藤

編集長

たくさんあって迷います。何から始めればいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

まずは自社の課題と投資計画を整理することです。「人手不足をどう解消するか」「どの程度の投資規模か」「賃上げ目標はいくらか」を明確にし、それに合った補助金を選びます。大規模なら大規模成長投資補助金、中規模ならものづくり補助金、小規模なら持続化補助金や業務改善助成金というイメージです。

申請書類の作成は専門家の支援を受けると成功率が上がります。徳島県内では以下の窓口が相談を受け付けています。
佐藤

佐藤

編集長

補助金が通らなかった場合の対策は?
室谷

室谷

代表取締役

残念ながら不採択になることもあります。その場合は、別の補助金に再チャレンジするか、計画を見直して次回公募に備えます。例えば、ものづくり補助金は頻繁に公募があるので、審査コメントを参考に改善すれば次は通る可能性が高まります。また、徳島県独自の補助金(例:中小企業等外国出願支援事業)もありますので、必ずしも国の補助金だけではありません。

まとめ

佐藤

佐藤

編集長

徳島県で賃上げを実現するには、複数の補助金を組み合わせるのが現実的ですね。
室谷

室谷

代表取締役

その通りです。ものづくり補助金や大規模成長投資補助金で設備投資を進めつつ、業務改善助成金で最低賃金引き上げを支援する。規模が小さければ持続化補助金で共同事業を展開し、売上拡大から賃上げ原資を捻出する。このように複数の制度を戦略的に使うことがポイントです。

まずはお近くの商工会議所やよろず支援拠点に相談し、自社に最適な組み合わせを見つけてください。
佐藤

佐藤

編集長

ありがとうございます!実際に動き出す際の参考にします。