補助金比較図
埼玉で飲食店を経営してる友人が「補助金を使って厨房機器を買い替えたい」と言ってたんですけど、小規模事業者って補助金使えるんですか?
もちろんですよ!小規模事業者こそ積極的に使ってほしいんです。国の制度だけで常時3〜5件は募集中で、令和8年度からは埼玉県独自の支援も大幅に拡充されました。
埼玉県独自の支援!それは知らなかった。国の補助金と県の補助金って違うんですか?
大きく分けると「国の制度」と「埼玉県の独自制度」の2種類があります。国の制度は全国どこでも使えて補助額が大きいものが多い。県の制度は埼玉に絞られますが採択倍率が国より低くて通りやすい傾向があるんですよ。
そうです。で、小規模事業者の定義として、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業以外)なら従業員5人以下、製造業など他の業種なら従業員20人以下の事業者が対象です。これを外れると「中小企業」扱いになって申請できる補助金が変わってきます。
うちの飲食店は従業員3人だから小規模事業者ですね!
バッチリです(笑)。じゃあ具体的にどんな補助金があるか、ひとつひとつ見ていきましょう。
ちょうど今(令和8年度)使いやすいのが3つあります。一番のメインはものづくり補助金ですね。正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」。
設備投資や新サービス開発に使える補助金で、補助上限額は最大4,000万円、補助率は1/2または2/3です。現在は23次の締切(令和8年5月8日)に向けて申請受付中なので、今まさに使えるタイミングです。詳しくは
ものづくり補助金の詳細ページをご覧ください。
4,000万円!でも厨房機器の買い替えに4,000万もかからないですよね?
そうですね。ものづくり補助金は設備投資の規模が大きい事業者向けです。厨房機器の買い替え程度なら次に紹介する小規模事業者持続化補助金の方が向いてます。
経営計画を商工会や商工会議所と一緒に作って、販路開拓や業務効率化に必要な経費を補助してもらえる制度です。通常枠の補助上限額は50万円、賃金引上げ特例を活用した場合は最大250万円、補助率は2/3です。なお創業型は補助上限200万円(インボイス特例等で最大250万円)と別設定になっています。ただ第19回公募(令和8年4月30日締切)がちょうど終わったところで、次の第20回公募は詳細調整中です。
あちゃ、締め切りが終わったばかりか。でも次回に向けて準備しておく価値はあるってことですよね?
ぜひ!この補助金は「経営計画書の質」が採択を左右するんで、今から商工会に相談して計画書のたたき台を作っておくのが正解です。なお、第18回の採択率は申請数17,318件に対し採択数8,330件で、48.1%でした。
業務改善助成金です。最低賃金を引き上げて生産性向上設備を導入する事業者に、設備投資費用を補助する厚生労働省の制度で、補助上限は最大600万円、補助率は3/4〜4/5。飲食店なら食洗機や調理補助機器の導入にも使えるんですよ。詳細は
業務改善助成金の詳細ページで確認できます。
賃上げとセットなんですね。賃上げするつもりはあったので、それなら一石二鳥かも。
そうです。賃上げ率に応じて補助率が変わるので、計画的にやるとかなりお得になります(笑)。ぜひ
業務改善助成金のページで要件を確認してみてください。
申請フロー図
埼玉県独自の制度、気になってたんですよ!何があるんですか?
令和8年度は国の重点支援地方交付金を使って、埼玉県が3つの支援制度を新設・拡充したんです。これがけっこう手厚くて、正直全国でも屈指の内容です。
まず1つ目が埼玉県中小企業省力化支援事業。人手不足解消や賃上げに対応するための設備投資を補助してくれる制度で、補助率は最大4/5(80%!)、補助上限は最大1,200万円です。申請期間は令和8年5月〜7月を予定しています。
4/5!それはすごい。どんな事業者が使えるんですか?
人手不足状態にある、または賃上げを実施する県内中小企業が対象です。ざっくり言うと「人が足りなくて困ってる、もしくは従業員の給料を上げようとしている」事業者なら対象に入りやすい。賃上げするなら補助率が通常の2/3から4/5に跳ね上がるのがポイントです。
埼玉県DXツール導入支援です。ITツールを導入して生産性を上げようとしている中小企業に、導入費用の3/4を補助。上限300万円。会計ソフトや予約システム、勤怠管理ツールの導入に使えます。飲食店なら予約システムやPOSレジの高機能化に使えますよ。
埼玉県新技術・新製品開発支援補助金。これは研究開発系なんですが、小規模事業者に特別優遇があって、補助率3/4、補助上限2,250万円と中小企業より高い補助率が設定されています。新しい製品や技術の開発に挑戦したいなら要注目です。
国の政策として「小規模事業者こそイノベーションの担い手」という考え方があるからです。大企業は自前でR&Dできますが、小規模事業者は資金面で不利。だから補助率を高く設定して、チャレンジしやすくしてるんです。
- 省力化支援補助金 上限1,200万円・補助率最大4/5(賃上げ実施で適用)。申請は令和8年5〜7月予定
- DXツール導入支援 上限300万円・補助率3/4。ITツール導入で労働生産性向上計画を策定した事業者向け
- 新技術・新製品開発支援 上限2,250万円(小規模事業者)・補助率3/4。3年以内の事業化が見込まれる開発に
制度がたくさんあって、どれを選べばいいか迷いそうです。選び方のコツって何かありますか?
3つのポイントで整理できます。まず「何に使うか」、次に「いくら必要か」、最後に「今すぐ申請できるか」の3点で絞っていきます。
たとえばさっきの飲食店の厨房機器の話なら、200万円くらいで買い替えたいということでしたよね。それなら持続化補助金(賃上げ特例活用で通常枠上限250万円)か省力化支援補助金(上限最大1,200万円)が候補になります。
基本的に同一の設備に対して複数の補助金を重複申請することはできません。ただ「別の設備・別の目的」なら別の補助金を使うことはできます。たとえば冷蔵庫は持続化補助金、厨房自動化ロボットは省力化支援補助金、というように使い分けることも理論上は可能です。
ただ申請書類の準備が倍になるので、最初は1つに絞るのをおすすめします。初めての方は補助額の大きい省力化支援補助金から攻めて、翌年に持続化補助金、という順番が現実的かな。
- 同一経費への複数補助金の重複申請は禁止
- 別経費・別目的なら複数制度の活用は可能だが書類準備が複雑になる
- まず地域の商工会や商工会議所に相談して最適な組み合わせを確認しよう
一番よく聞くのが「GビズIDを取ってない」という失敗です。ほぼ全ての補助金がGビズIDによる電子申請に移行していて、取得に2週間くらいかかるんですよ。「締切ギリギリに申請しようとしたら間に合わなかった」という事業者が本当に多い。
今日この記事を読んでいるなら、とりあえず先にGビズID(プライム)を申請しておくことをおすすめします。申請してから使えるようになるまでの時間を無駄にしないために。
もう一つ、採択率って気になるんですけどどのくらいなんですか?
持続化補助金(一般型)は直近の第18回実績で申請数17,318件・採択数8,330件・採択率48.1%です。ものづくり補助金の採択率は公式サイトで最新情報を確認してください。審査で差がつくのは「事業計画書の説得力」で、具体的な数字と根拠があると評価が上がります。
そうですよ。ただ「補助金を使いたいから計画を作る」ではなく「こういう事業を伸ばしたいから補助金を使う」という方向性が正しいです。本当にやりたい事業の計画書を、商工会の担当者と一緒にブラッシュアップしていく、それが採択の近道です(笑)。
今日聞いた内容をまとめると、国の制度3つ+埼玉独自3つで計6つの補助金が使えるということでしたよね。
そうですね。全国制度の中ではものづくり補助金(23次申請中、締切令和8年5月8日)がすぐに使えます。埼玉独自の省力化支援補助金は令和8年5〜7月に申請受付が始まる予定なので、それまでに準備を進めておくといいですよ。
ありがとうございます!まずはGビズIDを取得して、近くの商工会に相談してみます。
埼玉県内には8地域に「経営サポーター」も配置されています。中小企業診断士が無料で伴走してくれるので、補助金の選び方から計画書作成まで相談できます。
- 埼玉県商工会連合会 TEL 048-641-3617(経営・補助金全般)
- 各地域の商工会(持続化補助金の事業支援計画書発行窓口)
- 埼玉県経営サポーター(県内8地域の商工会議所を拠点に無料相談)
無料で相談できるんですね!これは使わない手はないですね。
まさに。補助金の申請は「一人でやろうとしない」ことが成功の秘訣です(笑)。埼玉は国内でも中小企業・小規模事業者の数が多い県なので、支援体制もしっかりしてますよ。ぜひ活用してみてください。