京都のDX推進で使える補助金の全体像

佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、京都府でDX推進のために使える補助金にはどんなものがあるのでしょうか?伝統産業と観光業が中心の京都ならではの特徴もあると聞きました。
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。京都のDX需要は大きく分けて2つあります。一つは西陣織や京友禅、陶磁器といった伝統産業のデジタル化、もう一つは宿泊・飲食業のインバウンド対応IT化です。これらを支援するために、国や府、市の3層から補助金を組み合わせることができます。特に国の補助金は全国対象で、京都の事業者も活用できます。まずは全体像として、国の主なDX関連補助金をいくつかご紹介します。
佐藤

佐藤

編集長

国の補助金というと、例えばどんなものがありますか?
室谷

室谷

代表取締役

例えば、情報通信技術利活用事業費補助金(地域デジタル基盤活用推進事業)は、地域の社会課題をデジタル技術で解決する取り組みを支援します。無線ネットワークとカメラ・センサーなどの機器を組み合わせたシステム整備に対し、経費の1/2を補助します。事業費の下限は1,000万円で上限はありませんから、大規模なデジタルインフラ整備も可能です。また、情報通信技術利活用事業費補助金(令和6年度地域課題解決のためのスマートシティ推進事業)も同様に、スマートシティ関連のIT導入を補助率1/2で支援します。これらの制度は、京都のまちづくりや観光DXにも応用できます。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。では、伝統産業の現場で使える補助金は特にありますか?

伝統産業のデジタル化に活用できる補助金

室谷

室谷

代表取締役

はい。伝統産業の工房や工場においても、デジタル技術の導入が進んでいます。例えば、DX型CO2削減対策実行支援事業は、中小企業がDXシステムを活用してCO2排出量を削減する取り組みを支援します。補助上限200万円、補助率4/3(※正しくは4分の3)と高水準で、織機や窯の運用改善にデジタル管理システムを導入するケースが想定されます。また、省CO2型システムへの改修支援事業は、電化や燃料転換など設備改修に対し、上限5億円・補助率1/3の大型補助です。伝統産業の工場でも、省エネ設備への更新に使えるでしょう。
佐藤

佐藤

編集長

工場のデジタル化以外に、建築や施設のデジタル化に使える補助金はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

あります。建築GX・DX推進事業は、建築物のライフサイクルCO2削減とBIMデータの活用を一体的に支援する制度です。伝統的な町家や工房を改修する際、BIMを使って設計・施工の効率化を図る場合に、設計費や工事費の一部が補助されます。また、建築BIM加速化事業も同様に、複数事業者が連携してBIMデータを作成するプロジェクトを支援します。これらは京都の古い建築物の再生にも応用できるでしょう。
佐藤

佐藤

編集長

伝統産業の製品を海外に販売する際の貿易手続きのデジタル化にも補助金は使えますか?
室谷

室谷

代表取締役

良い質問です。貿易プラットフォーム活用による貿易手続デジタル化推進事業費補助金は、貿易プラットフォームと社内システムの連携やデジタル化実証を支援します。上限5,000万円、補助率は中小企業2/3と手厚いです。京都の伝統工芸品を輸出する事業者にとって、輸出手続きの効率化に活用できます。

宿泊・飲食業のインバウンド対応IT化に活用できる補助金

佐藤

佐藤

編集長

観光需要の回復で、宿泊業や飲食業のIT化が急務だと聞きます。どんな補助金がありますか?
室谷

室谷

代表取締役

観光客向けのITシステム導入には、先ほど紹介した情報通信技術利活用事業費補助金(スマートシティ推進事業)が活用できます。例えば、観光案内のデジタルサイネージや多言語対応の予約システムなど、地域の課題解決につながるIT投資が対象です。また、省CO2型システムへの改修支援事業は、宿泊施設の空調や給湯の省エネ改修を支援します。これにより光熱費削減とCO2削減を同時に実現できます。
佐藤

佐藤

編集長

スタートアップや中小企業が自動運転などの先端技術に挑戦するための補助金はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

モビリティDX促進のための無人自動運転開発・実証支援補助金は、自動運転車両の開発・実証を大規模に支援します。上限10億円と非常に大きく、スタートアップや中小企業は補助率2/3です。京都でも、観光地での自動運転シャトル実証などに活用できる可能性があります。

まとめと相談窓口

佐藤

佐藤

編集長

多くの補助金があることがわかりました。京都の事業者が実際に申請する際の注意点や相談窓口を教えてください。
室谷

室谷

代表取締役

まず、補助金ごとに締切や要件が異なります。例えば情報通信技術利活用事業費補助金は令和6年4月締切のものもあり、最新の公募情報をこまめにチェックする必要があります。また、複数の補助金を組み合わせる場合、同一経費の重複はできませんが、別々の経費であれば併用可能です。例えば、設備導入に省CO2型システム改修支援事業を使い、その設備の運用改善にDX型CO2削減対策実行支援事業を組み合わせることも想定されます。
佐藤

佐藤

編集長

具体的な相談窓口はどこですか?
佐藤

佐藤

編集長

最後に、これからDXに取り組む京都の事業者へのメッセージをお願いします。
室谷

室谷

代表取締役

京都の伝統と革新を両立させるためには、デジタル化は不可欠です。補助金を上手に活用して、初期投資の負担を軽減しながら、新しいビジネスモデルを構築していただければと思います。国や府、市の制度を組み合わせれば、小規模事業者でも十分にDX投資が可能です。ぜひ挑戦してみてください。