福島での創業・新事業、まずはどんな補助金がある?

佐藤
編集長
福島県で創業や新事業を考えているんですが、補助金や助成金にはどんなものがありますか?全国共通のものと、福島ならではの制度があれば教えてください。

室谷
代表取締役
福島で使える補助金は、全国共通の「小規模事業者持続化補助金<創業型>」から、福島県浜通り地域等に特化した大型の「地域復興実用化開発等促進事業費補助金」まで幅広く用意されています。とくに浜通り地域は、福島イノベーション・コースト構想の下で国が重点的に支援しており、上限7億円という破格の補助金が複数年度にわたって設定されています。まずはご自身の事業内容やエリアに合った制度を探すのが近道です。

佐藤
編集長
なるほど。起業したばかりの小規模事業者向けと、もっと大型の開発支援があるんですね。

室谷
代表取締役
ええ。創業期の販路開拓や設備投資には「小規模事業者持続化補助金<創業型>」が最大200万円、補助率2/3で頼りになります。一方、福島イノベーション・コースト構想の対象地域でロボットやエネルギーなどの研究開発を行うなら、数億円単位の補助が受けられる可能性があります。
福島イノベーション・コースト構想を支える大型補助金

佐藤
編集長
上限7億円というのは驚きました。「地域復興実用化開発等促進事業費補助金」というのですね。具体的にどんな事業が対象になるんでしょう?

室谷
代表取締役
この補助金は、福島県浜通り地域等の産業復興を目的として、廃炉、ロボット・ドローン、エネルギー・環境・リサイクル、農林水産業、医療関連、航空宇宙の6重点分野の実用化開発や事業化を支援します。地元企業はもちろん、地元企業と連携する県外企業も申請可能です。令和7年度には「新規」と「継続」の2パターンで公募されていて、令和7年度【新規】地域復興実用化開発等促進事業費補助金の締切は2025年3月24日、令和7年度【継続】地域復興実用化開発等促進事業費補助金は2025年2月28日と、年度内に複数のチャンスがあります。令和8年度にも令和8年度【新規】地域復興実用化開発等促進事業費補助金が2026年3月23日締切で用意されています。

佐藤
編集長
補助率は決まっているんですか?

室谷
代表取締役
いずれも「募集要領をご参照ください」とされていて、一律の数字は公表されていません。上限額が7億円と大きい分、事業内容に応じて個別に審査されるのでしょう。申請を検討する際は、必ず公募要領を取り寄せて詳細を確認してください。

佐藤
編集長
ロボットやドローンといった先進分野なら、かなりの初期投資が必要ですから、この補助金は心強いですね。

室谷
代表取締役
そうですね。特に原子力災害からの復興を掲げる地域では、新技術の実証フィールドとしての期待も大きく、実用化開発から事業化まで一気に進める可能性があります。
フードテック分野で新事業を立ち上げるには

佐藤
編集長
私は農業や食品加工での起業を考えています。福島は農産物も豊富ですし、フードテック関連の補助金はありませんか?

室谷
代表取締役
まさに「フードテックビジネス実証事業」が使えます。農林水産省が実施するこの補助金は、代替タンパク質やスマートキッチン、食品ロス削減技術など、「食×テクノロジー」で新たな商品・サービスを事業化する実証を支援します。令和5年度から令和7年度にかけて複数回公募されていて、令和7年度【令和6年度補正予算】フードテックビジネス実証事業(上限2,000万円、補助率1/2以内、締切2025年5月7日)や、【令和7年度】フードテックビジネス実証事業(上限1,000万円、締切2025年6月20日)などがあります。

佐藤
編集長
補助上限が1,000万円や2,000万円と、創業期の実証実験には十分な規模ですね。応募にあたって注意点はありますか?

室谷
代表取締役
いずれの事業も、「フードテック官民協議会」の会員であることが必須条件です。まだ会員でなければ、まず入会手続きを済ませましょう。また、単独事業者でもコンソーシアムでも申請できるので、異業種と組んで新しい価値を生み出す計画も歓迎されます。

佐藤
編集長
協議会への入会はハードルが高くないですか?

室谷
代表取締役
フードテックに関心のある企業・団体なら比較的容易に入会できます。補助金申請の前提ですから、早めに手続きしておくと安心です。
知的財産を武器に海外展開を目指すスタートアップに

佐藤
編集長
技術系のスタートアップで、ゆくゆくは海外市場も狙いたいんです。特許などの知財費用を補助してくれる制度はありますか?

室谷
代表取締役
あります。「中小企業等海外展開支援事業費補助金」は、一般社団法人発明推進協会が実施する、海外での特許・実用新案・意匠・商標の出願費用を補助する制度です。令和6年度は第1回から第3回まで公募があり、【一般社団法人発明推進協会】令和6年度_中小企業等海外展開支援事業費補助金_出願手続_第1回(上限300万円/1事業者、補助率1/2)や、同第2回(上限150万円)、第3回(上限150万円)などが示されています。出願後の審査請求や中間応答にも対応する審査請求や中間応答(いずれも上限50万円)があり、権利化を最後まで支えます。

佐藤
編集長
スタートアップ設立前の研究者向けにも似た制度があると聞きました。

室谷
代表取締役
そうです。過去の事例になりますが、日本出願を基礎としたスタートアップ設立に向けた国際的な権利化支援事業(令和4年度)など、大学等の研究者が技術シーズを元に起業する際の外国出願を支援する制度も実施されています。今後同様の公募があれば、ぜひチェックしてください。
創業直後の小規模事業者を支える補助金と相談窓口

佐藤
編集長
やはり創業間もない事業者にとって、200万円の補助は魅力的です。「小規模事業者持続化補助金<創業型>」について詳しく教えてください。

室谷
代表取締役
小規模事業者持続化補助金<創業型> 第3回受付締切は、産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」の支援を受けた事業者が対象で、販路開拓や業務効率化の経費の2/3(上限200万円)が補助されます。締切は2026年4月30日と比較的先のため、これから創業支援の認定を受けるところから準備できます。創業期は資金繰りが厳しいので、この補助率2/3は大きな助けになりますよ。

佐藤
編集長
どんな経費が対象になるんでしょう?

室谷
代表取締役
チラシ作成やウェブサイト制作などの広報費、展示会出展費、機械装置の購入費など、幅広い経費が補助対象です。具体的には公募要項で確認いただくとして、アイデア次第で様々な販路開拓に活用できます。

佐藤
編集長
補助金の申請手続きは難しそうですが、福島県内で相談できるところはありますか?

室谷
代表取締役
心強い相談先がいくつもあります。まずは福島県中小企業支援センター(https://www.f-keiei.or.jp/)。補助金の活用全般について無料でアドバイスが受けられます。創業支援なら福島商工会議所(https://www.fukushima-cci.or.jp/)も積極的にサポートしています。また、雇用に関する助成金を探すなら福島労働局(https://jsite.mhlw.go.jp/fukushima-roudoukyoku/)が窓口です。補助金申請のプロではない我々でも、こうした公的機関に相談すれば、書類作成のコツや最新の公募情報を教えてもらえます。

佐藤
編集長
なるほど、一人で悩まずに専門家の力を借りるのがよさそうですね。

室谷
代表取締役
その通りです。福島は全国のモデルとなる復興支援が手厚く、国も県もスタートアップを後押ししています。ご自身のビジネスプランに合った補助金を見つけて、ぜひチャレンジしてください。
まとめ:福島の創業・新事業は補助金の活用がカギ

佐藤
編集長
最後に、改めて福島で使える補助金のポイントを整理してもらえますか?

室谷
代表取締役
大きく3つの柱があります。
- 福島イノベーション・コースト構想関連:上限7億円の大型補助金で、廃炉から航空宇宙まで先端技術の実用化開発を支援。浜通り地域等が対象。
- フードテックビジネス実証事業:食とテクノロジーの融合で新事業を起こすなら、最大2,000万円の実証補助。フードテック官民協議会への入会が前提。
- 小規模事業者持続化補助金<創業型>:創業直後の販路開拓に最大200万円。特定創業支援の認定が必要。
さらに、海外知財の取得を目指すなら、特許出願費用を補助する制度も見逃せません。どの制度も公募期間が限られていますから、早めに情報収集を始めましょう。

佐藤
編集長
ありがとうございます。まずは福島県中小企業支援センターに相談するところから始めてみます。

室谷
代表取締役
それが良いですね。福島の強みを活かした事業が花開くよう、応援しています。