宮崎県の小規模事業者向け主要補助金 比較一覧
室谷さん、うちの店、従業員が自分含めて3人なんですけど、「小規模事業者」に当てはまりますか?
当てはまりますよ!小規模事業者の定義は、商業・サービス業なら常時使用従業員が5人以下、製造業・建設業・運輸業なら20人以下です。3人なら余裕でクリアです。
かなり使えます。国の制度だけでも常時10件以上は動いていますし、宮崎県独自の支援まで合わせると選択肢は一気に広がります。しかも小規模事業者向けには補助率が高めに設定されている制度が多いんです。
かかった費用のうち、国や県が何割出してくれるかという数字です。たとえば補助率2/3なら、100万円の投資に対して約67万円が補助されて、自己負担は33万円で済む計算になります。
それは助かりますね!どんな種類の補助金があるんですか?
大きく分けると「設備投資・生産性向上系」「販路開拓・マーケティング系」「賃上げ・人材系」「知財・海外展開系」の4カテゴリです。宮崎県の事業者さんには特に農業・食品・観光関連の方が多いので、販路開拓系の需要が高い印象がありますね。
| カテゴリ | 主な制度 | 補助上限 |
|---|
| 設備投資・生産性向上 | ものづくり補助金、業務改善助成金 | 最大4,000万円 |
| 販路開拓・マーケティング | 小規模事業者持続化補助金、共同販路開拓 | 最大5,000万円 |
| 賃上げ・人材育成 | 業務改善助成金(賃上げ重点) | 最大600万円 |
| 知財・海外展開 | 中小企業海外展開支援補助金 | 最大300万円 |
へえ、製造業じゃなくてもものづくり補助金って使えるんですか?名前が紛らわしいですよね(笑)
そうなんですよ(笑)。飲食業でも、POSシステムの刷新や業務自動化の設備導入なら対象になります。製造業だけじゃなくて、商業・サービス業全般に使えるんです。
じゃあ、まずは国の制度から具体的に教えてもらえますか?
はい、小規模事業者にとってど真ん中の制度から順に紹介しますね。
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)
そうです。「
ものづくり補助金」は、中小企業・小規模事業者の設備投資を強力にバックアップする国の看板補助金です。補助上限は最大4,000万円、補助率は1/2から2/3で、小規模事業者はさらに優遇されるケースもあります。
4,000万円はすごいですね。どんな投資が対象になるんですか?
生産性向上に資する設備投資が対象です。工場の機械設備はもちろん、飲食店のセルフオーダーシステムや、宿泊施設のチェックインシステムの刷新なんかも通ります。宮崎は観光業が強いので、旅館やホテルでの活用例もよく聞きます。
直近の公募だとざっくり40〜50%程度ですね。倍率はあるので計画書の質が重要で、「なぜこの投資が生産性向上につながるか」を論理的に書けるかどうかで採否が分かれます。宮崎商工会議所や各商工会がサポートしてくれるので、一人で悩まずに相談に行くのがコツです。
小規模事業者持続化補助金
「持続化補助金」ってよく聞くんですが、ものづくり補助金と何が違うんですか?
持続化補助金は、販路開拓・業務効率化に特化した補助金で、補助上限は200万円(創業型は250万円まで)、補助率2/3です。金額はものづくりより小さいですが、申請のハードルが低くて小規模事業者にとって使いやすい制度です。
例えばホームページ制作、チラシ・パンフレット作成、展示会への出展費用、ネット販売の構築費用、新商品の開発費用なんかが対象です。宮崎の農産物直売所さんが地産地消のECサイトを作るのに使った、という事例もあります。
小規模事業者持続化補助金の創業型は、創業3年以内の事業者向けの特別枠です。補助上限が200万円に加えてインボイス特例で50万円上乗せになる場合があって、最大250万円になります。宮崎商工会議所が事業支援計画書の発行窓口なので、まず相談に行くと話が早いですよ。
- 持続化補助金の申請には「事業支援計画書(様式4)」が必要
- 様式4の発行は宮崎商工会議所・各地域商工会が行う
- 申請締切より2〜3週間前に計画書の発行申請が必要(直前は受付不可)
- 相談は無料。宮崎商工会議所 TEL 0985-22-2161
業務改善助成金
はい、
業務改善助成金は、事業場内最低賃金を30円以上引き上げつつ、生産性向上のための設備投資を行うと、その設備費用の3/4〜4/5が助成される制度です。助成上限は最大600万円です。
ちょっと待って、賃上げをしながら設備費用も補助してもらえるんですか?
そうなんです(笑)。賃上げと設備投資を同時にやることで二重に得するイメージです。たとえば時給を30円上げながら食洗機や清掃ロボットを入れると、機器購入費の大部分が返ってくる。特に飲食・介護・宿泊業に刺さる制度で、宮崎の観光関連事業者にはぴったりです。
共同・協業販路開拓支援補助金
1社単独じゃなくて、複数の会社が一緒に申請する補助金もあるんですか?
あります!
共同販路開拓支援補助金は、商工会や商工会議所などが主体となり、10社以上の事業者が共同で展示会開催や販路拡大に取り組む事業を支援する制度です。補助上限が5,000万円と大型で、補助率は2/3です。
宮崎商工会議所や県内の商工会がこの制度を活用した「宮崎県産品 共同商談会」みたいな取り組みを組んでいます。農産品・食品・工芸品の事業者さんが集まって、首都圏バイヤーに一括で売り込む形が多いですね。個人で商談会に出るよりコストが圧倒的に安くなります。
補助金申請の流れ(宮崎県の小規模事業者向け)
一番最初に絶対やってほしいのがGビズIDプライムの取得です。ほぼすべての補助金が電子申請になっていて、そのためのID取得に3〜4週間かかります。申請を思い立ってからすぐには取れないので、関心があるならとりあえず申請しておくのがいいです。
GビズIDプライムを申請(https
//gbiz-id.go.jp)- 審査に3〜4週間
宮崎商工会議所または地域の商工会に相談し、事業支援計画書(様式4)の発行を依頼
jGrants(電子申請システム)で申請書類を作成・提出
採択されてから事業をやって、その後に補助金が振り込まれるんですね。先に自分でお金を出すってことですか?
そうです、補助金は後払いです。これが実は一番の落とし穴で、先に自己資金で支払って、実績報告後に補助金が戻ってくる仕組みです。宮崎の事業者さんで「補助金がもらえると思って大きな設備投資をしたら、実績報告の書類でつまずいた」というケースを見てきました。
- 補助金は事業完了後の「後払い」が基本(先払いではない)
- 採択から補助金受取まで6か月〜1年かかることも
- 設備投資や広告費を先に自己資金で賄える体力があるか確認が必要
- 金融機関との相談を並行して行うことを強く推奨
GビズIDの取得以外に、申請前に準備しておくことはありますか?
もう一つ大事なのが「経営計画書」の質です。「この投資でどんな課題を解決して、売上・利益がどう伸びるか」のシナリオを数字で示せるかどうか。採択されている事業者は、なんとなく設備が欲しいじゃなくて、具体的な根拠を持っています。商工会議所の経営指導員と一緒に作るのが一番確実です。
宮崎県には「宮崎県中小企業支援センター」があって、経営相談から補助金申請支援まで多岐にわたってサポートしています。また県の「中小企業のための支援事業案内2025」では、販路開拓、経営力強化、技術力向上、事業承継のカテゴリ別に県独自の支援メニューがまとめられています。
農業や食品関連の事業者には特別なものがありますか?
宮崎は農業王国なので、農業×6次産業化の補助金が充実しています。農水省の補助金と県の補助金を組み合わせて使うケースが多いです。また「みやざきLFP強化支援事業」や「食品の安全認証取得支援」など、宮崎産品の付加価値向上に特化した県独自の支援もあります。
6次産業化(農業生産+加工+販売の一体化)に取り組む事業者さんなら使える制度があります。例えば地元産のマンゴーを使ったスイーツを作って通販で売る、みたいな取り組みです。県の農業振興部門と商工振興部門の両方に相談してみると、使える制度が出てくることがあります。
まとめましょう。目的別に使い分けるのがポイントです。
迷ったら「今一番困っていること」から逆算するといいです。設備が古くて生産性が落ちているならものづくり、新しい販路が欲しいなら持続化、スタッフの賃金を上げたいなら業務改善助成金というように。一度相談窓口に行けば、あなたの状況に合った制度を絞り込んでくれますよ。
宮崎の小規模事業者さんへ、一言アドバイスをもらえますか?
宮崎県は農業・観光・食品と、補助金と相性のいい産業が揃っています。全国の競合と戦うにはコストの問題がありますが、補助金を使えばその差を縮められる。特に販路開拓系の補助金は、宮崎産品の認知度を全国に広げる絶好のチャンスです。
でも「補助金を使いこなすのは大変そう」って思っている方も多いと思います。
正直、最初の一件は大変です(笑)。でも宮崎商工会議所や県内の商工会は、申請書の書き方から実績報告まで伴走支援してくれます。GビズIDの取得から始めて、まず商工会に相談に行く。この2ステップを踏めば、ほとんどの方が申請できるようになります。
ありがとうございました!まずGビズIDの取得から始めてみます。
ぜひ!タイミングを逃さないように、気になった補助金の公募スケジュールも確認しておいてくださいね。
- 宮崎商工会議所 — 小規模事業者持続化補助金の事業支援計画書発行、補助金全般相談
- 宮崎県商工会連合会 — 商工会地区の事業者向け支援
- 宮崎県中小企業支援センター — 経営改善・補助金活用の総合窓口
- 宮崎県よろず支援拠点 — 無料の経営相談(補助金申請支援含む)