鹿児島県で災害対策の補助金を探しているんですね


佐藤
編集長
室谷さん、鹿児島って台風も多いし、桜島もあるし、火山や大雨で被害を受けた事業者さんが「補助金を使いたい」と思ったとき、何から手をつければいいんですかね。

室谷
代表取締役
ですよね。鹿児島は全国でも災害リスクが高い県の一つで、台風・大雨・火山噴火・土砂災害と、本当にいろんな種類の災害が重なりやすいんです。で、国と県がそれぞれ補助金を出していて!まずどの制度が自分に当てはまるかを整理するのが大事ですね。

佐藤
編集長
国の補助金と県の補助金で、役割が違うんですか?

室谷
代表取締役
そうなんです。大きく分けると、県の補助金は「被災後の施設・設備の復旧」が中心で、国の補助金は「事前の防災・レジリエンス強化投資」に手厚い、という棲み分けになっています。なので「今まさに被害を受けた」という方は県の制度を、「次の災害に備えたい」という方は国の制度を最初にチェックするといいですね。

佐藤
編集長
なるほど、使う局面が違うんですね。

室谷
代表取締役
それと、BCP(事業継続計画)がらみの助成金もあって、こちらは東京都などの実施ですが全国から申請できる制度もあります。鹿児島の中小企業さんでも利用できますよ。

佐藤
編集長
へえ、東京都の助成金を鹿児島の企業が使えるんですか!それはちょっと驚き(笑

室谷
代表取締役
「BCP実践促進助成金」がそれです。中小企業がBCP策定や訓練、設備整備に使える助成金で、上限500万円くらい出るんですよね。
鹿児島県独自の災害復旧補助金

佐藤
編集長
まず鹿児島県の制度から聞かせてください。「被災した」という事業者さんへの直接支援はあるんですか?

室谷
代表取締役
はい、令和7年度は「鹿児島県中小企業施設等災害復旧事業補助金」が動いています。令和7年8月の大雨や台風12号で被災した県内の中小企業・小規模事業者が対象で、壊れた施設・設備・車両の復旧費用を補助してもらえます。

佐藤
編集長
具体的にどのくらい出るんですか?

室谷
代表取締役
補助率は中小企業が2分の1以内、小規模事業者が4分の3以内で、上限は1事業者あたり300万円です。修繕費が主な対象で、建て替えは対象外という点は注意ですね。申請は令和7年12月19日まで受け付けていました(受付終了)。

佐藤
編集長
次の災害が起きたら、同様の制度が出てくると思っていいですか?

室谷
代表取締役
おそらくそうですね。鹿児島県は過去の大雨や台風のたびに同様の補助金を立ち上げています。なので「被害が出たら県のホームページをすぐ確認する」という習慣が大事です。県の産業・労働 > 商工業 > 災害に関する支援についてのページが窓口になっています。

佐藤
編集長
わかりました。次は予防的な補助金の話も聞きたいですね。

室谷
代表取締役
そちらはもっと種類が多いですよ(笑)。国の制度を中心に解説しますね。
事業継続力強化・BCPに使える補助金・助成金


佐藤
編集長
BCP(事業継続計画)って、作らないといけないんですか?

室谷
代表取締役
義務ではないんですけど、実態として金融機関や取引先から「BCPはありますか?」と聞かれるケースが増えています。特に鹿児島みたいに自然災害が多い地域では、取引先から「BCPなしだと発注できない」という声も出てきている(笑)。

佐藤
編集長
なるほど、受注にも影響するんですね。それでBCPを作るための助成金があるんですか?

室谷
代表取締役
あります。「BCP実践促進助成金」は東京都が主体ですが、全国の中小企業が申請できる助成金で、上限500万円(連携型なら上限1,000万円)、補助率2分の1〜3分の2で、BCPの策定費用・訓練費・設備整備費が対象です。令和8年度第1回が2026年に公募されていますよ。詳細はBCP実践促進助成金のページでも確認できます。

佐藤
編集長
連携型というのは?

室谷
代表取締役
複数の中小企業が連携してBCPを作るパターンで、上限は1,000万円まで上がります。BCP実践促進助成金 連携型は特にサプライチェーン上の取引先企業と一緒に申請するときに有効で、バリューチェーン全体で災害耐性を上げたいときにいいですね。

佐藤
編集長
鹿児島県側でもBCP支援ってやってるんですか?

室谷
代表取締役
やってます。県は「中小企業事業継続力強化支援事業」として、専門家派遣でBCP策定を支援しています。これは補助金ではなく無料の専門家派遣なんですが、実質的にBCP作成コストを下げてくれる制度ですね。公益財団法人かごしま産業支援センターが窓口です。

佐藤
編集長
それは便利!補助金と組み合わせて使えそうですね。

室谷
代表取締役
まさに!県の無料支援でBCPの骨格を作って、細かい設備投資には助成金を活用するのが賢い流れですね。
防災拠点・エネルギー強靱化に使える国の補助金

佐藤
編集長
「防災拠点の設備を強化したい」という場合、何か補助金はありますか?たとえばガソリンスタンドとか、発電機とか。

室谷
代表取締役
それが一番大きな枠なんですよね。国が力を入れている分野です。「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金」というやや長い名前の補助金があって、避難所や防災拠点の施設が石油製品タンク等を設置する費用を、中小企業は3分の2まで補助してくれます。上限は5,000万円。

佐藤
編集長
5,000万円!それはかなり大きいですね。

室谷
代表取締役
ただ、対象が「避難困難者が多く利用する施設」「公的避難所」「自治体と防災協定を締結した施設」という縛りがあって、普通の事業所ならちょっとハードルが高いんですよね。病院、老人ホーム、公民館みたいな施設向きです。詳細は燃料備蓄補助金のページをどうぞ。

佐藤
編集長
じゃあ天然ガス設備の補助金はどうですか?

室谷
代表取締役
「天然ガス利用設備導入支援補助金」ですね。これは停電時に自立運転できるコージェネレーションシステムやGHPを防災拠点に設置する場合に使える補助金で、上限3.6億円、補助率は2分の1か3分の1が適用されます。詳細は令和5年度補正予算版のページに掲載されています(現在は受付終了ですが、次年度以降も類似公募が継続されています)。

佐藤
編集長
ガソリンスタンドのインフラを強化する補助金もありましたよね?

室谷
代表取締役
ありますよ。「石油製品販売業環境保全対策事業費補助金(災害対応能力強化事業)」は地域のガソリンスタンドが自家発電設備や地下タンクを更新する際に、定額(10割)補助で支援されます。上限は約3億8,465万円です。詳細はこちら。これは揮発油販売業者が申請する制度ですね。

佐藤
編集長
そんなに全額補助の制度もあるんですね。マジですか(笑)。

室谷
代表取締役
国策として「災害時の燃料供給インフラ」を守りたいわけです。特に離島の多い鹿児島だと、離島のSSが唯一の燃料拠点というケースもありますから、そういう観点で支援が手厚いんですよね。
通信・放送インフラの耐災害性強化補助金

佐藤
編集長
通信や放送設備にも補助金があると聞いたんですが。

室谷
代表取締役
あります。「ケーブルテレビネットワーク光化等による耐災害性強化事業」という制度で、自治体や第三セクター、ケーブルテレビ事業者が光ファイバー化や辺地共聴施設の整備をする際に支援されます。詳細はこちら。

佐藤
編集長
これは誰が申請するんですか?

室谷
代表取締役
主に市町村や第三セクターですね。鹿児島は離島や中山間地が多いので、こういう通信インフラ補助が重要です。島の人たちが台風情報を受け取れる環境を整えるイメージです。

佐藤
編集長
なるほど。テレビや防災放送関係の補助金も?

室谷
代表取締役
「地上基幹放送等に関する耐災害性強化支援事業」もあって、放送局の停電対策設備や予備設備を整備する場合に補助が出ます。詳細ページでは上限約5,372万円で、補助率は地方公共団体が2分の1、放送事業者が3分の1です。条件不利地域でかつ財政力指数が低い市町村は3分の2まで出ますね。

佐藤
編集長
鹿児島みたいな条件不利地域が多い県には恩恵が大きそう(笑)。

室谷
代表取締役
そうなんですよ。財政力指数が低い自治体が多い地方にこそ、こういう補助の恩恵が出てくる設計になっています。
補助金の横断比較テーブル
| 補助金名 | 上限 | 補助率 | 主な対象 | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| 鹿児島県中小企業施設等災害復旧事業補助金 | 300万円 | 1/2〜3/4 | 被災した中小企業 | 次期公募待ち |
| BCP実践促進助成金 | 500万円 | 1/2〜2/3 | 全国の中小企業 | 2026年公募中 |
| BCP実践促進助成金 連携型 | 1,000万円 | 1/2 | 連携する中小企業 | 2026年公募中 |
| 燃料備蓄推進補助金(石油製品タンク等) | 5,000万円 | 2/3(中小) | 避難所・防災拠点施設 | 次期公募待ち |
| 天然ガス設備導入支援補助金 | 3.6億円 | 1/3〜1/2 | 防災拠点施設 | 次期公募待ち |
| GS災害対応能力強化事業 | 約3.8億円 | 定額(10/10) | ガソリンスタンド事業者 | 公募終了 |
| ケーブルテレビ耐災害性強化事業 | 非公表 | 定額 | 市町村・第三セクター | 2026年公募中 |
| 地上基幹放送耐災害性強化事業 | 約5,372万円 | 1/3〜2/3 | 放送局・自治体 | 2026年公募中 |

佐藤
編集長
こうして比較してみると、上限額がバラバラですね。

室谷
代表取締役
対象が違うので当然なんですよね。「うちは中小企業で施設が被災した」ならまず300万円枠の県の制度、「防災拠点として設備を整備したい」なら5,000万円〜3.6億円の国の制度、という使い分けです。
申請のポイントと注意点
申請前に必ず確認すること
- 被害状況の記録: 被災直後に写真・動画で記録。申請に必須
- 中小企業・小規模事業者の確認: 資本金や従業員数で要件が変わる
- BCPシートの準備: 鹿児島県中小企業施設等災害復旧補助金はBCP策定も推奨(参考様式あり)
- 対象経費の確認: 建て替えは対象外(修繕のみ)など細かい制限がある
よくある申請ミス
- 施設の「建て替え」を申請してしまう(県の災害復旧補助は修繕のみ対象)
- 消費税を補助対象経費に含めてしまう(対象外)
- 申請期間を過ぎてから問い合わせる(締切厳守)
- GビズIDを事前に取得していない(国の電子申請系補助金では必須の場合あり)
1被害状況の確認・記録 — 被災直後に写真で記録。領収書・見積書を保管
2利用できる補助金の確認 — 鹿児島県商工会、かごしま産業支援センターに相談
3申請書類の準備 — 公募要領を精読。必要書類のリストアップ
4申請窓口へ提出 — 郵送または持参(締切日必着に注意)
5交付決定後に事業を実施 — 決定前の着手は自己リスク(例外あり)
6完了報告・補助金受取 — 完了実績報告書と領収書を提出

佐藤
編集長
「交付決定前の着手は自己リスク」というのはどういうことですか?

室谷
代表取締役
補助金は原則として「交付決定後に始めた事業」が対象なんですよね。ただ災害復旧の場合は「被害を放置できない」ので、被災後すぐに修繕しても写真等で被害状況が確認できれば補助対象になるケースがあります。鹿児島県の施設復旧補助金ではそういう例外規定が設けられていました。

佐藤
編集長
なるほど、「まず修繕してから申請」でも大丈夫なケースがあるんですね。

室谷
代表取締役
ただそれは制度によって違うので、必ず事前に窓口に確認することが大事です。「やってしまった後で申請したら対象外だった」という事例もありますから。
まとめ

佐藤
編集長
今日のまとめとして、鹿児島で災害対策に補助金を使いたい事業者さんへ一言お願いします。

室谷
代表取締役
鹿児島は災害が多い地域だからこそ、国と県が重層的に支援制度を用意しています。「被災後の復旧」には県の制度を、「次の災害への備え」には国の制度をセットで活用するのが基本です。BCPは作っておくと補助金申請時にも有利になりますし、何より取引先や金融機関からの信頼も上がるので、かごしま産業支援センターの無料専門家派遣も活用してみてください!!

佐藤
編集長
ありがとうございました。より詳しい補助金情報は鹿児島県の補助金・助成金一覧や災害対策の目的別ページでも確認できます。
相談窓口
- 鹿児島県商工政策課: 災害復旧補助金の問い合わせ窓口
- 公益財団法人かごしま産業支援センター: BCP策定支援・専門家派遣事業
- 鹿児島県 BCP・中小企業支援ページ
- J-Net21(中小機構): 国の補助金の総合窓口(全国対応)